【#1 移植について】
#1では、移植についてのイントロダクションから始まり、外傷歯学と自家歯牙移植の類似点についてまずは説明してくださいます。

ドナー歯に健全な歯根膜が付着しているのが移植成功の絶対条件であることを挙げ、乾燥状態における歯根膜の生存率、湿潤状態における歯根膜の生存率の違いを述べたうえで、ドナー歯の歯根膜を守るために私たちができることのポイントを解説してくださいます。

最後に、歯根膜が欠落した歯を移植・再植した場合の歯根吸収について、お話してくださいます。

キーワード：Jens Ove Andreasen コンプライアンス　アンキローシス　表面性吸収　炎症　治癒　抜歯　小臼歯　症例選択　機能歯・非機能歯　固定方法　咬合力　メインテナンス　窩壁

【#2 歯根未完成歯の移植】
#2では引き続きドナー歯の形態について説明してくださっています。 
最初に歯根未完成歯の移植についてのお話があります。 歯根の治癒と歯根の発育段階について論文を用いて述べたうえで、その二つがどのように歯根未完成歯の移植の成功のカギとなるのか、適切な歯根未完成歯の移植の時期について説明いただきました。

また、予後についても主に起こりやすい症状の3つを挙げ、注意点についても教えてくださいます。後半では、歯根完成歯の移植について、歯根未完成歯との処置の仕方の違いを説明してくださいます。歯根未完成歯の移植と、歯根完成歯の移植の流れもお話してくださいますので、処置の流れが大変わかりやすくなっています。 

キーワード：短根　複根　　まっすぐ　湾曲　ヘルトヴィッヒの上皮鞘　リバスクラリゼーション　歯髄腔閉塞　PCO　亜脱臼　根管治療　セメント芽細胞　線維芽細胞　骨芽細胞　象牙芽細胞　エナメルタンパク　歯髄壊死

【#3 歯髄感染の原因】
ここまでドナー歯（移植歯）の因子についてお話してくださっていますが、今度はその中の１つ、歯髄感染の有無についてお話してくださいます。

そして歯髄感染の原因について、「う蝕」「象牙質まで及ぶ調整（人為的）」「根尖方向」の３つを挙げ、どうして歯髄感染がおこるのか、原因と注意する点を説明してくださっています。外傷の症例を２つ挙げ、実際に起こった歯髄感染のお話もあるのでイメージがしやすいです。

どちらの症例も隣合う２本の亜脱臼歯で違いが出ているので、どうして歯髄感染に至ったのかも詳しく説明してくださっています。

キーワード：失活歯　歯髄内圧　亜脱臼歯　カリエス　コンタクト　脱臼　歯冠破折　破折　バクテリア　Bacteria エナメル質　象牙細管　EPT ２次カリエス 削除量　グラスアイオノマー　う蝕

【#4 移植症例】
#4では、歯根膜が欠落した歯を移植・再植した場合の炎症性吸収についてお話してくださいます。炎症性吸収のメカニズムを述べたうえで、それを防ぐためにはどうしたらいいのか、症例を挙げて具体的に説明してくださいました。また受容側（移植床）の因子である移植歯と、移植床の適合度と歯肉の適合についても症例を挙げて説明してくださっています。

最後に軟組織の治癒の観点から、抜歯直後、抜歯後1か月以内、完全に治癒した部位のそれぞれの時期についてメリットとデメリットを挙げたうえで、おすすめの移植時期について説明してくださっています。

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【#5 患者側の因子と術者側の因子】
#5では、まず自家歯牙移植の予後に影響を及ぼす因子として今度は患者側の因子、年齢についてお話してくださいました。ある年齢を境に成功率がだいぶ違ってくる論文を２つ引用しており、移植は年齢に関係してくると結論づけています。

次に術者側の因子であるテクニックについて、テクノロジーの進化の観点からお話してくださいます。
その中でもドナー歯の３Dレプリカを使用するテクニックは非常に有用で、ドナー歯の歯根膜を傷つけることなく抜歯窩の適合を見ることができるます。
最後に、移植術式（歯根完成歯）の流れを実際の症例を用いてビデオで詳しく確認していきます。解説を交えながら流れを確認できるので、大変わかりやすく必見です。

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