臼歯隣接面を含んだ、いわゆる2級修復の完全な適合は非常に難しく、接着、防湿に加えて隣接面マトリックスの良好な適合も求められます。 本講義では、その手技について日常臨床で工夫している点を、症例を交えながら解説していただきました。
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2級CR修復を成功に導くための概念について、飯田真也先生にお話しいただきました。
まず、CRとインレーどちらを選択するべきなのか?
また、選択する際の基準をお話しいただいています。
Repeated Restoration Cycleに乗ってしまった歯は元に戻すことは出来ません。
しかし、ゆっくり進行させるために歯科医師としてできることを常に考えて診療することが大切です。
初期う蝕の治療にCR修復は主に有効ですが、その他6つの修復方法の症例を紹介していただきます。
前歯部のCR治療では、3つ例にあげていただき、どれも即日にきれいに仕上がっている様子がご覧いただけるでしょう。
そして、臼歯部のCR修復では4つ術前・術後写真を比較します。
治療後の写真を見ると、患者様に満足していただけるようなきれいな仕上がりになりました。
さらにすべての症例にCR修復が有効なわけではなく、間接修復が必要になる場合があるのです。
実際のセラミックス治療の症例も2つ解説していただきます。
1つ目の症例では、セラミックスの選択に至った理由が理解できるでしょう。
術前・術後写真を見ると、とても良い状態で修復されていることがわかります。
2つ目の症例は、7番が欠損し8番が近心傾斜している症例です。
治療後は、辺縁隆線が整い、食物残渣が残りづらい形態となりました。
どちらの症例からも歯の状態に合わせて材料を選択することが、重要であると理解することができました。
そして、従来よりもクオリティの高い治療を提供することが可能であることがわかるでしょう。
さらに「CR治療の目的」をご教授していただき、改めてCR修復の本質を明確に理解することができます。
そして「臼歯部隣接面(2級窩洞)の修復法として、臨床成績に違いはあるのか?」の疑問も説明していただきました。
正しく理解することで、価値のあるCR修復の医療提供が行えるのです。
次に、大きな窩洞の脱離症例を2つ紹介していただきました。
どちらの症例もINが脱離し、2次う蝕がある症例ですが、CR修復をすべきなのでしょうか。
必要最低限の被覆方法を選択し、確実な接着修復治療が行われました。
ここではCR修復にこだわり過ぎず、将来的に破折の危険がある症例に対する考え方がおわかりいただけるでしょう。
それでは、実際にどのように2級CR修復をしていくのでしょうか。
次の動画でご説明いただきます。 -
本動画では「MI治療の考え方」について教えていただきました。
実際に2級CR修復を成功に導くための「う蝕除去、接着、防湿」を紐解いて行きます。
まず、最初は「う蝕除去」です。
2級CR修復を行うためには、う蝕除去をした後に窩洞形成が必要になります。
隣接面マトリックスを無理なく設置するために、隣接面の窩洞を整えることがポイントになるのです。
そして「どこまでう蝕を除去するのか?」の疑問を解説していただきます。
術後の「痛み」「脱離」を防ぐためにも、う蝕除去を疎かにできません。
さらに、接着のクオリティが術後のトラブルを防ぐ要因になることを説明していただきます。
本来、エナメル質と象牙質は組成の割合が大きく違うため、互いに接着させることは難しいのです。
そこで、接着力を向上させるためのポイントを教えていただきました。
正しい接着操作を身につけることで、CR修復の良いパフォーマンスが発揮されます。
また、接着阻害因子を8つあげていただきました。
なかでも口腔内の湿度は接着を阻害する原因として大きく関与します。
そこでラバーダム防湿をする際の手順やポイントをわかりやすく解説していただきました。
次に、フロスを使用した結紮方法を動画を交えて教えていただきます。
フィニッシュラインの上にラバーダムがかかる症例も、フロスを使用することによって術部の視野が確保されました。
フロスを使用することで、接着剤が正しく使える環境に整えることができたのです。
そして、模型上でラバーダムとフロスによる防湿手順を一通り動画でご説明いただきます。
とてもわかりやすく、細かいポイントまで整理することができました。
そして、前歯部のCRのやり替えを希望される患者様の症例をご紹介していただきました。
左上1番は歯肉縁下からレジンが充填されています。
ラバーダム防湿とフロスを使用することで、接着操作が正しく行える状態になりました。
術後写真から、レジンがきれいに充填された様子がご覧いただけるでしょう。
また、ラバーダム防湿が難しい症例・小児の治療などに使用する代わりの器具や、代用方法もご紹介いただきました。
次に「CR修復における色と形態の捉え方」「2級CR修復の実際・臨床例」をご紹介していただきます。
シェードや形態にお悩みの先生方は、見逃せません。
ぜひ動画でご覧ください。 -
本動画では「CR修復における色と形態の捉え方・注意するポイントと臨床例」を紐解いて行きます。
まず「CR修復における色」について解説をしていただきました。
同じ歯の4種類の色比較から「明度が最も重要な要素である」ことがおわかりいただけるでしょう。
その他に歯の色調に関する要素は6つあり、色の見え方はとても複雑に関与しているのです。
天然歯の光学特性や、象牙質の裏打ちがあるもの・ないもので光の透過性が変化することを教えていただきました。
充填する歯の周囲の歯質の光透過性によって材料の色選択をすることがポイントです。
そして、実際の臼歯部の2級CR修復の症例を解説していただきます。
「明度」を健全歯質に近づけるためのレジン色の選択方法、実際に使用している材料までご紹介していただきました。
暗い部位の色選択など、注意すべきポイントを細かくご教授していただきます。
術後は、自然な色合いで周囲の歯と馴染んでいることがおわかりいただけるでしょう。
次に、「CR修復における形」について解説をしていただきました。
前歯部と臼歯部それぞれ形態や表面性状の影響を解説していただきます。
1つ目の症例は、正中離開の患者様にA2Eを用いてCR修復しましたが、もっと自然に見えるためにはどうしたら良いでしょうか。
前歯において歯の表面性状は、見た目に大きく影響を与える要素と言えるでしょう。
2つ目の模型歯では、臼歯部レジンの色が同じであっても形が表現されていないと、不自然で色も違うように見えると考えられます。
そこで、臼歯部の咬合面形態の規則性を解説していただき、形づくりの上達のポイントをご説明いただきます。
たくさんの同じ部位の歯の写真を比較すると、ステインの入っている箇所にパターンがあることがおわかりいただけるでしょう。
自然歯の形をよく観察し、解剖学を熟知しておくことが重要です。
歯の形態に精通されている先生の解説は見逃せません。
そして「3Dでみたエナメル質と象牙質の位置関係」についてもお話していただきました。
形態を正しく把握することは、CR修復をする際に大変参考になります。
それでは、実際に咬合面と2級の窩洞はどのようにCR充填していくのでしょうか。
次の動画でご説明いただきます。 -
本動画では、実際に「咬合面と2級の窩洞はどのようにCR充填していくのと良いのか」を紐解いていきます。
1つ目は「咬合面のCR充填方法」です。
先生が推奨するCR充填方法を図で解説していただきました。
充填するときの重要ポイントまで詳しくおわかりいただけるでしょう。
そして、下顎6番と上顎6番を例に「窩の位置決め方・線を引く際の考え方」を教えていただきます。
臨床で戸惑わず、自然でメリハリのある形態にするための注意点をご教授していただきました。
正しく形態を学ぶことで、誰でもCR充填を上達できるのだと認識できるでしょう。
その後「バルクフィル充填」と「1咬頭ずつの充填」の手順やポイントを模型で解説していただきます。
重合収縮の違いはありますが、どちらの充填も細部まで咬合面形態が再現されました。
また術前に診るべき項目を4つ教えていただき、下顎6番と下顎7番の2つを例に教えていただきます。
術後は2症例とも自然な形態に仕上がりました。
このような結果に導いたのは、術前に診るべきポイントを考慮したためでしょう。
2つ目は「2級窩洞のCR充填」です。
こちらも、先生が推奨するCR充填方法を図で解説していただきました。
辺縁隆線部に丸みが出るような工夫もご覧いただけるでしょう。
「2級窩洞のCR充填」には、どのマトリックスやリングがベストなのでしょうか。
2級窩洞を3タイプに分類し、それぞれ使用する器具と注意点4つを教えていただきました。
そして「隣接面間距離」と「辺縁隆線の喪失量」によって器具を使い分けます。
さらに、2級窩洞のCR充填をする際の、マトリックスの入れ方~充填まで動画で解説していただきます。
適切なコンタクトを得られ、丸みのある辺縁隆線や形態が得ることができました。
次に実際の症例を5つ解説していただきます。
それぞれの症例ごとに使用する器具を紹介していただき、より臨床で活かせるポイントがわかるかもしれません。
また、充填から日にちが経過した歯は、色調に変化があることも確認できました。
どの症例も自然で立体的な形態に変わったことがわかるでしょう。
そして、最後に質疑応答をしていただきました。
限られた時間の中でCR修復をする際のポイントなど、さらに深く成功に導くポイントを理解していただけるでしょう。
ぜひ動画でご覧ください。
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