タングタイと舌小帯短縮 なにが違うの? #3
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*2022年11月8日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
#2では、不正咬合とタングタイ、そして「低位舌」についてご説明いただきました。
今回の動画では「タングタイと舌小帯短縮」に焦点を当てて講義くださいます。
両者は似ているように思われますが、同じように見立てて良いものなのでしょうか。
それとも別に見るべきでしょうか。
最初に、それぞれの特徴について確認していきます。
まず「舌小帯」は、舌尖から口腔底を結ぶスジのことです。
次に「舌小帯短縮」について、海外ではどう認識されているのか考えてみましょう。
「舌小帯」と「舌小帯短縮」を日本語で見ると、短縮されただけなのでは?と思われる先生方もいらっしゃるかもしれません。
伊藤先生によると、海外ではAnkyloglossiaという単語があり、それがすなわちタングタイを指しているのだそうです。
その定義としては、舌の「可動性が制限されている」ことだと言います。
さらに詳しく見ていくと、タングタイには前方と後方が存在します。
後方はPosteriorタングタイと呼ばれ、このうち前方のタングタイが、私たちが「舌小帯短縮症」と呼んでいるものです。
前方のタングタイはわかりやすいものですが、後方に関してはわかりづらいため、世界中で議論となっていると伊藤先生は言います。
いずれにせよ押さえておきたいポイントは「舌小帯短縮症」はタングタイの一部であるということです。
このように、舌がうまく動かない要因には、前方と後方のタングタイが関係していることがわかります。
今回の講義では、このうちの前方のタングタイについてお話いただきます。
では、臨床において私たちは、タングタイの重度をどのように見たら良いのでしょうか。
実際にタングタイがあっても、特に問題のない患者様もいれば、中等度・重度の患者様もいらっしゃいます。
動画内では、最大開口・スポット最大開口・サクション最大開口などの計測方法についてご説明があります。
さらにその数値を元に、良好・軽度・中等度・重度といった分類をするのだそうです。
伊藤先生は、#1の講義で登場したザギ先生による分類を示した表もご紹介くださっていますので、ぜひご確認ください。
続いて、代償つまりコンペンセーションについてもお話くださっています。
コンペンセーションとは、何かの機能をする際、その機能が上手くできないために他のものが埋め合わせをするということです。
つまり、本来は働くべきではないものが働くことによって起きる症状とも言えます。
舌小帯を見る際には、小帯の長さや改善することだけではなく、それにより起きる問題についても考える必要があるのです。
今までの舌小帯に関する捉え方とは、また違う観点の内容となっていますので、ぜひご覧ください。
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