ホワイトニングとラミネートベニアの融合 ー難治性症例への挑戦一
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愛知学院大学歯学部保存修復学講座 助教でいらっしゃいます前迫真由美先生より、テトラサイクリン変色歯への治療戦略として、ホワイトニングとラミネートベニアを組み合わせた包括的なアプローチをご解説いただきました。
早速ですが、症例です。
54歳女性、「歯を白くしたい」を主訴とするテトラサイクリン変色歯の患者さんです。
入念な聞き取りの結果、なるべく歯を削らないで歯を白くしたい、と主張されています。
この患者さんに対して、どのような治療を行われますか?
従来、テトラサイクリン変色歯のうち、Feinmanらの分類 第3度・第4度やJordanとBoksmanの分類 第3度・第4度は、ホワイトニングの禁忌症とされてきました。しかし、他の論文(Management of tetracycline discoloured teeth, P. Newsome, L. Greenwall, 2008)にて、まずホワイトニングを行い、その後必要に応じてラミネートベニアを併用するという段階的なアプローチが、より良い治療結果をもたらすことが提案されており、本症例ではホームホワイトニングの後、ラミネートベニア修復を行うこととされました。
特に注目すべき点として、ホワイトニングの選択(6%過酸化水素と既製トレイの組み合わせ、10%過酸化尿素とカスタムトレイの組み合わせ)、治療期間の設定、患者とのコミュニケーション方法などが挙げられます。また、ラミネートベニアの材料選択(二ケイ酸リチウム)や色調の決定、接着手順などについても、最新の研究データに基づいてご解説いただいております。
54歳の女性患者の症例を通じて、テトラサイクリン変色歯の診断から、ホワイトニングによる漂白効果の評価、ラミネートベニアの製作と装着まで、各ステップにおける重要なポイントと注意点が解説されます。特に、年齢に応じた自然な色調の再現など、長期的な審美性維持のための具体的な工夫についても紹介されており、多くの先生方の参考になるかと思います。
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