本講義では、朝日大学 歯学部 口腔病態医療学講座 摂食嚥下リハビリテーション学 教授である谷口裕重先生より、摂食・嚥下障害におけるリスク管理と、DHが行う咽頭喀痰吸引に関する基礎知識に関してご説明をいただきました。
谷口先生は、朝日大学病院にて口腔管理・食支援センターを立ち上げ、管理栄養士、薬剤師、看護師、STの先生など多職種が協力し、チーム一丸となって口腔リハビリテーションを行っています。また、岐阜県多職種連携研究会を開催し、食をキーワードにした取り組みを進めています。
本講義の目的は、咽頭吸引の重要性を伝え、リスクマネジメントの必要性を広く知ってもらうことです。
近年、肺炎による死亡率が増加しており、その背景には、サルコペニアやフレイル、その他、様々な原因による摂食・嚥下障害の患者さんの増加が関係しています。
実際の臨床場面から得られた事例を基に、摂食嚥下障害が高齢者やサルコペニアの患者さんにどのような影響を与えるか、そしてそれをいかに早期に発見し、適切な治療を行うかについて具体的な指南がされています。また、医療従事者が直面するリスクとその予防法と対策、特に咽頭の喀痰の必要性についての基礎知識をお話いただきました。
サルコペニアによる摂食嚥下障害を持つ患者さんの誤嚥性肺炎を防ぐための方法として、誤嚥した後の喀痰を取り除くことは非常に有効です。
DHさんが喀痰吸引を実施することに関しては、
患者の急変時や, 危険回避に伴う臨時応急の手当として吸引を行う場合は、歯科衛生士法第十三条の二に定められた条文に従い, 実施に差し支えない
以上の通り、法的な問題はないとされています。
ですが、咽頭喀痰吸引については、正しい知識をつけた上で行わないと逆に患者さんにとってのリスクとなり得ますので、しっかりと研修会等の実習を受講することが推奨されます。
研修会については谷口先生が所属する朝日大学歯学部生涯研修部にて、2024年12月に開催予定ですので、その前段として重要な情報を共有いただきました。
主なキーワード
・サルコペニア
・咽頭吸引
・摂食・嚥下障害
・咽頭吸引
・リスクマネジメント
・誤嚥性肺炎
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