世の中、知識や技術、財力があり著明な人であっても、食べ方が雑、電車の中でうるさい、道をゆずらないなど、マナーの悪さが目立つと、人としての価値観は下がってします。同じように、医療においても、治療の知識があり技術も優れているにもかかわらず、説明が不十分であったり、患者の顔に物をよく落としたり、探針を口唇にひっかけたりしていては、その医療者を優れているとは評価できなくなる。これは、医療者としてのマナーが悪いからである。若いうちは知識や技術はどうしても不十分になる。しかし、医療者としてのマナーがきちんとしていれば、患者と上手にコミュニケーションを取ることが出来、信頼関係も良好となる。この医療者としてのマナーの一つに、医療安全があると私は考えている。マナーとは急に身に着くことではなく、若いうちから自分自身の文化として身に着けてゆく必要がある。

【講師名】
西山 暁　先生
東京医科歯科大学大学院　総合診療歯科学分野　准教授
東京医科歯科大学病院　顎関節症外来　診療科長

【略歴】
1995年3月　東京医科歯科大学歯学部卒業
1999年3月　東京医科歯科大学歯学部大学院修了　歯学博士号取得
2002年6月　東京医科歯科大学大学院　部分床義歯補綴学分野　助教
2007年4月　東京医科歯科大学　歯学部附属病院　顎関節治療部　助教
2016年4月　東京医科歯科大学大学院　口腔顔面痛制御学分野　講師
　　　　　　歯学部附属病院　顎関節治療部　診療科長
2021年5月　東京医科歯科大学大学院　歯科麻酔・口腔顔面痛制御学分野　准教授
2021年10月　東京医科歯科大学病院　顎関節症外来　診療科長
2021年12月　東京医科歯科大学　大学院医歯学総合研究科　総合診療歯科学分野　准教授　

【所属】
東京医科歯科大学　大学院医歯学総合研究科　総合診療歯科学分野
東京医科歯科大学病院　顎関節症外来
　　　　　　　　　　　医療安全管理部

【本コンテンツで学べること】
・医療安全は医療者としてのマナーであること
・コミュニケーションエラーを防部
・同意取得でのプロセスの重要性