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【第62回 秋季日本歯周病学会学術大会】ランチョンセミナー ~FGF-2製剤の 歯周組織再生機序の基礎と 臨床応用のポイント~

既にこのイベントは開催が終了しております。

概要

 歯周炎は、細菌性のデンタルプラークに対する宿主の炎症反応により、不可逆性の歯周組織破壊(アタッチメントロスや歯槽骨吸収)が生じる疾患である。そのため治療はプラークコントロールの確立やスケーリング・ルートプレーニングのように、原因であるプラークや汚染セメント質の除去などが基本となる。しかし、上記のような原因除去療法のみでは、病変の進行を抑制・停止できても、破壊された歯周組織を回復させることは困難である。そこでTissue Engineeringの考え方をもとにこれまでにいくつかの方法によって部分的とはいえ歯周組織の再生が行われてきた。

 これまでに国内では、歯周組織再生療法としてGuided Tissue Regeneration (GTR) 法やエナメルマトリックスタンパク質の応用、骨移植術が行われ、一定の成果をあげてきた。しかしながら膜の設置など手術手技の煩雑さ、動物由来製品であること、健康保険の導入などの問題点から、一般臨床ではまだまだ普及していないのが現状であった。しかしながら、今から約3年前の2016年12月より遺伝子組換えヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2)を有効成分とする世界初の歯周組織再生剤である「リグロス®」が販売され、健康保険に導入されたことにより、我が国における標準医療の一つとして、歯周組織再生療法が広く一般の臨床に広まりつつあると考える。

「リグロス®」の適応症は、歯周基本治療後の再評価において、『歯周ポケットの深さが4mm以上、骨欠損の深さが3mm以上の垂直性骨損がある場合』となっている。しかしながらこの条件を満たしていれば、どのような用い方をしても成功するといった『魔法の薬』ではないため、これまでの歯周組織再生療法の考え方をもとに適切な症例を選択することや、切開線デザインや縫合方法などの外科的な手技の工夫、適切な術後の管理などを行っていくことが成功に結びつけるためには必須であり、ひいてはその有効性や安全性の確立へとつながっていくと考える。

「リグロス®」は新しい薬である。だからこそ有効性や安全性の確立こそが、さらに広く普及していくためには重要であると考える。そこで
今回のセミナーでは、まずはこれまでの歯周組織再生療法の歴史について振り返り、文献をもとにFGF-2製剤の歯周組織再生における生物学的な作用機序について紹介させていただく。さらにこれまでの歯周組織再生療法の知見から示される成功のための適応症の考え方や使用方法、外科手技のポイントなどについて私の症例をいくつか紹介しながら概説させていただき、さらに今後の展望についても皆様と一緒に考察できたらと考える。

演者

日時

2019年10月25日(金) 12:30 - 13:20 (学会1日目)

開催地域

福岡県北九州市小倉北区

会場

西日本総合展示場・北九州国際会議場 B会場(北九州国際会議場メインホール)

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主催

科研製薬株式会社

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