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2026年11月5日(木) 公開

検診していたのに急にで歯髄炎に!? 隣接面カリエス見逃していませんか?

  • 定期検診に通っていた患者さんが、突然「噛むと痛い」「歯がしみる」と訴えて来院。診査を進めると、隣接面に想像以上のう蝕が見つかった――。そんな経験はありませんか?

    歯科顕微鏡をこよなく愛する三橋兄弟が、若手歯科医師の疑問や質問に答えるトーク番組「SCOPE」。

    第66回では、「検診していたのに急に歯髄炎に!? 隣接面カリエス見逃していませんか?」をテーマに、見落としやすい隣接面う蝕の診断と治療介入の判断について、実際の臨床症例を交えながら解説します。

    はじめに、日本歯科保存学会の「う蝕治療ガイドライン」をもとに、隣接面う蝕の診査方法と修復治療への介入基準を整理。視診・触診、X線検査、透照診など、それぞれの検査方法の特徴を確認しながら、定期検診でう蝕を見逃さないために必要な視点を考えます。

    続いて、肉眼ではう蝕の存在がわかりにくい症例を紹介。19歳の大学生の症例では、通常の口腔内診査やう蝕検出装置では明確な異常を認めなかったものの、バイタリングによって歯間を離開し、マイクロスコープで観察することで、隣接面の実質欠損を確認しています。

    また、う蝕治療経験がなく、自覚症状もない23歳女性の症例では、検診時の顕微鏡観察から隣接面の異常を発見。表面のわずかな白濁や辺縁隆線付近の暗さなど、見落としやすい変化に着目し、実際の切削後に確認されたう蝕の広がりを紹介します。

    さらに、通常の視診やX線検査では判断が難しい症例に対し、透照診を組み合わせることで病変を確認したケースも取り上げます。マイクロスコープ、バイタリング、透照診をどのように使い分け、診断につなげるのかを具体的に解説します。

    講演では、隣接面う蝕に関する組織学的研究にも言及。エナメル質表面に明らかな実質欠損がなくても、エナメル象牙境に細菌の集積が認められ、歯髄組織に変化が生じている場合があることを紹介します。

    一方で、表面に着色や白濁が見られるからといって、すべての病変に切削治療が必要なわけではありません。ICDASによるう蝕の評価にも触れながら、う蝕活動性や病変の深さ、清掃性などを考慮した治療介入の判断について議論します。

    後半では、複数の症例に共通する診査のポイントとして、マイクロスコープで観察する際の視野の取り方を解説。一方向から見るだけでなく、ミラーを操作して観察方向や照明の当たり方を変えることの重要性を紹介します。

    定期検診を行っていても、なぜ隣接面う蝕を見逃してしまうのか。実際の症例とエビデンスを通して、日常診療における診査・診断の精度を見直すきっかけとなる内容です。

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