・「短い舌小帯」は私たち歯科医療従事者の仕事にどれほど悪い影響を与えているのでしょうか?
・それは何を問題としてどのように治療するべきか?
・不正咬合の原因を解き明かすギアモデル(井上2022)において、なぜ舌が根本原因に位置しているのか?
これらの疑問について、日本では馴染みの少ない「Tongue tieタングタイ」というキーワードを頼りに、新しい舌の世界をご紹介いただきました。
不正咬合は、原因がわかっていれば予防することができる、と言われています。
日本小児口腔発達学会代表理事の井上先生によると、原因は歯ではなく顎にあり、多くは「口腔機能発達不全症」だそうです。
井上先生は「ルートギアモデル」というもので、不正咬合の原因を示しておられます。
これは、根本原因・代償性原因・結果的原因の3つの原因から、不正咬合について考えていくものです。
今回の講義では、舌の中でも特に「舌小帯異常」にスポットライトを当てて学んでいきます。
それがどのように「お口ポカン・口呼吸・低位舌」という弊害を生じさせるのか、その仕組みについて紐解いていきましょう。
講師は、同学会理事の伊藤裕人先生です。
舌の機能は非常に多岐に渡り、その働きには「呼吸・発音・姿勢・嚥下・顎成長・咀嚼」などがあります。
不正咬合の根本原因には、鼻閉やタングタイがあげられますが、その代償として起きると言われているのが「低位舌」です。
低位舌が疑われるサインとして「歯ぎしり・骨隆起・姿勢が悪い・発音や顎関節の問題・いびき」があるのはご存知の通りでしょう。
これらはタングタイと同じように、口呼吸・顎顔面発育障害などの悪循環をもたらしてしまいます。
また「舌小帯短縮症」というと、外科的な処置を思い浮かべる先生方が多いかもしれません。
しかし、海外ではタングタイは前方と後方があるとされている、と伊藤先生はおっしゃっています。
私たちが認識している「舌小帯短縮症」は、タングタイの一部なのだそうです。
#3では、計測方法やタングタイの分類、そして何らかの機能不全があることで起きる代償についてもお話くださっています。
代償とはコンペンセーションとも呼ばれ、何かを補うために本来は動作しない場所が働くことにより生じる問題、のことを指します。
これらのことからも分かるように「舌小帯」を見る際に私たちは、ただ長さを見ていれば良いわけではありません。
それにより引き起こされている問題や、患者さまの悩みに注目し、どうしたら改善できるのかを一番に考えることが必要です。
#4では外科的処置によるリリース前後の症例写真から、適切な診断の元に処置を行った場合の変化をご確認いただけます。
今まで思っていた捉え方とは異なる視点から「舌」について深く学べる内容です。
ぜひご覧になってみてください。
*2022年11月8日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
再生時間 27:47
再生時間 09:20
再生時間 12:19
再生時間 22:42
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