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寺岡寛

左上5,6近心根管を同時に歯根端切除した症例

S:10ヶ月前に根管治療を他の歯内療法専門医にしてもらったが、最近になり歯茎にできものができて、何もしなくても痛みがある。
O:左上5,6共に打診、触診(+)、SinusTract(+)、BOP(-)、P.P.D全周正常範囲内
A:歯髄診断;  既根管治療済み歯
  根尖部診断;症状を伴う根尖性歯周炎 with SinusTract
  (AAE Consensus Conference Recommended Diagnostic Terminology2009参照)
P:再根管治療or外科的歯内療法(歯根端切除)

補綴を除去し再根管治療の可能性も主治医及び患者と当方で話し合った結果、左上5,6の歯根端切除を行いました。

治療計画のポイントとしては、根管治療が歯内療法専門医により無菌的環境下で行われたこと、根管治療のクォリティも高いこと、
補綴のクォリティも高いことを考慮し歯根端切除を選択しました。

術前にCT撮影により根尖透過像が認められたのは左上5,6の近心根管のみだったので当該部位のみの切断になっています。

術後1-2週程度から経過観察、問診を行いましたがそれから術後3ヶ月までの間でで患者に術前あった疼痛は(-)、打診、触診時痛も消失。
X線的には左上5の治癒が確認できるものの、6の透過像は術前からの小さく現時点では評価が未だ困難であると
患者に伝えました。
デンタルは術前に2枚、歯根端切除直後、術後3ヶ月2枚撮影しております。

患者の術前からあった症状をが消失したこと、未だ術後3ヶ月しか時間が経過していないこと、打診、触診時痛などの症状もないこと
から特にCBCTによる評価や他の処置の介入は現時点では不要と考えています。
上記理由により経過観察を続けることに患者、主治医ともに了解頂いています。

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