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今回の動画では歯周組織に生じる悪性腫瘍、歯肉癌と顎骨中心性癌についての知識を深めていきましょう。
京都大学医学部研究科口腔外科分野の教授である廣田誠先生に御解説いただいています。
歯肉癌はその初期において歯周炎との判別が難しいものがあります。
歯周炎として対応してしまうと状態をよりひどくしてしまうことがあるため注意が必要です。
そんな歯肉癌・顎骨中心性癌へ意識を向けられるよう知識を深めていきましょう。
口腔癌において、歯肉癌は舌癌に次いだ2番目に発症頻度の高い疾患です。
喫煙と飲酒が習慣化されている方で発症するリスクが高くなるというのは理解されている先生方も多いはずです。
リスクが何倍ぐらい高いのか、数値として知っているとより患者説明時の説得力も上がるため、活用されてみてはいかがでしょうか。
口内炎と舌癌、歯周炎と歯肉癌は非常に判別が難しいケースも多くあります。
歯周炎や潰瘍などが治らない場合は、癌の可能性が多いです。
歯肉癌の判断には、TNM分類が適用されます。
腫瘍型、びらん型、潰瘍型、白板型など見た目が様々なため、歯周炎と間違えやすく、判別しにくいものとなっております。
実際の臨床所見を見られることは、普段の臨床での早期発見にも繋がりますので、動画内でご確認してみてください。
癌に対してスケーリングや抜歯を行ってしまうと癌細胞が播種し、非常に危険な状態を招きかねません。
しかし、歯周炎と間違えてしまいかねない歯肉癌においては、そういった処置をしてしまった後に外科へと紹介するケースが多くあります。
実際、外科処置をしてしまった疾患がどれだけTNM分類の進行した状態で診断されているか具体的なグラフを見て確認してみてください。
臨床所見として知覚鈍麻や開口障害が認められる場合は、悪性腫瘍を疑いましょう。
実際の症例もご紹介いただいております。
症例の1つ目として、智歯抜歯後、創部が治らず知覚鈍麻が生じたケースが挙げられています。
抜歯後のCT像はどのように変化しているでしょうか。
2つ目の症例は、歯周疾患の診断を下していましたが最初から知覚鈍麻が生じていたケースです。
スケーリングを続け、経過を追っていた症例でパノラマ像がどのような状態になったか動画にて確認してみてください。
本動画にはその他にも骨髄炎と扁平上皮癌の併発した珍しい症例も紹介されているので、そちらも是非ご覧いただければと思います。
歯肉癌の治療において、外科的切除が実施される事が殆どです。
症例に対する切除範囲と、その後の口腔内の変化を理解すると臨床応用にも繋がると思われます。
稀な疾患ではありますが、見逃さず早期に対応ができるよう、口腔癌への知識をより深めてみるのはいかがでしょうか。
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