顎関節症による咬合異常│Part4
概要
今回は「顎関節症による咬合異常」についてお話していただいています。
顎関節症と咬合の異常の関係は昔から議論されているでしょう。
しかし、今回は「咬合に問題があるから顎関節症になる」のではなく、「顎関節症によって引き起こされる咬合異常」のお話です。
顎関節症による咬合変化の要素は6つあり、ひとつずつ解説していただきました。
・急性炎症による関節隙の拡大
・転位円板の再転位不全(復位)
・顎関節円板の後方転位
これら3つは、下顎頭が押し出され、結果として臼歯部のオープンバイトを引き起こす可能性がある要素です。
また下顎は「健側」へ偏位してしまっています。
・顎関節円板の前方転位
・下顎頭の変形
これら2つは、下顎頭が上方に動いてしまい、結果として前歯部のオープンバイトを引き起こします。
また下顎は「患側」へ偏位していることがおわかりいただけるでしょう。
・痛み
痛みがあると感覚受容器の感度を変えてしまい、咬合位が変わると考えられているそうです。
実際に、痛みによる咬合変化の症例を2つご覧ください。
最初の症例は「左側顎関節痛障害」と診断され、「左側が痛くてかみ合わない」と訴える患者様です。
初診時のシリコンバイトを見ると左側の咬合が弱い様子が見られるでしょう。
そして基本治療後、採得したシリコンバイトを見ると右側のみ強く当たっていた咬合が、左右均等に咬合した様子がわかります。
2つ目の症例は「左顎関節痛障害・非復位性顎関節円板障害」と診断され、「左側のかみ合わせが弱い」と訴える患者様です。
基本治療後は顎関節症の症状が無くなり、咬合の違和感も無くなりました。
しかし、初診時と基本治療後の採得したシリコンバイトを見比べてみても、咬合の変化は無いことがご覧いただけるでしょう。
このように2つの症例から、痛みで誘発される咬合の違和感は「位置の変化」と「感覚の変化」の2種類があると言えるのです。
また日本顎関節学会のガイドラインでは顎関節症患者において、症状改善を目的とした咬合調整は行わないことを推奨しています。
そして「歯科クリニックで実践可能な顎関節症の対応」8つをまとめていただきました。
1.三大病状ありは必ずしも顎関節症ではない⇒【鑑別診断する】
2.病状は【痛み/顎関節内症状】
3.痛みの検査は【再現性】⇒【いつもの痛み】Familiar pain
4.非復位性円板転位の検査は【強制開口量】
5.雑音は必ずしも治療の対象とはならない
6.治療の第一歩は【疾病教育】
7.痛み/開口障害に対しては【開口訓練】
8.結果としての咬合異常に注意する
次の動画では顎関節症の対応の疑問を解決していただきました。
ぜひご覧ください。
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