天野敦雄先生による歯周病治療のバイオロジーの講義です。

病気の治療を行うためには、その原因を知り取り除くことが必要です。本講義は感染症である歯周病のバイオロジー（生物学）を知ることで、歯周病治療を理解できる内容です。お口の中の菌についての知識が曖昧になっている先生は、この機会に学び直すことで、患者さんのためにより良い歯周病治療や説明を行うことができるようになるでしょう。
「歯周病治療は歯周ポケットを減少させることであると考えている」「どの患者さんにも同じ歯磨き指導になってしまっていて心配だ」と感じている先生におすすめの講義です。また天野先生が書かれている「歯科衛生士のための 21世紀のペリオドントロジーダイジェスト（増補改訂版）」（クインテッセンス出版）をお持ちの先生は、お手元にご準備いただくことでスムーズに講義を理解できるでしょう。

＊2021年6月23日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講義内容となります。

【抄録】
病気の治療は病気の原因を取り除くことです。では、歯周病の治療の目的は何でしょう。
バイオフィルム細菌を口腔内から追い出すことでしょうか。常在菌となった細菌種を駆逐するのは不可能です。
歯周病の治療は、高病原性のバイオフィルムを‟歯周病を起こせない低病原性バイオフィルム”に変えることです。
そのために必要なことは歯周病の最新病因論の理解とSRPの技術です。
SRPのコツは天野式・雑巾掛け法。一子相伝の秘技をお教えします。
ファミリードクターのみならず、「防ぎ・守る」歯周治療に興味がある歯医者さん、衛生士さんは必聴です。

【講師】
天野敦雄先生

【略歴】
1984年　大阪大学歯学部　卒業
1992年　ニューヨーク州立大学歯学部　博士研究員
1997年　大阪大学歯学部附属病院　障害者歯科治療部　講師
2000年　大阪大学大学院歯学研究科　口腔生物学分野　教授
2011年　大阪大学大学院歯学研究科　予防歯科学分野　教授
2015年　大阪大学大学院歯学研究科長・歯学部長（2019年3月迄）
2021年　日本口腔衛生学会 理事長

【参考文献】
天野敦雄：歯科衛生士のための 21世紀のペリオドントロジーダイジェスト（増補改訂版）．クインテッセンス出版、2020年．

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