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【 歯科用語コラム】顎運動診断を補綴臨床に取り入れる 顎運動Forum

2023年11月22日(水)
提供:株式会社Doctorbook

■第1回:プレゼンター 相宮 秀俊先生 顎運動を日常臨床に取り入れるためのKey point

顎運動Forum1

【関連用語集】

1. 顎運動 (Jaw Movements): 顎の動きを指し、開閉運動や左右運動などが含まれます。顎運動は咬合の調整や機能的な評価に重要です。
2. 咬合調整 (Occlusal Adjustment): 咬合面の形態を調整することで、より効率的な快適な噛み合わせを実現します。
3. 歯の欠損 (Tooth Loss): 一つ以上の歯がなくなる状態。歯の欠損は咬合に影響を及ぼし、補綴治療が必要になることがあります。
4. 下顎運動 (Mandibular Movements): 下顎の動きを指し、咬合分析や顎関節の機能評価に用いられます。
5. 基本運動 (Basic Movements): 顎関節の基本的な動きを指し、健康な咬合機能の評価に重要です。
6. 機能運動 (Functional Movements): 食事や話すときなどの日常生活での顎の動きを指します。
7. 補綴装置 (Prosthodontic Devices): 欠損歯を補うための装置で、ブリッジや義歯などがあります。
8. 義歯 (Dentures): 歯の欠損を補うために使用される取り外し可能な補綴装置です。
9. 骨格的リスク (Skeletal Risk): 顎骨の異常や問題が咬合や顔貌に影響を与えるリスクを指します。
10. インプラント治療 (Dental Implants): 欠損歯を補うために顎骨に埋め込む人工歯根の治療です。
11. 咬合高径 (Occlusal Vertical Dimension): 上下の顎が閉じた時の咬合面の高さを指します。
12. 咬合平面 (Occlusal Plane): 上下の咬合面が形成する平面を指し、咬合調整の基準となります。
13. アンテリアガイダンス (Anterior Guidance): 前歯が咬合において果たすガイド役のこと。適切な前歯の位置や形態は、健康な咬合に不可欠です。
14. フェイスボウトランスファー (Facebow Transfer): 顎関節の位置と咬合面の関係を正確に記録し、補綴物の製作に使用される技術です。
15. erosion: 歯のエナメル質が酸によって溶解すること。食事や飲料、胃酸の逆流などが原因で起こります。
16. 骨格的3級症例 (Skeletal Class III Case): 下顎が上顎に比べて前方に位置する顎の骨格的特徴。この状態は、咬合の調整や外科的治療が必要になることがあります。
17. ベネット運動 (Bennett Movement): 下顎の側方運動に関連する特定の動き。下顎が一方向に動く際に、反対側の下顎の側方運動を指します。この動きは、顎関節の機能測定や咬合面の設計、補綴治療計画において重要な要素です。例えば、右側に下顎を動かす際、左側の下顎も少し外側に動くという動きがベネット運動です。歯の接触関係や顎関節の健康に直接関係しており、特に咬合調整や欠損補綴、義歯の設計等において重要な考慮点となります。

■第2回:プレゼンター 杉元敬弘先生 顎運動可視化技術からみる次世代歯科医療の展望 -みえないものを観る・診ることによって-

第2回 顎運動可視化技術からみる次世代歯科医療の展望 -みえないものを観る・診ることによって-

1.    顎運動 (Jaw Movements): 顎の動きを指し、開閉運動や左右運動などが含まれます。顎運動は咬合の調整や機能的な評価に重要です。
2.    矯正治療 (Orthodontic Treatment): 不正咬合を修正するための治療。歯列の位置を整えたり、顎の成長を誘導したりします。
3.    インプラント (Dental Implants): 欠損した歯を補うために、顎の骨に埋め込まれる人工の歯根です。
4.    咬合再構成 (Occlusal Reconstruction): 噛み合わせに問題のある咬合面形態を改善することで、機能的かつ美的な咬合を実現する治療。
5.    可視化技術 (Visualization Technology): 医療データや治療計画を視覚的に示す技術。患者の理解を助け、治療計画の精度を高めます。
6.    デジタル技術 (Digital Technology): 歯科診療において、画像処理やデータ管理などに使われる最先端技術。
7.    顎運動測定器 (Jaw Movement Tracker): 顎の動きを正確に測定するための装置。診断や治療計画に役立ちます。
8.    デジタル化 (Digitalization): 歯科診療における情報やプロセスをデジタル技術によって管理・改善すること。
9.    顎運動の異常 (Abnormal Jaw Movements): 通常とは異なる顎の動き。顎関節症などの疾患の診断に重要です。
10.    治療計画 (Treatment Planning): 患者の診断に基づき、最適な治療方法を計画するプロセス。
11.    顎運動の可視化 (Visualization of Jaw Movements): 顎の動きを視覚化する技術。診断や治療計画の精度向上に貢献します。
12.    磁気ベクトル空間方式 (Magnetic Vector Space Method): 顎の動きや位置を高精度で測定するための技術。磁気センサーを用いる。
13.    咬合再構成の設計 (Design of Occlusal Reconstruction): 咬合再構成治療を行う際の詳細な計画や設計のプロセス。


第4回「顎運動分析の日常臨床への実践 - 顎運動診断を補綴臨床に取り入れる 顎運動Forum. 第4回」

顎運動Forum甲斐先生

【関連用語】
顎運動分析 (Jaw Movement Analysis):
顎の動きを科学的に分析すること。顎関節の機能、咬合パターン、顔面の筋肉活動などを評価します。

咬合構成要素 (Components of Occlusion):
正常な咬合を形成するための要素。これには歯の位置、咬合面の形状、顎関節の動きなどが含まれます。

アンテリアガイダンス (Anterior Guidance):
前歯が咬合において果たすガイド役のこと。適切な前歯の位置や形態は、健康な咬合に不可欠です。

咀嚼運動 (Masticatory Movement):
食物を咀嚼するための顎の動き。この運動は効率的な食物の砕き方や、顎関節と筋肉の健康に影響します。

限界運動 (Border Movements):
顎が行うことのできる最大限の運動。

回転運動 (Rotational Movement):
顎関節内での顎の回転動作。顎を開ける初期動作などに見られます。

滑走運動 (Translational Movement):
顎関節での顎の直線的な動き。顎を大きく開ける際などに見られます。

ベネット運動 (Bennett Movement):
下顎の側方運動に関連する特定の動き。下顎が一方向に動く際に、反対側の下顎の側方運動を指します。

顎関節症 (Temporomandibular Joint Disorder, TMJD):
顎関節や顎周辺の筋肉に関連する障害。痛み、顎の動きの制限、クリック音などの症状があります。

中心位(CR, Centric Relation):
顎関節が最も安定した、解剖学的に正しい位置。咬合の診断や治療計画において重要な基準点となります。

咬頭嵌合位(IP, Intercuspal Position):
歯の咬頭が最も密接に嵌合している位置。自然な咬合状態を示します。

CR-ICP difference:
中心位(CR)と咬頭嵌合位(ICP)の間の差。この差は、咬合の不調和や顎関節症の原因となることがあります。

CR誘導 (CR Induction):
患者の顎を中心位(CR)に導くための技術や手法。咬合の診断や治療において用いられます。


動画で学ぶ

・「顎運動診断の重要性」について、専門家でも理解度が低く、導入が難しいという現状を踏まえ、身近に理解しやすい検査になることが大切です。
顎運動の「可視化」を重視し、アナログでの診断から最新のデジタル技術とアナログの融合による診断まで、静的な診断だけでなく、動的な診断を行い、治療目標に繋げる臨床的な工夫を視聴する先生に伝えたいと思います。
これからAIの進化によって、顎運動の診断や治療がますます重要になっていくと考えられます。また、アナログとデジタルの融合によって診断精度が向上することも期待されます。
顎運動の診断や治療においては、患者さん本位のアプローチが求められます。また、顎運動に問題がある場合、身体全体に悪影響を及ぼすことがあることを説明し、患者さんにとって最適な治療方法を選択し、治療による負担やストレスを最小限にすることが重要であることを伝えます。

以上のように、身近な手法で顎運動診断の可視化を通じて、動的な診断の重要性を提唱し、患者さん本位のアプローチについてお話していただくとともにアナログとデジタルの融合によってどのような部分で診断精度が向上していて臨床の役に立っているかを伝える講演にしたいと思っています。

【以下のことが学べます】
顎関節を診ることで診断ができるようになる
デジタルツールを使うことで治療の幅が広がり、治療の質を標準化することができる
アナログを使うことで3次元的な視点で考えることができる

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