「バイオフィルムを形成させない」という考えが重要！【Etakインタビュー #1】
【仲山尚男 院長】
1988年 東京医科歯科大学歯学部卒業
1991年 レガ デンタル クリニック（LEGAデンタル クリニック）開院
2013年 国分寺市歯科医師会会長
2015年 多摩地区歯科医師会連合会監事
日本顎咬合学会 会員、認定医
日本補綴歯科学会会員
日本矯正歯科学会会員
IAAID(国際先進学際歯科学会 The International Academy Of Advanced Interdisciplinary Dentistry)評議員
【医院情報】
歯科医師：2名（常勤：1名／口腔外科専門医：1名）
歯科衛生士：5名（常勤：2名／非常勤：3名）
歯科助手：1名
受付：1名
ユニット数：3台（個室）
●主訴だけでなく、総合的な歯科治療を。
患者説明の時間は、問診を元に初診の患者さんは1時間ほどかけて、問診から始まり口腔内審査、そしてレントゲンを撮ったり、説明をしたりしています
情報社会の中で、患者さん側も知識を得て考える方が増えているんです。そのためにも先を見据えて、どうしてこうなったのかをちゃんと説明する必要があります。日々治療方法も知識も進化している歯科治療の中では、出来る限りの情報を集め勉強し、総合的に治療することが重要だと考えています。
●大切なのは毎日のホームメンテナンス。
治療説明については、歯科医師も歯科衛生士も行います。誰でも説明できるように医院オリジナルの説明用ファイルを準備しています。歯科医院で口腔内をきれいにしても大切なのは毎日のメンテナンスなので、疾患原因の理解をいただかないと前に進みません。そのため初診の患者さんには、当医院オリジナルの小冊子を渡しています。
義歯などの補綴物のホームメンテナンスの説明については、口腔内の菌の繁殖にはもってこいの環境が三拍子そろっているというところから始めます。温かく、湿っていて、食べ物を通して多くの栄養が送り込まれてくる。その中に自浄作用もない異物を入れるわけですから、細菌にとっては、増殖し続ける良い媒体がそこに登場するわけです。その細菌が口の中で増殖し続ければ、誤嚥性肺炎の可能性も高まる。肺炎の死亡原因が3位に浮上しましたが、高齢化に伴ってしかるべき問題だろうと。今後それを減らしたいなら、口腔ケアが必要だと患者さんには説明しています。
平成3年に開業して25年経ちますが、来院患者さんは年々高齢化し続けています。
●基本は新製時に説明を。患者さんから聞いてくれる絶好のチャンス！
新製の補綴物は日によりますが、毎日10名前後いると思います。
一番新品の時に「どうお手入れしたらいいですか？」と聞かれた患者さんに対して、新品の状態を維持するためにどうしたらいいかを説明した方が、その後の習慣化につながりやすいです。患者さんから聞いてきてくれるこの新製時のタイミングが絶対に良いんです。実際に患者さんの新製義歯にEtakを両面に吹き付けて、乾かして、その場で試して見せます。やって見せることで簡単だなと分かるんです。
あとは、デンチャープラークを作らせないという説明については、二川先生のお書きになった著書（歯科口腔抗菌考）の中にあるエビデンス画像を元に説明しています。見て分かりやすいでしょ。患者さんの心に響かせることがどれだけ重要か。伝えることと伝わることは違うんです。だから小冊子もちゃんとここを読んでおいてと言わないと、ただ渡すだけでは意味がない。やっぱり“患者さん、あなたのことを思ってやっています”ということが伝わらないとね。
●やっと開発された！Etakは1日抗菌コートが持続してくれる。
よく「義歯洗浄剤を使っているからいいです」という患者さんがいらっしゃいますが、そうではなくて、除菌の前段階のバイオフィルムをそもそも形成させないというのが重要なんです。
義歯を外した時にヌルヌルする。在宅などやっていらっしゃる歯科医師は特にお気づきの方が多いはずです。義歯性のカンジダ症・口内炎・デンチャープラークなどの汚れが原因で、口の中の汚れが増幅している。患者さんご本人は、それに気づいていないんです。多分気づくような人だったら義歯にはならない。人のマインドは潔癖症の方からそうでない方まであまりにも幅が広すぎるんです。自分はこれでいいと思っている方は、どこが汚れているか分からず、毎日磨いているし、義歯洗浄剤に入れてるから平気だろうという思い込みがありますから。ただ、それを否定しても、怒られたっていうだけなので患者さんにとって前に進める力にならないから、「ここが上手くきれいになっていますが、だけどこうした方がもっとこうなりますよ」とお話ししていきます。そういう意味ではEtakの何がすごいかというと、この先汚れにくくするためのものだというところです。やっと開発されたという思いです。
1日抗菌コートが持続してくれるというのが大切なんです。特に自費の義歯などは高いお金をかけて作るものなので、きれいに使いたいという患者さんの想いがありますから。
●「Etakはさっぱり感が違う」という患者さんの声が。
「さっぱり感が違う、改善された」という声が一番多く聞かれます。義歯は多孔質ですので、5年も10年も同じものを使うのは本来ナンセンスな素材なんです。素材は傷んでくるので。そもそもEtakを使えば汚れにくくなるので、スーパーポリアミド樹脂でできたデリケートな義歯等は特にそうですが、洗浄剤を頻繁に使わなくても済むようになります。
汚れたから汚れをとるのではなく、そもそも汚れにくくする方が先だろうと思います。インビザライン矯正などのアライナーは20時間以上口の中に入れているので、臭いが付きやすく、若い患者さんの利用が多いので、口臭対策になる旨をお伝えすると、ほとんどの方が購入されます。
