”失敗しないために” 全部床義歯のトラブル&リカバリー (全5回)
HILIFE DENTURE ACADEMY 学術統括者として義歯臨床の教育に携わる松田謙一先生より、総義歯に関するトラブルとその対処方法をご教授頂きました。
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                今回はハイライフデンチャーアカデミーの松田謙一先生に、下顎概形印象が上手く採得できないトラブルについてご紹介いただきました。 
 下顎の概形印象が上手く採得できない問題は、若手の先生方は臨床でよく遭遇するのではないでしょうか。
 
 下顎の概形印象が上手く採得できないよくあるトラブルは主に3つあげられます。
 主に、印象域が不十分で特定の部分が採取できない問題について解説してくださっています。
 具体的な原因として、舌側の延長が不十分、舌側の延長が不十分、一部が非常に菲薄になる点があげられます。
 大切なことは、なぜ起こるのか考察することです。
 
 考えられる理由は以下の通りです。
 1.十分な印象材が欠損部に到着せず、印象域が不十分になる
 2.トレーの下部に舌が巻き込まれ、舌側の延長が不十分になる
 3.口唇圧に印象材が排除され、一部が非常に菲薄になる
 
 では、これらの問題を先生はどうリカバリーするのでしょうか。
 まず、十分な印象材が欠損部に到着せず、印象域が不十分になる問題についての解決法を2つご紹介いただきました。
 1.高低差を理解して印象材を盛る量を工夫する
 それぞれの症例において欠損部位と欠損量を把握して、印象材を盛り上げる量を部位ごとに考える
 2.必要な部位に応じてシリンジを用いて先に注入しておくと、確実性が向上します。
 
 次にトレーの下部に舌が巻き込まれ、舌側の延長が不十分になる。
 これは、舌がトレーの舌側フレームの下に潜り込んでしまうことで生じます。
 解決策として、開口させ舌を前上方に突き出させるように突出させ、トレーを舌の下に潜り込ませるとよいでしょう。
 
 最後に、口唇圧に印象材が排除され、一部が非常に菲薄になる問題の解決法です。
 開口し、口唇の緊張が解けていないと、フレームが無い部分は非常に薄くなります。
 口唇の力を抜くように指示して、閉口させて採得しましょう。
 口唇の緊張を解き、閉口させればフレームのない部分も厚みと長さが確保しやすくなります。
 それぞれの問題に対する詳しい指示の出し方については、動画内でご確認ください。
 
 今回は下顎の概形印象が上手く採得できないという問題にたいして3つの提案をご紹介しました。
 これらの方法が、臨床の参考になれば幸いです。
 先生方の実践において、スムーズな印象採得ができることを願っています!
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                今回は、シリコーン印象に気泡が混入したらというトラブルについて解説しています。 
 せっかく綺麗に印象採得できているのに、口蓋部におおきな気泡があり取り直しを考える方も多いのではないでしょうか。
 シリコーン印象は高額ですし、再印象するか悩ましいですよね。
 ポイントは、どこに気泡が混入しているか見極めることです。
 指示域や重要な部位に気泡が混入していれば取り直しが基本です。
 しかし、義歯印象の口蓋部であれば適合の重要度は高くありません。
 そこに対して、シリコーン印象ではどうしても気泡が入りやすい場所になります。
 
 解決法として、ハイフローの印象材を築盛して修正する方法を紹介してくださっています。
 単純に盛って再度印象するだけでは浮いてしまいます。
 口蓋部など周囲に印象材が逃げる場所が無い部分は浮きやすいので、ラウンドバーで遁路を付与します。
 フローのいい印象材を適量盛り、しっかりと圧接して修正します。
 実際の症例やポイントを解説しているので、動画内でご確認ください。
 
 次に、シリコーン印象材で最終印象を行った際に床延長が足りない場合があります。
 トレーが短く、また印象材の量が足りないために延長が不足します。
 解決法として、必要な部位を延長し、再度ウォッシュ印象を行う方法があります。
 ポイントについて動画内で詳しく解説しているので、ご確認ください。
 
 シリコーン印象材は部分的に修正することが可能です。
 材料を変えながら修正して仕上げても、仕上がりに大きな影響はありません。
 ぜひ、参考にしてください。
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                今回は、医療現場で起こりがちな問題の一つである咬合採得が上手くいかないトラブルについて解説されています。 
 解決法として、絶対に上手くいく方法はありません。
 そこで、先生が臨床で実践している方法をご提案してくださいました。
 具体的には、咬合採得時に歯が不安定になり、正しい位置に留まらず動いてしまう問題を取り上げています。
 
 実際の症例映像が示され、歯が右にずれて動いてしまう様子が確認できます。
 この問題は一時的に解決しても、また動いてしまうため、根本的な解決が必要です。
 この問題に対処するための提案として、ゴシックアーチと呼ばれる装置の使用が推奨されています。
 臨床では馴染みの無い先生方も多くいらっしゃるかもしれません。
 ゴシックアーチは、歯の位置を固定するプレートを熱で固定することができ、タッピングによる動きを抑えることができます。
 まずバイトを取り、ゴシックアーチを装着し、プレートで歯の位置を固定する手順が示されています。
 動画内では具体的な使用手順が説明されているのでご確認ください。
 
 実際の症例でゴシックアーチを使用した結果、歯の位置が安定し、問題が解決できます。
 最初は歯が不安定で右にずれていました。
 ゴシックアーチを使用することで、タッピングによる動きが抑えられ、歯の位置が安定したことが確認できます。
 ただし、完全に動きがなくなったわけではありません。
 必ず調整が必要であることも指摘されています。
 最後に、ゴシックアーチの有効活用が強調されています。
 
 ぜひ、臨床でお役立てください。
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                今回は上顎総義歯、試適時に維持がないというトラブルについて解説しています。 
 
 維持が得られない場合のウォッシュの検討について、まずは症例映像で示しています。
 試適時に上顎総義歯が外れやすいことがおわかりいただけます。
 対処法として、まずは最終印象採得時の写真を確認し、不備がなければウォッシュは必要ないでしょう。
 模型上で後縁を再封鎖し、維持が得られるかどうかを確認する方法を提案されています。
 この手順を経て、維持が得られない場合はウォッシュを検討するべきだと先生は述べられています。
 詳しい理由については、動画内で詳しく解説しているのでご確認ください。
 
 次に、模型上での後縁再封鎖による維持確認について解説頂きました。
 印象採得時の写真に不備がない場合、模型上で後縁を再封鎖し、維持が得られるかどうかを確認する方法が提案されています。
 具体的な手順として、ユーティリティワックスを使う方法をご紹介いただきました。
 ユーティリティワックスを後縁の内側に盛り、模型に押し付けることで、維持が得られるかどうかを確認できます。
 ポイントについては動画内で詳しく解説しています。
 ご確認ください。
 
 また、模型上での後縁再封鎖によっても維持が得られない場合は、ウォッシュを検討してください。
 印象採得時に維持が得られていたという自信があれば、基本的にはウォッシュは必要ないことが多いと強調されています。
 
 明日からの臨床でお役立てください。
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                今回は、義歯が完成した後に患者が発音しにくいと感じるトラブルの対処法について解説されています。 
 発音しにくい言葉や音を特定し、その原因となる部分を確認して調整することが重要です。
 
 具体的には、上顎の後緑部の厚みや位置が発音の問題の原因となる可能性があります。
 その部分を薄くしたり、位置を調整したりすることで発音が改善される可能性があります。
 発音の問題を解決するためには、どの部分がどの音に該当するかを理解しておくとよいでしょう。
 
 また、発音しにくい言葉や音を特定することが、問題解決の第一歩として非常に重要であると説明されています。
 発音しにくさの原因を特定できないと、適切な対処ができないためです。
 
 次に、発音しにくさの原因として、上顎の後緑部の厚みや位置が問題となる可能性が高いことが述べられています。
 例えば、上顎の公園部が分厚すぎたり、位置が悪かったりすると、特定の音の発音が困難になるということです。
 発音の問題を改善するための具体的な方法として、該当する部分を薄くしたり位置を調整したりすることが提案されています。
 ただし、過度な調整は避ける必要があり、適切な厚みを維持することが重要です。
 
 発音の問題を適切に解決するためには、どの部分がどの音に該当するかを理解しておく必要があると強調されています。
 具体的には、歯肉の部分がどの音に影響するかを把握することが重要です。
 発音の問題解決に役立つ口腔内の部位と音の対応関係を理解しましょう。
 
 ぜひ、ご覧ください。
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