高齢者の口腔健康革命：3学会が合同で発表したオーラルフレイルの新指標OF-5
2024年4月24日(水)
提供：株式会社Doctorbook
オーラルフレイルに関する3 学会合同ワーキンググループの飯島勝矢先生は、記者会見で次のようにコメントしました。「オーラルフレイルは、口腔内の健康が悪化することで、高齢者の健康状態や生活の質に大きな影響を与えます。オーラルフレイルについて一般の方々にも理解を深め、注意を喚起する必要があります。この合同ステートメントでは、非歯科医療従事者や一般の方々が使える基準を提供し、オーラルフレイルを早期に発見し、適切な対策を取ることが期待されています。」
オーラルフレイルとは？
オーラルフレイルは、口の機能の健常な状態（いわゆる『健口』）と『口の機能低下』との間にある状態です。具体的には、歯の喪失や咀嚼機能の低下、発音や話す能力の衰えなどが含まれます。この状態は、口腔内の機能が衰えることで、高齢者の健康に深刻な影響を与える可能性があります。
※出典元：老年歯学 第 38 巻 第 4 号 2024
オーラルフレイルのチェック項目（ Oral frailty 5-item Checklist：OF-5）について
今回のステートメントでは、「オーラルフレイルのチェック項目（Oral frailty 5-item Checklist：OF-5）」も公表されました。このチェック項目は、歯科医療従事者だけでなく、非歯科医療従事者や一般生活者でも簡単にチェックできる基準です。
残存歯数減少、咀嚼困難感、嚥下困難感、口腔乾燥感、滑舌低下（舌口唇運動機能の低下）の5項目のうち、2つ以上に該当する場合には、オーラルフレイルに該当するとされています。
今回の記者会見では、東京都健康長寿医療センターの歯科口腔外科部長である平野浩彦先生が、OF-5の開発経緯やOF-5による評価のエビデンスについて詳しく説明してくださいました。また、東京歯科大学の老年歯科補綴学講座教授である上田貴之先生は、オーラルフレイルの概念の普及や他職種との連携の重要性についても発言しました。
この合同ステートメントは、高齢者の口腔健康に関する意識を高め、予防や適切な対策の重要性を訴えるものです。オーラルフレイルについての理解を深め、適切なケアを行うことで、高齢者の健康寿命の延長につながることが期待されます。
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オーラルフレイルと口腔機能低下症に関する概念や情報は今後も非歯科医療関係者と一般生活者に普及され、高齢者やそのご家族はより専門的な対応と歯科治療が求められると考えられますので、歯科医療従事者として、高齢者の口腔健康を守るためにぜひ早めにマスターしましょう！
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