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#4 メタルタトゥーを認める上顎前歯部に対して審美性の回復を行った1症例

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スペシャル 2025年7月3日(木) 公開

#4 メタルタトゥーを認める上顎前歯部に対して審美性の回復を行った1症例

概要

今回は髙木徹先生による「メタルタトゥーを認める上顎前歯部に対して審美性の回復を行った1症例」についての検討会になります。 
谷口先生・小柳先生とのディスカッションを見ていきましょう。 
 
【症例・問題点の抽出と対策】 
患者様は、「前歯の高さの不揃い、歯冠長が長く見えること」や「ガム付きの補綴物が気になる」、「歯茎が黒くなっている」、「歯茎ラインの不調和」などを主訴とされております。 
これらの問題に対し、TECの作成、クラウンレングスニング(CLP)、Er:YAGレーザーによるメタルタトゥー除去を計画されました。 
TECはワックスアップを基に作成し、術中に仮想のCEJと骨頂の位置関係の把握としても利用されています。 
 
【手術概要】 
15c替刃メスにてサージカルガイドを基にワックスアップのガムラインをトランスファーした後、切開剥離を行っています。 
また、このガムラインのトランスファー時、上唇小帯に近くなることから、上唇小帯切除術も同時に行われています。 
剥離後、サージカルダイヤモンドバーやユニバーサルキュレット・コロンビア大学型を用い、 残存歯質から4mm以上かつ仮想CEJから2.5~3mmにて骨削除を行いました。 
次いで、メタルタトゥーの除去を行われています。 
除去には Er:YAGレーザー(Erwin AdvErl EVO)にて、PSM600Tのチップを用いフラップ内面から蒸散・除去を行いました。 
メタルタトゥーの範囲が広く、歯間乳頭内面まで入り込んでいたため、フラップを穿孔させないよう拡大視野下で除去を実施しております。 
最後に縫合はカストロビージョ、5-0ナイロン針付縫合糸にて、歯間乳頭に単純縫合を行いました。 
 
【術後経過】 
術後2週間までは、歯肉の薄い部分に化膿を認めましたが、3週目には歯肉の厚みの回復を認めております。 
6ヶ月経過後、歯肉の回復を待ってから最終補綴に移行しました。 
術後10ヶ月において、歯肉にレッドバンドを認めますがBOPは認められず現在は経過観察を行われております。 
初診時と術後10ヶ月の写真を比較し、患者満足度も高く得られました。 
 
【ディスカッション】 
Q.サージカルガイドについて 
サージカルガイドにてガムラインへのアプローチはできるが、歯間乳頭への切開はフリーハンドになることを問題として高木先生は提案されました。 
この問題に対し、切開前にEr:YAGレーザーにて非注水で歯肉にマーキング、歯間乳頭を吟味するというご提案されております。 
ガイドは完成予想図として用いることは非常に大切で、作成するメリットはあると述べられています。 
ですが、メスの角度などを考えると実際に術中のどこまで使用するかは一考の価値があり、興味深いところであると先生方は頷かれております。 
 
Q.クラウンレングスニングとメタルタトゥー除去におけるオペの計画について 
高木先生は、CLPのために乳頭を残そうとしたものの、メタルタトゥー除去の過程で、乳頭歯肉を術前予想よりも多く切除する必要があったことについて議題として提示されました。 
この場合、オペを1回か、それとも2回でやるかは悩ましいものとなります。 
上唇小帯切除も必要な症例のため、上唇小帯の切除と可及的なメタルタトゥー除去、その後歯肉のボリューム回復を待って、CLP及び最終的なメタルタトゥー除去を行う、というのがより安全な方法であると先生方で意見が出されました。 
 
上記以外にも歯槽骨削除について、クリーピングアタッチメント、レッドバンドについてなどの考察を伺うことができます。 
また、今回のCLPは審美性の獲得だけでなく、機能的な問題の確保も必要な症例に対し、終始綺麗に実施できているとの高評価をいただいております。 
 
日々の臨床にも役立つお話が展開されているので、ぜひご覧になられてください。 


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