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2024年6月11日(火) 公開
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S.A.D.A study group

咬合再構成を考える上で、最後方臼歯に悩むことも多いのではないでしょうか?
今回は症例を通して、最後方臼歯の咬合再構成をどう考えればいいのか理解を深めていきましょう。
 
患者さんが来院された時、情報を十分に収集し、インフォームド・ディシジョンが重要です。
基本的な資料としては、問診、デンタル14枚法、顔貌写真などを収集します。
これらの情報を基に、診断を行い、問題点を抽出し、治療計画を立案していきます。
治療計画では、治療の最終目標を明確にしていくことはとても重要です。
そのためには、診断用ワックスアップは助けとなることがあります。
 
咬合崩壊を起こしている患者様では、最後方臼歯の配列をどのようにするかが問題になります。
これまでの報告では、第2大臼歯の接触面積・接触点は全体の約30%を占めています。
また、咬合力では、全体の約25%を負担していることが報告されています。
このため、第2大臼歯の配列は咬合再構成において重要な役割を担っており、再構成した方がQOLの向上が図れます。
 
今回の症例では、オトガイ孔の位置関係から、第2小臼歯部にインプラントは埋入しませんでした。
また、前歯部のMTM、天然歯の保存を図り、2回目の診断用ワックスアップを行いました。
これを参考に、プロビジョナルレストレーションを作成し、最終補綴に移行しました。
形態、色調だけでなく、顎関節も安定した状態で現在メンテナンスを行なっています。
 
包括的な歯科治療成功の要件は5項目あります。
動的咬合、静的咬合、咀嚼筋の安定をしっかりと診察するようにしましょう。
これによって、口腔内の機能を安定化していくことが一口腔単位での歯科診療では重要になってきます。
ぜひ明日からの臨床の参考にしてみてください。


【プレゼンター】
櫻井 健次先生(さくらいデンタルクリニック 院長、S.A.D.A.理事)


【オブザーバー&Special thanks】
広島SJCD


【全顎治療の最前線"カッティングエッジ"】
本シリーズでは、「Study Group S.A.D.A.」の主宰、貞光謙一郎先生が発起人となり、S.A.D.A.定期WEB例会を通じて実施されます。
メンバーとオブザーバー、WEBで参加する先生方より「一口腔」「一歯」単位で行った歯科治療の症例を供覧いただき、ナソロジーの概念を踏まえた生理学的咬合の理論を学んでいきます。

以下の講演形式でお送りいたします。
・教育講演:咬合再構成の基本的な理論を学ぶ講演。
・基調講演:S.A.D.A.のメンバーやオブザーバーによる専門的な講演。
・症例検討:ケースプレゼンを用いた症例ディスカッション。
・症例相談:WEB参加者からの具体的な症例に関する相談。

詳細はこちら

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