CADCAM冠はまだ多くが自費診療です。しかし、自費の治療をどのように提案するか、お悩みの先生も多いかと思います。
今回は、愛知県尾張旭市でご開業の木村将之先生(オリオン歯科)に、自院で導入しているCEREC(セレック)でどのように自費診療を提案されているか、お話を伺いました。
木村将之先生(オリオン歯科)
導入CADCAM:CEREC
自費診療の提案は「綺麗になる」より「長持ちする治療」がポイント
最初は「見た目が綺麗になる」という、審美性に着目して提案していました。
でも、それだと綺麗にしたいという思いが元々ある人以外には、なかなか受け入れてもらえなかったんです。そこで、「治療後の予後がよい」ということに着目して提案するようにしたら、上手くいくようになりました。
もともと、開業した理由も予防歯科をきちんとやりたいということがありました。でも、予防だけでは、既に治療が入ってしまっていて、条件が悪くなってしまっている患者さんの役には立てない。じゃあそういう患者さんにどのように向き合っていくかを考えた時に、いかに再治療の回数を減らせるかということに重きを置くべきだなと考えました。
自費診療は「お金儲け」ではなく「患者さんのためになる治療」である
日本だと自由診療自体がどうしても高価な治療というイメージが浸透していて、開院当初はスタッフも自由診療の提案に躊躇するような雰囲気がありました。
ですので、まずは患者さんに口腔内の写真を取って、実際に補綴物を外して、二次カリエスの様子を見せるようにしていました。う蝕でかなり黒くなってしまっているのを実際に見せると、患者さんも「これはまずい」と実感できるんです。
その後で、「自費なので少し高くはなるけれども、こういう治療がありますよ」とCERECのメタルフリーの治療について説明すると、受け入れてもらいやすくなります。
スタッフも、何度も歯を削って治療する羽目になるなら、一度でしっかり直してしまった方がいいよねということで、納得感を持ってもらえるようになったと思います。
CERECの提案から自費診療への広がり
CERECを提案することによって、インプラントや矯正、ホワイトニングといった他の自費診療の話を絡めてすることが多くなりました。保険の中だとこういった治療しかできないけれど、実はこういう治療だともう少し先まで狙えるんだという話をすることが出来る。
患者さんって、歯医者さんで提案されるという経験が今まであまり無かったと思うんですね。でも提案して、しっかりと考える時間を取ってもらえば、揉めるということもないですし、きちんと納得してもらえます。そして、そうやって考える時間を取ることによって、インプラントなりホワイトニングなりといった、他の自費診療についても検討してもらえるようになりました。
自費治療における提案の工夫を教えて頂いた木村先生。
きちんとカウンセリングの時間を取り、患者さん自身に考えてもらうこと。審美性のみならず、機能性もよくなるということを説明することなど、CERECのみならず、全ての自費診療への提案に役立つポイントをお話し頂けました。
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