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口腔機能低下症 (全6回)

口腔機能低下症でみられる所見や症状と、それに対するトレーニングと対処法について

  • 01.口腔機能低下症に対するトレーニング方法と口腔衛生状態不良への対応 02:52

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    ・口腔機能低下症について
    ・口腔衛生状態不良の所見とトレーニング、対処法
    ・舌清掃指導のポイント

    【おさらい】
    [口腔機能低下症]
     ①口腔衛生状態不良
     ②口腔乾燥
     ③咬合力低下
     ④咀嚼機能低下
     ⑤舌口唇運動機能低下
     ⑥低舌圧
     ⑦嚥下機能低下
    この7つの項目で3つ以上に該当すると診断される

    ・外来通院できるうちに予防、訓練することが理想的
    ・兆候を知っておくと患者さんに気づきを与えたり、アプローチ方法のヒントになる
    ・所見だけでなく、全身的な状況を把握することも大切
    ・患者さんの状況に合わせて、トレーニングを足し算引き算しながら、口腔機能の回復と予防をしていく

    [口腔衛生状態不良]
    ・所見:これまでと比べて磨き残しや舌苔が増えている
    ・トレーニング、対処法
     - 口腔清掃指導を行いプラークを減らす
     - 舌ブラシによる舌の清掃を行う
     - デンチャーの清掃指導を行う

  • 02.口腔乾燥への対応-唾液腺マッサージと舌回し- 03:07

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    ・口腔乾燥の所見と症状
    ・トレーニングと対処法について

    [口腔乾燥の所見と症状]
    ・口腔内診査時にミラーが張り付く
    ・口角がよく切れている
    ・口臭が気になる など

    [トレーニングと対処法について]
    ・唾液腺マッサージ
    ・舌回し
    ・習慣的なガムの咀嚼
    ・保湿剤の指導
    ★問診で口腔乾燥を引き起こす服薬や疾患がないかを確認する

    [唾液腺マッサージ]
    ◾️耳下腺
     ・耳の付け根に手を当て、後ろから前に円を描くようにマッサージ
     ・5〜10回を目安に行う
     ・頬ではなくもみあげあたりをマッサージするように伝える

    ◾️舌下腺
    ・親指で舌を突き上げるように下顎を真下から押す
    ・5秒かけて圧迫し、5〜10回を目安に行う

    ◾️顎下腺
    ・親指で下顎骨の下の柔らかい部分を耳下から顎に向かって押す
    ・1か所あたり1〜2秒押し、5〜10回を目安に行う

    ⚠️舌下腺・顎下腺マッサージを行う際は喉を圧迫していないか、
     苦しくないかを確認しながら指導する


    [舌回し]
    ・唇を閉じて舌を上下の歯に沿って大きく回す
    ・2〜3秒で1周を目安に同じ方向に回し続ける
    ・理想は20周だが、はじめは5回、10回と区切りをつけて少しずつ回数を増やしていくとよい
    ・ 反対回りも同じ回数行う

  • 03.咬合力低下・咀嚼機能低下への対応 -ガム咀嚼トレーニングなど- 02:51

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    ・咬合力低下、咀嚼機能低下の所見と症状
    ・対応とトレーニング
    ・ガムを用いた咀嚼トレーニングの手順とポイントについて

    [咬合力低下の所見と症状]
    ・残存歯が少ない
    ・動揺歯が多い
    ・噛みにくい、食べにくい などの訴えがある

    [咀嚼機能低下の所見と症状]
    ・残存歯が少ない
    ・動揺歯が多い
    ・頬や舌を噛むことが増えた
    ・食事に時間がかかる

    [対応とトレーニング]
    ・咬合力を取り戻す
     →補綴の新製、調整
    ・食塊形成の機能回復、咀嚼筋を使う
     →ガムを用いた咀嚼トレーニング
    ・咀嚼筋を使うために
     →あいうべ体操
    ・咀嚼回数を増やす
     →噛みごたえのある食事の摂取、指導

    [ガムを用いた咀嚼トレーニング]
    1.片方で噛んだ後、ゆっくりと反対側へガムを移動させる(片噛みに注意する)
    2.ガムが柔らかくなるまで噛み、扱いやすくなったら口の中で丸める
    3.ガムを舌で口蓋に押し付けて平らにする
    4.これらを2〜3分繰り返し、その後は自由に噛んでもらう

    ・カリエス予防のために歯科専売のガムで行う
    ・1日2〜3回程度、ガムを摂取する習慣をつけてもらう

    [あいうべ体操]
    関連動画:かんたんMFT 『02.MFT前の準備トレーニング』を参照

  • 04.舌口唇運動機能低下への対応-パタカラ体操、頬の膨らまし運動など- 02:52

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    ・舌口唇運動機能低下の所見と症状
    ・対応とトレーニング
    ・パタカラ体操と頬膨らまし運動のトレーニング手順とポイントについて

    [所見・症状]
    ・頬や舌をよく噛む
    ・食べこぼしがある
    ・口の中に食べ物が残る など

    [トレーニング]
    ・パタカラ体操
    ・いーうー体操
    ・頬膨らまし訓練
    ・早口言葉
    ・カラオケやおしゃべり

    [パタカラ体操]
    ★口腔機能低下症の様々な項目に有効なので積極的に取りいれるとよい

    ・パ:唇を弾くように発音
    ・タ:舌の先を上顎の1、1の口蓋側につけるように発音
    ・カ:舌の奥を上顎の奥につけるように発音
    ・ラ:舌を丸めるように発音

    ・パターン①:パ・タ・カ・ラと順番にゆっくり繰り返す
    ・パターン②:パパ……、タタ……と同じ音を10回程度連続リズムよく発音する

    ★舌口唇運動機能低下では『パ』が重要!
     食事の前に行うのがおすすめ


    [頬膨らまし運動]
    ①頬に空気をたくさん含み膨らませる
    ②手を頬に当て抵抗するように押す

    ・空気が漏れないようしっかり口を閉じる
    ・1回10秒を目安に5〜10セット行う

  • 05.低舌圧への対応 -スプーントレーニングなど-  02:05

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    ・低舌圧の所見と症状
    ・対応とトレーニング
    ・スプーントレーニングの手順とポイント
    ・道具を使わない低舌圧のトレーニングについて

    [低舌圧の所見と症状]
    ・むせやすい、飲み込みづらいなど
    ・飲み込みにくさや噛みにくさから、柔らかい食事が増えると舌の活動が減り
     さらに低舌圧が進行してしまう

    [対応とトレーニング]
    ・スプーントレーニング
    ・舌回し など

    [スプーントレーニングの手順とポイント]
    ①スプーンの外側を舌に押し当てる
    ②押し当てる力に抵抗するように舌で押し上げる
    ・5秒かけて行い、1日5回を目安にやってもらう

    [道具を使わない低舌圧のトレーニングについて]
    ・道具を使うことで訓練が億劫になる方には道具を使わない方法を提案する

    ・舌で左右の頬を押す
     ★この時に指先で押し返すように抵抗を加えると、さらに舌の筋肉を使うことができる
    ・5秒かけて行い、1日5回を目安にやってもらう

  • 06.嚥下機能低下への対応 -嚥下おでこ体操、開口訓練- 02:59

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    ・嚥下機能低下の所見と症状
    ・トレーニングの手順とポイント
     ① 嚥下おでこ体操
     ② ベロ出しごっくん体操
     ③ 開口訓練

    [嚥下機能低下の所見と症状]
    ・スケーリングや治療中など、お口の中に水を溜めていられずむせやすい
    ・咳払いが増えた
    ・日常的にむせることが増えた
    ・声量が落ちた
    ・舌が低位にある など

    [対処・トレーニング]
    ・ 嚥下おでこ体操
    ・ベロ出しごっくん体操
    ・ガラガラうがい
    ・開口訓練 など

    ★嚥下機能低下には舌骨挙筋郡(舌骨上筋群+舌骨下筋群)にアプローチする訓練を行うことが大事

    [トレーニングの手順とポイント]
    ◾️嚥下おでこ体操
     ① おでこに手根部を当てる
     ② おへそをのぞくように顎を引き、手は上に向かっておでこを押し返す
     ③5秒ほどキープする
     ・いつでも実践してもよいが、食事前に行うと効果的
     ★この時に喉仏のあたりに力が入っていることを意識してもらう
     ⚠️頚椎に問題のある方は避けていただく必要があるので、事前に確認する

    ◾️ベロ出しごっくん体操
     ① 舌を軽く前に出す
     ② 上下の歯で舌を軽く挟む
     ③ そのままの状態で唾液を飲み込む
     ・①〜③を1度に3回ほど、食時の前に行う

    ◾️開口訓練
     ① ゆっくりと最大限に大きく口を開け10秒キープする
     ② しっかり口を閉じて10秒休憩する
     ・①と②を2回行い、朝晩行う

     ★最大開口をすることで舌骨上筋群を収縮させて、筋力の強化と食道の入り口を開口しやすくする

このプログラムの受講状況
全体進捗
0/6
試験結果

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