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一方で、局所麻酔薬に多くの問題点があります。
これらの問題点は大きく分けて薬物による影響と手技による影響に分けられます。
薬物による影響は具体的に、アナフィラキシーショック、局所麻酔中毒、血圧上昇などがあります。
手技による影響では血管迷走神経性失神や過換気症候群があります。
これらは重篤になることは少ないですが、頻度が多く患者さんは不快に感じることが多いです。
薬物有害反応(ADR)は予測可能なtypeAと予測不可能なtypeBがあります。
ADR typeAは中毒とメトヘモグロビン血症があり、typeBにはアナフィラキシーショックが具体的には挙げられます。
中毒は血中濃度に関連するため、下顎孔伝達麻酔で生じやすいです。
また、メトヘモグロビン血症はシタネストによって生じやすいとされています。
局所麻酔で血圧変動が生じますが、近年の研究でアドレナリン含有のものの方が血圧上昇は起こりにくいことが報告されています。
一方で、アドレナリンは不整脈への影響については、まだまだ議論の余地が残されています。
また、アナフィラキシーはアレルギー反応の1つで、重篤な全身疾患であるため、救急的な対応が必要です。
アナフィラキシーは全身の発疹や掻痒感といった皮膚症状がみられます。
しかし、多くのアレルギー反応は誤診されており、慎重に対応することが重要です。
このため、局所麻酔薬アレルギー疑いの患者さんに対しては徹底した病歴聴取と専門家への相談を必要時に行うべきです。
血管迷走神経性失神や過換気症候群は頻度の高い全身的偶発症であるため、落ち着いて対応するようにしましょう。
これらに対しては痛みや精神的ストレスへの配慮が最も重要で、効果的です。
この時に患者さんの表情を見逃さないようにしましょう。
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