デンタルローンを組んだ場合の医業収益の計上時期は、いつになるのか?
デンタルローンを組んだ場合の医業収益の計上時期は、いつになるのか?
最近では、金属アレルギーなどの理由から、被せものにセラミックを使う患者さんが増えてきました。保険適用できるセラミックもありますが、数年後には自費のセラミックへの交換を希望する患者さんも多いのではないでしょうか。
もともと歯科医院の場合には、歯列矯正、審美歯科、インプラントなど、患者さんが高額な治療費を支払うことがありました。
実際に、内科の医院の医業収益に占める自由診療の割合は1割から2割程度です。一方、自由診療を積極的に勧めているわけではない歯科医院であっても、医業収益に占める自由診療の割合が3割を超えることも普通にあります。
それだけ患者さんの自己負担分が大きいと言えます。もし患者さんがこの自己負担分の治療費を現金で支払えない場合には、歯科医院がデンタルローンを紹介してあげるべきです。
というのも、クレジットカードは支払うときに審査はありませんが、分割払いを選択すると、実質的な金利がかなり高額となるからです。
そのため、デンタルローンを使うことは、患者さんにとってメリットがあるのです。
このとき、デンタルローンの会社と付き合ったことがないという院長先生もいるかもしれません。現在は、地方銀行でもデンタルローンを取り扱っていて、審査も2週間程度で金利も5%前後と安くなっています。近くの地方銀行に問い合わせれば、すぐに説明に来てくれるはずです。
このデンタルローンの仕組みは、地方銀行が患者さんに代わって、歯科医院に一括で治療費を支払い、あとで患者さんが分割で金利とともに返済をしていきます。
この仕組みの中では、歯科医院の院長先生が診療した時点で、役務の提供が完了しています。
しかも患者さんの代わりに地方銀行が立替てくれているので、一括で医業収益に計上する必要があります。
ただし注意点は、地方銀行からの入金時に医業収益を計上するわけではないことです。
患者さんへの役務提供が完了して、患者さんに請求した時が医業収益を計上する時期となります。
それでも地方銀行からの入金が、それほど遅れることはありません。個人事業主の歯科医院であれば12月末までに請求したあと、医療法人であれば決算日までに請求したあと、税金を支払うまでには必ず入金があるはずです。
つまり、歯科医院にとってもデンタルローンを使うことは資金繰りの観点からメリットがあるのです。
株式会社 日本中央研修会/日本中央税理士法人
代表取締役/代表社員/公認会計士 青木寿幸
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