PARTⅡ アライナー矯正の留意点と勘所
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引き続き「アライナー矯正の留意点と勘所」について詳しい解説を行っていただきました。
前回までは、アライナー矯正の基本的な知識やクリアコレクトの特徴、適用できる症例などを中心に解説いただきました。
本動画ではアライナー矯正を行うにあたって、留意しておくべき点を中心に解説をいただいています。
導入を検討している歯科医師の皆さんに、とても参考になる講義です。
まず最初に、19歳女性、11,21の歯列不正が主訴の症例です。
クリアコレクトを適用させ、3カ月で改善が認められた症例で、軽度な症例では短期間で改善されることが分かります。
次に、46歳女性、12の反対咬合が主訴の症例を解説いただきました。
先ほどの症例と同様に約8カ月ほどの短期間で改善が見られたものの、捻転が残るという問題が発生しました。
このような問題を防ぐためには、セットアップの時点で問題点を発見して修正することが大切であると強調されています。
この問題に対し、常盤先生は「下顎の前歯は歯根の方向を変えるのが難しい」と教えてくださいます。
さらに、咬合は改善されたため治療的には成功したように見えても、患者さんはそう感じないことがあるそうです。
たとえば、前歯の見えるところが矯正治療後にブラックトライアングルになった場合、気になる方が多いと指摘しています。
セットアップではブラックトライアングルの発生まで予測できないので、予め同意を取ることの大切さを学べます。
次の症例は、33歳女性、上下前歯部の歯列不正が主訴の患者さんです。
歯列から大きく外れている歯を抜歯したケースでは、抜歯するか残して治療を進めるかの判断が難しいところでしょう。
ただし、抜歯を伴う歯列矯正は模型分析を行い、咬合に影響を与えないかなどの診査・診断が非常に重要であると解説されています。
非抜歯で治療を行う方が、かえって口腔内の環境に無理が生じるケースもあるためです。
さらに、この症例では下顎にスペース不足が生じていたため、側方拡大かIPRが必要であることが分かります。
そして、歯軸のズレを改善させるには、エンゲージャーやセクショナルアーチでアプローチする方法が有効だと教えてくださいました。
アライナー矯正は「アライナー単体での治療は難しい」ということを念頭に置き治療にあたることが大切です。
クリアコレクトの場合は、マウスピース作製無制限のコースが準備されています。
患者さんの細かい要望に応えるためには「最初から無制限コースを推奨して、リカバリーに応じるのが良い」とおすすめしています。
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