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16. メインテナンスの流れ (全15回)

メインテナンスの一般的な流れと、シーンごとの大事なこと、伝えたいこと、聞きたいこと

  • 01. メインテナンスの流れ 01:55

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    ・歯科衛生士の仕事の魅力
    ・一般的なメインテナンスの流れ


    【おさらい】
    ◆歯科衛生士の魅力
    ・歯科衛生士は治療後の状態を維持管理するため、患者さんと長いお付き合いができる・歯科疾患だけでなく、全身疾患の予防もできる仕事である。

    ◆一般的なメインテナンスの流れ
    ・業務記録の確認
    ・患者さんの導入
    ・問診
    ・口腔内診査
    ・説明
    ・TBI
    ・プロケア
    ・まとめ
    ・次回のお約束
    ・お見送り
    ※メインテナンスのアポイント時間考え方やは医院によって違いがありますが、ラプレッスンが推奨するメインテナンスの流れをお伝えします。

  • 02. 業務記録の確認 その1 02:06

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    ・メインテナンスの前に業務記録を確認する目的

    【おさらい】
    ◆メインテナンスの前に業務記録を確認する目的
    ・患者さんをお迎えする前に、患者さんの情報を知っておく
    ・担当衛生士が、患者さんの今までの治療の経緯などを知っていると、お声がけが変わってくる
    ・コミュニケーションが苦手と思われる衛生士さんこそ、業務記録や問診票、カルテなどから短時間で必要な情報を読み取れるようになりましょう

  • 03. 業務記録の確認 その2 01:59

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    ・導入前の業務記録の確認ポイント
    ・継続してメインテナンスにお通いただくために


    【おさらい】
    ◆業務記録の確認ポイント
    ・患者さんの年齢
    ・現病歴
    ・来院期間(初診からどれくらい通っておられるか)
    ・メインテナンスの目的
    ・経過観察中の部位
    ・前回のメインテナンスで気にされていたこと
    ・以前のメインテナンスのTBIでお伝えした内容

    ◆継続してメインテナンスにお通いいただくために
    ・患者さんのことを知ることが大切
    ・業務記録、問診票、カルテからの情報をコミュニケーションに活かす

    患者さん一人ひとりに対するお声がけが変わる

  • 04. 患者さんの導入 04:10

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    ・患者さん導入前の観察ポイント
    ・患者さん導入時の観察ポイント


    【おさらい】
    ◆患者さん導入前(待合に座っている時)の観察ポイント

    ・落ち着いて姿勢良く座られているのか、そわそわと落ち着きなく座られているのか→緊張感や性格を考察することができる
    ・スマートフォンや雑誌を見られている時にメガネを使用されているのか、スマートフォン・雑誌と目の距離感など→チェアサイドで説明する時に、媒体の文字サイズや距離感の参考にすることができる
    ・待合室でのお口の状態(ポカンと口を開けていないか、食いしばっていないか)

    ◆患者さん導入時の観察ポイント
    ・お名前をお呼びした時に、すぐに立ち上がられる方、ゆっくりと立ち上がられる方、どちらが正解ではなく、患者さんの性格や動きのリズムがわかる
    ・立ち上がる時に足腰に痛みを抱えている様子がないかなども観察する
    ・歩き方も早い方、ゆっくりな方、足腰をかばうように体を歪めて歩いていないかなどを観察し、もしお痛みがあるのなら、チェアーを倒す時にお声をかけながらかポジションを作るようにする
    ・定期的にお越しいただいている患者さんなら、髪型や体重変化なども意識をしておくとコミュニケーションが取りやすくなったり、のちの問診に役立つこともある
    ・患者さんを知りたいと思う気持ちを持つことで、このように誘導一つでも、意識をすると見えなかったものが見えるようになる

  • 05. メインテナンス前の問診 その1 03:01

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    ・問診の目的と心がけ
    ・実際の問診


    【おさらい】
    <問診の目的>
    ・患者さんのことを知り、良い関係を築く時間
    ・準備に追われながら患者さんの後ろから「お変わりないですか?」とお声をかけるのではなく、隣に移動してお顔を見ながらお話をする

    <問診での心がけ>
    ・メインテナンスに継続的に来院していただくために“来たい場所・診て欲しい人”になれるよう、まずは患者さんの話しやすい雰囲気を作る
    ・忙しい中でも、焦らず一息ついて声のトーンを少し上げる
    ・お名前をお呼びして、目を見て挨拶する
    ・「本日はメインテナンスにお越しくださりありがとうございます」と来院の目的をはっきりと伝える
    ・振り返りを行う(前回の来院時期やメンテナンスで経過観察をしている部位を確認する)=「前回のメインテナンスは_月_日でしたが、その後から今日までの間に、お身体やお口のことで変わったことやお困りごとはありませんでしたか?」「前回の時には〇〇がしみるとおっしゃっていましたが今はいかがですか?」
    ・口腔内だけでなく、全身疾患(服薬や数値など)にもお変わりがないか確認する

  • 06. メインテナンス前の問診 その2 02:34

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    ・実際の問診
    ・問診のポイント


    【おさらい】
    <問診のポイント>
    ・お身体のことを聞きにくいと思われる場合、「薬や体調の変化は、お口の中に影響を起こしやすいのでおしらせください」とお声がけを行う。
    ・聞き方:顔だけでなく身体ごとゆっくりとうなずく。患者さんのお話を最後まで聞ききる。(患者さんのお話を最後まで聞いてから次の動作に移る。)
    ・お口の中やお身体にお変わりがない場合は、「お変わりがなくてよかったですね!」と気持ちを込めてお伝えする。(よそ見をせずに、患者さんの目を見ること!)
    ・お変わりがあると言われた場合は、「そうだったんですね。〇〇が△△だったんですね。」と、患者さんの使った言葉を使い(おうむ返しで)気持ちを込めて確認する。

  • 07. 口腔内診査と歯周検査 その1 02:12

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    ・信頼される衛生士になるための口腔内診査
    ・具体的なお声がけ


    【おさらい】
    <信頼される衛生士になるための口腔内診査>
    ・患者さんが気にされていることから確認する
    →経過観察中の部位や詰め物の下のむし歯?歯周病?むし歯、歯周病どちらも?特に気になることがない、など患者さんによって様々です。(今までどのような治療を受けておられるのかを確認しておく)

    <処置歯が多い、むし歯が気になる患者さんへのお声がけ>
    「新しいむし歯がないか、詰め物が大丈夫かチェックします。
    +歯ぐきの状態を調べるための検査をします。」

    <歯周病を気にされている患者さんへのお声がけ>
    「いつも通り、歯周病の状態を確認する検査を始めます。
    前回、出血や痛みがあったところや、〇〇さんが歯間ブラシを通されて時に痛みがあったところなど(主訴部位)も見ていきます。」

    ・患者さんが『気にされていること』に寄り添ったお声がけをする

  • 08. 口腔内診査と歯周検査 その2 02:17

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    ・具体的なお声がけ その2


    【おさらい】
    <自覚症状は無いが問題がある患者さんへのお声がけ(経過観察部位がある場合も含む)>
    「虫歯、歯周病の状態を確認していきます。自覚症状は今の所出てらっしゃいませんが、経過観察をしている箇所もお変わりがないか見ていきますね。」

    <本当に問題がない患者さんへのお声がけ>
    「今日も虫歯、歯周病に問題がないかを確認していきます。〇〇さんのように何も問題がないのはとても素晴らしいことなんですよ。」

    ・患者さんの気になることに合わせてお声がけをすることで、“きちんと見てもらえている”という安心から、信頼へとつながる

  • 09. 検査後の説明・TBI その1 02:47

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    ・確認したい診査項目
    ・症例に合わせた確認ポイント


    【おさらい】
    ◆確認したい診査項目
    ・プロービング値
    ・BOP
    ・歯肉退縮
    ・動揺度
    ・セルフケアレベル
    ・カリエスチェック
    ・修復物の脱離
    ・咬合時の痛み
    ・知覚過敏の有無
    ・X線写真/口腔内写真

    ◆症例に合わせた確認ポイント
    <歯周ポケット4mm未満・BOP(-)にならなかった部位を経過観察中の患者さん>
    ・ポケット数値や出血量/質に変化がないか確認する
    ・全顎のポケット数値を確認し、「今回は◯%でした」とお伝えする
    →ワンランクアップの伝え方:比較したデータをお伝えする
    ・数値が増え続けていないか
    ・BOPの増減はどうか
    ・変化がなく一定レベルか
    ・メインテナンス移行後、BOPは下がっているのか

    <見逃し注意!歯周病管理の患者さん>
    ・二次カリエス/根面カリエス
    ・唾液量の変化(服薬がある場合は特に)
    ・更年期症状からの口腔乾燥
    ・嗜好品の変化
    ・性格環境の変化 など

  • 10. 検査後の説明・TBI その2 03:01

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    ・メインテナンスの目的
    ・検査後の説明をわかりやすく伝えるポイント
    ・具体的な説明例

    【おさらい】
    ◆メインテナンスの目的
    ・治療後の状態を維持していくこと

    ◆検査後の説明をわかりやすく伝えるポイント
    ・歯周病と虫歯を分けて説明する
    ・患者さんが気にしていることから説明する

    <虫歯の処置を繰り返してきた患者さん>
    「いつも通りお口の中の検査が終わりました。まずは、〇〇さんが気にされている虫歯の状態ですが、今見る限りでは問題ありません。いつも経過を見ている右上の状態もお変わりがないので、このまま様子を見ていきます。様子を見ている右上は、糸で磨いた時に切れたり、しみるなどの違和感があれば必ず教えてください。定期的に写真を撮って、目で見ることができない歯と歯の間を確認していきます。」
    ・虫歯がないか?
    ・脱離はないか?
    ・経過観察中の歯は?
    診査で確認したことを患者さんへお伝えする。

  • 11. 検査後の説明・TBI その3 01:52

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    ・具体的な説明例 その2
    ・歯科衛生士の仕事を楽しむために


    【おさらい】
    ◆検査後の説明をわかりやすく伝えるポイント
    ・歯周病と虫歯を分けて説明する
    ・患者さんが気にしていることから説明する

    <歯周病の患者さん>
    ・その日の検査結果を伝えるだけでなく、前回・前々回や1年前のデータとの比較を伝えることが大切
    ・BOPは増えた?減った?
    ・毎回出血が続く部位は?
    ・ポケットの平均値、数値の大きい部位は?
    などを具体的にお伝えする。

    ◆検査結果は患者さんの大切な情報
    ・変化なし:一緒に喜ぶ
    ・変化あり:対策を一緒に検討する
    →歯科衛生士の仕事の楽しさにつながる

    ◆クリーニング(プロケア)の前に、、
    ・患者さんがご自身の口腔内を丁寧に磨けるようになっていただくことが大切
    ・そのためには、お手入れに必要な歯ブラシや歯間ブラシなどのトレーニングを続けていく必要がある

  • 12. 検査後の説明・TBI その4 02:13

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    ・TBIを繰り返し行いやすくするキーワード
    ・TBIを楽しむためのコツ


    【おさらい】
    ◆プロケアの前のTBIに伝えてほしいこと
    ・できれば最初にお伝えする。
    「歯ブラシの習慣を変えることは、思っているより時間がかかります。お越しいただくたびにトレーニングを行なって、それが習慣になるまで繰り返しお伝えさせていただきます。」

    ・最初にお伝えできなかった場合は、「メインテナンスにお越しいただくたびになんども同じ話をしますが、それくらい歯を守るために・全身疾患の予防のためにはお口の中の細菌を減らしておくこと・すみずみまでお手入れすることが何よりも大切なんです。」

    ・メインテナンスのたびに伝える、「来院されるたびに◯◯さんのご自宅でのケアの様子をお伺いして、さらに歯ブラシ上手になっていただくためにトレーニングを続けて行きます。」

    ◆TBIを楽しむためのコツ
    <患者さんと一緒に手鏡で確認すること>
    ・プラークの付着部位
    ・指導した部位のプラークが取れるようになったこと

  • 13. プロフェッショナルケアその1 02:12

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    ・メインテナンス時のプロフェッショナルケアの目的
    ・メインテナンス時のプロフェッショナルケアの流れ その1
    ・患者さんに喜んでいただけるプロフェッショナルケア


    【おさらい】
    ◆症例によってメインテナンスで行うケアは一人ひとり違う
    ・炎症がない方 / 歯周病リスクの高い方 / 補綴物の多い方 / 有病者 / 残存歯が少ない又は無歯顎の方 / インプラントの方 / 矯正中の方 / 萌出直後の永久歯 / 小児、など

    ◆メインテナンス時のプロフェッショナルケアの流れ
    <染め出し>
    ・バイオフィルムの付着部位をわかりやすくする

    <歯肉縁上ケア>
    ・付着物の種類や硬さ、状況に応じて器材を選択する
    ・器材はできるだけ歯面を傷つけないものがよい
    →歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、ラバーカップ、ポリッシングブラシ、エアフロー、超音波スケーラー、など
    ・使用する研磨剤も、歯面を傷つけないものを選択する
    →患者さん毎、時には1歯づつ使い分けることも必要

    <縁上のプロフェッショナルケアの目的>
    ・患者さんがセルフケアで清掃・管理しやすいように歯面を整えること
    ・患者さんのセルフケアの力を育てること
    ・患者さんがやりきれない所をサポートすること
    ・歯面にツヤ出しを行うこと
    →患者さんに喜んでいただけるプロフェッショナルケアを行う

  • 14. プロフェッショナルケアその2 02:13

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    ・メインテナンス時のプロフェッショナルケアの流れ その2
    ・患者さんに合わせたメインテナンス内容の考え方

    【おさらい】
    ※歯周検査結果を元にケア内容を考える
    ・炎症のない歯肉 4mm未満 BOP(-):歯肉縁上のケアを中心に行う
    ・炎症がある歯肉 4mm以上 BOP(+):歯肉縁下のケアが必要

    <歯肉縁下ケア>
    ・歯周検査表を元に、BOP(+)部位の歯根面をエキスプローラーでチェックし炎症の原因を探る
    ・歯石・ざらつきを探知した場合:キュレットスケーラーや超音波スケーラーを使って丁寧に除去する

    ・歯周ポケット内に浮遊する非付着性細菌を除去する:超音波スケーラー or シリンジ
    (超音波スケーラー:チップの選択・動かし方・パワー、水量調整が重要)
    ・炎症のある歯周ポケット底部は歯周組織が弱っているため、底部を傷つけないよう力を抜き、細菌を流すようにゆっくり動かす

  • 15. 今日のまとめ 03:42

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    ・プロフェッショナルケア後の“今日のまとめ”
    ・継続して定期的なメインテナンスに通っていただくためのコツ
    ・最後は“次回の約束”を


    【おさらい】
    ◆プロフェッショナルケア後の“今日のまとめ”
    ①まずは「お疲れさまでした」のお声がけ
    ②本日の結果の共有
    ・セルフケアの確認ー磨けている所、磨き残していた所をフィードバックする
    ・磨き残しのある部位などは、セフルケアで期待できる効果もお伝えする

    ◆継続して定期的なメインテナンスに通っていただくためのコツ
    ・患者さんに安心して頂けるメインテナンスを行い、信頼関係を築く
    ①患者さんに合わせたケアを行なっていることを言葉にして伝える
    (毎回リスク部位の確認をしていること、その部位に必要なケアを行なっていること、、)
    ②患者さんに効果を実感して頂けると継続来院につながる
    →虫歯が出来なくなった、腫れなくなった、噛めるようになった、、など
    ③メインテナンスの効果を患者さんと一緒に喜び合う

    ◆最後は“次回の約束”を
    ・「3ヶ月ごと」など患者さんに合わせたメインテナンスのタイミングと、その理由を繰り返しお伝えする
    ・伝えているつもりでも、患者さんが自分ごととして受け取ってくれているかが大切
    ・繰り返しお伝えすることは悪いことではない:伝わるまで伝え続ける

このプログラムの受講状況
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