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抜歯を回避する「最後の砦」:高精度な直接法支台築造による歯根保存

2026年3月25日(水)

「この歯は保存不可能」と診断せざるを得ない症例に直面したとき、我々歯科医師に何ができるでしょうか。近年の接着技法の進化は、かつて抜歯適応とされた歯を救う可能性を大きく広げました。本稿では、難症例における直接法レジン支台築造の有用性と、その術式上のポイントを再考します。



接着技術による「保存不可能な歯」への挑戦


12本の抜歯計画が、適切な介入によりわずか1本の抜歯で済んだという症例が示す通り、直接法支台築造は歯根保存の「最後の砦」となり得ます。その核心は、接着面積を最大化させる手技にあります。残存歯質が1~2壁しか存在しないようなケースでも、ラバーダム防湿下での厳格な接着操作と、精密な隔壁設置を行うことで、脱離や破折のリスクを最小限に抑えることが可能です。外科的なアプローチに頼る前に、接着のポテンシャルを引き出す築造の精度を突き詰める必要があります。


出典:24歯と歯周組織を守る支台歯形成の追求~Micro Horizontal Preparation~/#3 症例から見るMinimumな形成②~歯肉炎のコントロール~



Micro Horizontal Preparationによる低侵襲な形態付与


支台歯形成において、歯肉縁下の生物学的幅径を侵さず、かつ補綴物の維持を確保するための「Micro Horizontal Preparation」は、難症例の保存に不可欠な手技です。高弾性レジンやファイバーポストを適材適所に配置し、マイクロスコープ等の拡大視野下で繊細なフィニッシングラインを設定する。この最小限の介入が、歯周組織の健康を維持し、長期的な予後へと繋がります。また、根管治療と補綴準備を並行して行う「同時進行アプローチ」を取り入れることで、治療期間を短縮し、患者満足度の向上も図れます。


出典:24歯と歯周組織を守る支台歯形成の追求~Micro Horizontal Preparation~/#3 症例から見るMinimumな形成②~歯肉炎のコントロール~



まとめ: 診断の基準を塗り替える精度を


「残せるかどうか」の境界線は、術者の接着技術と形成精度に依存します。直接法築造の精度を一段階引き上げることは、そのまま患者さんのQOLを守ることに直結します。難症例を救うための具体的なステップを、動画を通じて再確認してみてください。

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