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通常、矯正歯科を専門とする医師に馴染みの深いセファロ画像ですが、歯周病治療においても様々な情報を提供し、治療の質を向上させることが可能です。
講義の中では、セファロ画像を用いて骨格の詳細な把握や、歯の唇舌的な位置関係の分析がいかに日常臨床に役立つかについて詳しく解説されています。
セファロ分析を取り入れることで、治療ゴールがより明確になり、治療期間の短縮にも寄与すると指摘されています。
具体的には、垂直的および前後的な骨格の分析にセファロ分析が特に有効です。
今回の講義では、70代女性の患者さんを例に、歯周基本治療の実施過程を紹介します。
この患者さんは大きな処置を望んでいなかったため、歯周基本治療の範囲内で治療が行われました。
重要なのは、口腔内の状態を観察し、なぜそのような状態に至ったのかを理解することです。
セファロ分析により、歯科医師と歯科衛生士が情報を共有し、連携を深めることが可能になります。
患者様は健康意識が高く、短期間でプラークコントロールが向上し、SPT(Supportive Periodontal Therapy)への移行が可能となりました。
PPD(Probing Pocket Depth)、BOP(Bleeding on Probing)、PCR(Plaque Control Record)の改善も検査結果から確認できます。
この症例では、歯周形成外科を用いずに歯肉退縮の改善が見られ、歯周基本治療の重要性が再認識されます。
特に歯科衛生士によるブラッシング圧の指導が効果を発揮しました。
セファロ写真によって歯の唇側傾斜を確認し、ブラッシング圧のコントロールの必要性に気づくことが成功の鍵でした。
相宮先生は、セファロを治療前に用いることで、歯科医師と歯科衛生士双方の視点から有益な情報を得られると考えています。
この講義は、歯科医師や歯科衛生士が歯周基本治療をより効果的に行うための重要な知識となるでしょう。
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