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やさしい解剖学 (全9回)

歯科衛生士が知っておきたい解剖学をかんたんに紹介します。

  • 01.ルートトランク 02:13

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    ・ルートトランクについて

    【おさらい】
    [解剖学が必要な理由]
    ・歯の形態以上が与える影響について、患者さんへの説明や指導が求められる
    ・歯根の形態によってはSRPをするときにアプローチを工夫する必要がある

    [ルートトランクについて]
    ・根が複数ある歯の、CEJから根分岐部までの部位を指す

    [ルートトランクが短い場合]
    ・清掃性が悪い
    ・根分岐部が露出しやすい
    ・根分岐部病変を起こしやすい
    ・分岐部が完全露出した時に歯槽骨に支えられている根が長ければ、歯間ブラシを貫通させるなどコントロールできる場合もある

    [ルートトランクが長い場合]
    ・根分岐部病変を起こしにくい
    ・分岐部が完全露出するくらい歯周病が進行すると保存が難しい

    [ルートトランクの長さの目安]
    ・上顎 3〜5mm
    ・下顎 2〜4mm
    ・レントゲンや臨床所見から確認することができる

    [ルートトランクの短い歯牙に対して]
    ・SRPをするときは、キュレットスケーラーの選択や手技のスキルアップが必要
    ・セルフケアでは、タフトブラシの使用など工夫が必要
    ・ルートトランクの特徴を捉え、患者さんにリスクを伝えておくことが大切

  • 02.エナメル突起 01:43

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    ・エナメル突起について

    【おさらい】
    [エナメル突起の特徴]
    ・CEJから根分岐部に向かって伸びる突起
    ・大臼歯の頬側でよく見られ、8番→7番→6番の順で好発する
    ・下顎に出現しやすい
    ・突起が長いほどリスクが高い

    [歯周組織について]
    ・エナメル質は歯肉と結合組織性付着を生じない
    ・セメント室は歯周組織と結合組織性付着をしている
    ・エナメル突起はエナメル質のため、付着がない=歯周ポケットが形成されやすい

    [エナメル突起の確認方法]
    ×レントゲン
    ○目視

    [エナメル突起の対応]
    ・適切なセルフケアとプロケアにより、歯周病の進行をコントロールできればリスクを抑えることができる
    ・患者さんにエナメル突起の特徴を知っていただき、適切なケアを行うことが大切

  • 03.エナメルパール 01:52

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    ・エナメルパールについて

    【おさらい】
    [エナメルパールとは]
    ・エナメル質が真珠のように膨らんだ形態のこと
    ・エナメル滴とも呼ばれる

    [好発部位]
    ・大臼歯の歯根部や歯頸部(下顎よりも上顎に多い)
    ・特に多いのは8番

    [特徴]
    ・エナメルパールの大きさによって、内部に象牙質や歯髄があるものもある
    ・エナメル質は結合組織性付着を生じないため、エナメルパールは歯周組織との結合が阻害される→プラークが溜まりやすく、歯周ポケットが形成されやすい。根分岐部病変の原因になることも。

    [確認方法]
    ・レントゲン上で球状に写ると確認することができる
    ・臨床では抜歯してから気づくことが多い

  • 04.根面溝 01:41

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    ・根面溝の特徴について

    【おさらい】
    [根面溝とは]
    ・歯根面にある溝のこと

    [好発部位]
    ・上顎4番近心
    ・下顎2番遠心
    ・上下顎大臼歯近遠心
    ・上顎2番の斜切痕が著しいと根面溝として根面へ達している場合もある
    ・その他の部位にも現れることがある

    [特徴]
    ・根面露出しているとプラークの温床になる
    ・SRPの時に注目すべき形態の1つ
    ・根面溝は歯石が沈着しやすく、取り残しも起こりやすい

    [根面溝の確認方法]
    ・エキスプローラーで探知する:垂直・水平・斜めに動かす
    →窪んでいる部分はスケーラーが届きにくいため、ブレードの選択やストローク幅に注意が必要

    [根面溝のリスク]
    ・プラークが貯まりやすい
    ・縁下歯石が沈着しやすく、歯周病が進行しやすい
    ・メインテナンス時にしっかりデブライトメントを行う必要がある

  • 05.樋状根 01:25

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    ・樋状根の特徴とリスクについて

    【おさらい】
    [樋状根とは]
    ・近心根と遠心根が頬側で癒合したもの
    ・根管も癒合している

    [好発部位]
    ・下顎の7番
    ・アジア人の30%に現れる

    [リスク]
    ・根管治療の器具が入りにくく治療が困難→予後も悪く、継続管理が大切
    ・SRPでも癒合している部分のスケーラー操作が難しい

    [見つけ方]
    ・レントゲン上で見つけることができる

    [患者さんへの対応]
    ・根管治療やSRPが難しいため、予防が大切であることを伝える
    ・プラークコントロールの向上につながるアプローチを行う

  • 06.歯根離開度 01:16

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    ・歯根離開度の違いとSRPの対応について

    【おさらい】
    [歯根離開度の特徴]
    ・歯根の離開度は上下どちらも7番より6番の方が広い
    ・6番:V字型の離開
    ・7番:平行型の離開
    ・患者さんによって離開度は異なる

    [SRPをする時の歯根離開度による対応]
    ・離開が小さいor密着している歯はSRPのキュレット選択で注意が必要
    ・レントゲンで離開度を確認する
    ・歯根面をエキスプローラーで探知し、歯根形態をイメージする
    ・離開度に合わせて、スケーラーのブレード幅や大きさを選択する

  • 07.楔状欠損 02:11

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    ・楔状欠損の特徴と臨床での対応など

    【おさらい】
    [楔状欠損とは]
    ・後天的に歯頚部に生じるV字状欠損

    [発生要因]
    ・オーバーブラッシング
    ・歯ぎしり、くいしばり

    [好発部位]
    ・臼歯部:咬合力がかかりやすい
    ・犬歯:早期接触による負担

    [対処法]
    ▼知覚過敏やブラッシング時の痛みを伴う場合
    ・対処療法:しみ止めの塗布、欠損部のレジン充填など
    ・原因療法:咬合調整、ナイトガードの使用、くいしばりや噛み癖等の習慣の見直しなど→患者さんに、咬合力が負担になっていることを知っていただく必要がある

    [注意点]
    ・強いブラッシング圧や研磨剤入りの歯磨剤の使用は脂質の欠損を促す
    ・窪んでいることでプラークの付着にも注意が必要
    →ホームケア用品やブラッシング圧などを確認する
    ・楔状欠損を患者さん自身に見ていただき、歯質が欠損してしまうほど力がかかっていることを理解していただく
    →ナイトガードの提案や、安静時に上下の歯が触れ合わないようにしていただくことが大切
    ・知覚過敏などの症状がある場合:衛生士業務を行う際に痛みを与えないように、業務記録に記録して、患者さんに負担をかけないように配慮する

  • 08.斜切痕 01:15

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    ・斜切痕の特徴と臨床での注意

    【おさらい】
    [斜切痕とは]
    ・上顎2番に高い確率で出現する、舌側面の近心辺縁隆線か遠心辺縁隆線と基底結節の境界に現れる溝のこと
    ・この特徴が著しいものは歯根まで伸びて根面溝となる

    [臨床での注意]
    ・斜切痕にはプラークが溜まりやすい=カリエスや辺縁歯肉の炎症の原因となる
    ・斜切痕が歯肉縁下まで伸びている場合は、ポケット内にもプラークの付着や歯石の沈着が起こりやすく、深いポケットが形成されないようケアが必要
    →プラークコントロールが困難となるので、ブラッシング指導やタフトブラシを使った補助的なケアをお伝えする
    ・プロケアでもプラークの取り残しがないように注意が必要な部位
    →歯周検査の時に、上顎2番の口蓋中央部でで出血が見られる場合には、斜切痕と根面溝の有無を確認することが大切

  • 09.左上67 -Oリスクの高い患者さん- 02:36

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    ・Oリスクの高い患者さんの歯牙解剖学的特徴について
     ※ Oリスク→occlusion(咬合)リスク

    【おさらい】
    ・根が近接している場合はインスツルメントの操作が難しい
    ・エナメルパール周囲の歯石の把握は難しい
    ・根が短い、単根であることは力や歯周病のリスクと大きく関係している
    ・抜去になってしまった歯は、根形態などを観察して今後の経験に生かす

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