歯科ユニットA-dec(エーデック)ユーザーインタビュー Vol.1伊藤玲先生
ユーザーインタビュー Vol.1
東京都調布市 あきら歯科
伊藤 玲 院長
ニューヨーク大学留学時代にA-decに出会い、リニューアルを機についに導入を果たす
平成11年、生まれ育った調布市の柴崎駅前で開業、平成15年に柴崎駅南口正面に移転してリニューアルオープン。まるで駅前にあるカフェのような開放感あふれるつくりの待合室。季節のいいときは扉を開け放すこともあるという。
丁寧でわかりやすいカウンセリングに力を入れており、プライバシーが守られるカウンセリング室を設け、ここにA-decのユニットが置かれている。院内はシンプルにして清潔感あふれる診察室や、子どもが少しでも歯医者さんになじんでもらえるようにキッズルームを設け、診療スペースからガラス越しに見えるようになっているので、親子お互いに安心して治療を受けることができます。
地域に根ざした歯医者さんであるとともに、ニューヨーク大学で学んだ先進の歯科技術と予防医療に力を入れています。
クリニック内の随所に地元密着感が漂っていますね
これは大切にしています。京王線柴崎駅の改札正面という立地もさることながら、私が子どものころから育った街ですし、クリニックもこの街の患者さんに育てていただいています。歯の治療はなかなか気持ちが重くなるものです。これを少しでも和らげればと考えています。
たとえば、待合室はカフェのような開放感を重視しました。側面の大きなガラスは、季節のいいときは開け放すことができ、病院と街の境をなくしたいという思いがあります。
プライバシーを守る意味でカウンセリングルームはブラインドが下りますし、声が外に漏れないようにしてあります。ですが、診察室はあえて音が入りやすいように部屋の仕切りの天井部分を開けています。こうすることで、緊張感が和らぐものなのです。
私の唯一といってもいい趣味は絵画鑑賞です。ニューヨークにはたくさんの画廊があって、留学時に画廊巡りを楽しみました。そこで購入した現代作品を各診察室に飾っています。少しでも緊張を和らげていただく工夫のひとつです。
どこでA-decをお知りになったのですか?
大学時代も、卒業後先輩の歯科医院で働いているときも、A-decの存在すら知りませんでした。卒業後4年目で開業するに当たっても、ユニット2台、待合室も5人でいっぱいになる10坪の小さな歯医者さんです、外国製のユニットなんて選択肢にありませんでした。
ただ、この開業医を続けていくなか、このまま小さな歯医者さんでいるだけでいいのだろうか、先進の歯科技術をさらに学ぶ必要があるのではないだろうかと悩んでいた時期がありました。そんなとき、米国ニューヨーク大学歯学部にインターナショナル留学コースが始まることを知り、思い切って1期生として入学しました。
留学中、学内はもとより現地研修先の歯科医院の診察台がみなA-decで、米国ではスタンダードだということがわかりました。現地で聞けば、広い国土ゆえ、故障の時に修理を頼んでもすぐに来てくれるとは限らないし、専門のサービスマンしか修理ができないような診察台では、クリニックはもとより患者さんに迷惑がかかる。シンプルな構造で、先生が自ら部品を交換するだけで直せるというのが大きな特徴であることを知りました。
しかし、すぐに導入とまでは考えられませんでした。というのも、なにせ10坪の小さな歯科医院です。たいそうな外国製ユニットの導入は目標というよりは夢のような存在でした。
A-decの導入はリニューアルオープン後ということになったのですね。
そうですね。前の医院から目と鼻の先にいい物件ができました。移転してもここなら患者さんに迷惑はかけないだろう、むしろ喜んでくれるはずだし、歯科先進国で学んだことを具現化できるだろうと、移転リニューアルを決意しました。
従来のユニットに新しいユニットを増やしましたが、その時点ではA-decの導入はありませんでした。震災後、設備投資を控えていたこともあるのですが、カウンセリングを充実させる上でも思い切って医師の控え室をつぶして、カウンセリングを行う空間にA-decのユニットを導入することにしたのです。
構造上、A-decは汚水の漏れの心配があまりないので、フローリングの上に設置することにしました。このフローリングはテーブルの天板にも使用して、カウンセリング室の質感向上にも役立っていると思います。
診察室がフローリングというのは珍しいですね
そうですね。私のクリニックでも他の診察室は水に強い床材を敷いています。水が漏れても掃除しやすいからです。ただ、カウンセリングをする空間にユニットを置くからには演出も必要だと思いました。
ここでは検査結果やレントゲン写真を大型ディスプレイでご覧いただきながら、治療法を理解していただき、また予防の大切さを知っていただきます。ただ診察台に座ったままお話するのではなく、カウンセリングルームを設け、同じ空間にあるユニットの床に住宅用の質の高い木材を使用しました。
こうすることで、歯医者さんにきた緊張感を和らげることもできると思ったからです。これができるのもA-decならではで、最初に導入するならこの部屋でと決めていました。
患者さんの反応はいかがですか?
A-decのユニットを見て、これはどこ製の診察台ですかと聞かれることはありません。ですが、クリニック内はとにかく清潔感を大切にしているなか、壁の色、テーブルの天板、フローリングの材質など、インテリアの一つとして、A-decのユニットは大変マッチしていると思います。これは、患者さんも感じてくださると思いますし、実際「落ち着きますね」と最近よく言っていただいてます。
治療器具はキャビネット収納され、診察時にスライドさせて手元に引き出すタイプのものを採用しました。操作性の良さもさることながら、患者さんがカウンセリングで部屋に入るときに、治療器具を見て変な緊張をしないように心を配ったものです。良い意味で「歯科医院っぽくないですね」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。A-decだからこのようにデザインできたもので、私自身も気に入っています。
実際に患者さんがお座りになると、その心地よさは伝わると思います。診察時に体を動かされたりすることはありません。歯科医の立場から言えば、座面が薄いので大きな患者さんがいらしてシートを下げ治療しても、ひざに座面の裏が当たりにくいので、とてもやりやすいですね。
コスト面でa-decはいかがですか?
私の両親はともにサラリーマンとして働き、堅実な生活をしながら私を歯科の学校に上げてくれました。しかも、無理かもしれないと思っていた開業ができたのは、10坪10万円の家賃の小さな診療所だったからです。もし失敗しても、次の手が打てるようにしてきました。そういった意味で、クリニック経営においてもコスト意識はあるほうだと思います。そんな厳しい目で見ても、A-decの維持費の安さは、コストパフォーマンスにすぐれていると思います。
A-decを導入して1年ですから故障はありませんし、その気配もありません。国産の中上級ユニットくらいの価格ですから高いということもありません。一方でA-dec以外のユニットの修理・維持には、かなりの予算を割いています。まだまだ使用できてはいますが、機構が複雑なせいか、結構故障するのです。すぐに修理に来てはくれますが、頻繁に連絡し修理対応をお願いしているのが現状です。全体のコストを考えると結構なストレス要素ではあります。その点、A-decのユニットは「世界が認めた、主張し過ぎないデザイン性と快適な操作性」がとっても魅力的だなと思っています。そして、医院の好感イメージを下支えしてくれる心強い必須アイテムとなることを確信しています。