全部床義歯臨床やその教育内容はその長い歴史の中で様々に移り変わっています。しかしながら、最新の教科書だけを学べば、それだけで十分な義歯臨床への知識が全て理解できるかというと、残念ながら難しいと言わざるを得ません。
近年のエビデンスを重視するあまり、エビデンスが不足した記載については教科書からどんどんと割愛していくという姿勢は、科学に基づいた治療を行うという意味では、評価するべきなのかもしれないが、先人たちの豊富な臨床経験から得られた言葉に耳を傾けないのは、とても勿体無いことではないだろうか。
「私がもし、他人より遠くを見ているとしたら、それは先人の肩の上に乗っているからだ」というのはアイザックニュートンの言葉であるが、我々も先人たちの遺した様々な知識から学び、より良い無歯顎補綴治療を行えるように努力するべきである。
そこで、私は北米と我が国における全部床義歯の教科書の内容の変遷を調べ、2019年に「全部床義歯臨床のビブリオグラフィー(医歯薬出版)」を上梓した。
本コースでは同書の内容を紐解きながら、過去から現在までを通じて、明日からの臨床に役立つ、義歯臨床に対する基礎知識やテクニックを解説します。
歴史から学ぶ全部床義歯臨床 〜全部床義歯臨床のビブリオグラフィ〜 一覧
エピソード
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『バウチャーの無歯顎患者の補綴治療』、『全部義歯臨床のビブリオグラフィー』のご紹介、垂直的、水平的顎間関係の決定に関する変遷について講演いただきました。垂直的顎間関係の計測は数多くあり、様々な変遷を辿りながら実用的で必要最低限の方法に絞られてきました。水平的顎間関係は変遷を見ていくと下顎を後退させることが共通しており手法といえます。再生する
再生時間 61:54
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