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解剖学から考える咬合採得│熱田 生先生

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スペシャル 2023年2月16日(木) 公開

解剖学から考える咬合採得│熱田 生先生

概要

咬合採得とは、義歯が適切な状態で機能できる位置を探す作業です。

まずは咬合に関わる筋肉について見てみましょう。
大きく分けると、開口には舌骨筋群、閉口には咬筋・側頭筋があります。
外側翼突筋は、開閉口両方に関わっており、すごく重要なポイントになってくる筋肉です。

次に、咬合に関わる骨を見てみます。
まず、筋の付着部は必ず隆起し、筋肉が動くところは減っています。
それを踏まえると、使われなくなると骨は吸収されていきますが、完全になくなることはありません。
筋の付着部は吸収されず残っているので、無歯顎の骨や関節はそこだけ隆起しています。
歯があった時代と同じ咬合ではなくなるので、それに合わせた垂直的・水平的顎間関係をしっかりと確認することが必要です。

では、垂直的顎位について見ていきましょう。
無歯顎の顎位は、歯がないため基準がなくなるので、臨床的に咬合高径を定める的確な方法はありません。
そこで、平均値に合わせて咬合高径を決定する2つの方法があります。
顔面高径計測値による方法では、有歯顎の位置が変わるのではと諸説ありますが、ある程度の基準になります。
生理的機能を利用する方法は、決定した咬合高径が合っているのかを確認するものとなります。

実際に治療するにあたって、熱田先生はフローチャートを作成されています。
旧義歯とあまり変更がなければ、コピーデンチャーを作成しますが、そうでなければ従来通り蝋堤を作って咬合高径を決定します。
蝋堤を作るにあたって、ちょっとした実験をされていますのでご覧ください。
咬合採得をする際には、基準平面や旧義歯を参考にし、採得する姿勢にも気を付けてください。
顎堤の吸収が大きい症例にはピエゾグラフィーを使う方法も有効です。

次に、水平的顎位についてみていきましょう。
方法は色々ありますが、ゴシックアーチ描記法が一番シンプルで代表的でしょう。
ゴシックアーチは、顎位が定まらない場合に、顎関節の動きを客観的に描写できる方法として有効です。
描記針は上に、小臼歯部当たりに設定すると臨床上有効です。
また、ゴシックアーチは、垂直的位置関係を整えていないと描記は難しいです。
さて、実際に行う時は練習が必要で、前後運動、大開閉口運動、タッピング運動を、症例によっては30分程度やってもらいます。
練習しても出来ない場合は、ほとんどの場合が術者の誘導に従ってしまい、
有効とは言えませんので、限界運動路やアペックス、タッピングポイントを参考にします。
ゴシックアーチが安定しない場合は治療義歯で顎位が安定するまで、変位した下顎を中心位に誘導します。
ゴシックアーチだけで顎関節を完全に描写することは出来ませんが、データは顎位の基準になりますので、有効な方法と言えます。

熱田先生は患者様に、義歯を靴に例えてお話されるそうです。
患者様のニーズも、靴と一緒で人それぞれですので、患者様と徹底的にお話されると良いかと思います。
ぜひご視聴ください。

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