【人気動画】ダイレクトレストレーションの追求 最新接着システムとコンポジットレジンの活用※動画の公開は終了しました。
今回の動画は静岡県浜松市で開業されている田代先生がコンポジットレジンを使用した「ダイレクトレストレーション」について解説しています。これからダイレクトレストレーションを導入したい先生や、ダイレクトレストレーションについて復習したい先生は必見な内容です。
●ダイレクトレストレーションで使用する材料
実際にダイレクトレストレーションで使用する材料は、ボンディングシステムとコンポジットレジンだけです。
ただし、一種類の材料でダイレクトレストレーションをするわけではありません。
1ステップ性のボンディング材が主流となっている今、ダイレクトレストレーションでは2ステップ性のボンディング材が推奨されています。
この理由は象牙質にありました。象牙質表面に現れたスミアー層を除去しなければ歯質への接着性を十分に確保するのは難しいです。
そこで田代先生が使用しているのがメガボンドです。
メガボンドではスミアー層を溶かす、セルフエッジングプライマーがあります。
セルフエッジングプライマーを使用することで、スミアー層を溶解して象牙質へ浸透しやすくします。
セルフエッジングプライマーの中には水が含まれているため、スミアー層が水中へ浮きやすくなるのです。
結果、樹脂含深層が形成されるのです。そこへメガボンドのボンディング材を塗布します。
ボンディング材の中にはコンポジットレジンの主成分Bis-GMAが含まれています。
この操作によりコンポジットレジンと歯質に強い接着が獲得されます。
●牛歯象牙質への接着試験からみるコンポジットレジンの接着力
エナメル質を除去し、象牙質を乾燥させた状態の牛の歯を用意します。
そこへメガボンドのプライマーを塗布して、接着力に関する試験を行ないます。
20秒経過後、エアーブローをして象牙質内へHEMAやMDPがしっかりと浸透した状態を作ります。
その上へボンディング材を塗布して接着システムを構築したら、コンポジットレジンを充填します。
最初は0.5mm程度の薄い層を通して光がボンディング材表層へ達して、非常に強い強度を得ることができるのです。
その後は、積層充填を行いある程度の厚みを作っていきます。
充填後6分程度待ってから、強度の試験を行います。
ハンマーを用いて、接着したコンポジットレジンを叩くと象牙質の表面が深くえぐれるような形でコンポジットレジンとともに剥離されました。
これはコンポジットレジンがしっかり接着された場合、接着面で剥離するのではなく、象牙質の構造ごと剥離されるということが明らかになったのです。