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2017年4月11日(火)

歯科衛生士が拡大鏡を使う5つのメリット【関連動画あり】

歯科衛生士が拡大鏡を使う5つのメリットについて、歯科衛生士の小川 由香里先生にご紹介頂きました。

【目次】
1.拡大鏡について
2.拡大鏡を使う5つのメリット
2-1. スキルアップ
2-2. 能率アップ
2-3. 診査力アップ
2-4. 患者さんとの信頼関係
2-5. 仕事への姿勢の変化
3.まとめ

  • 予防歯科
  • 口腔ケア
歯科衛生士が拡大鏡を使う5つのメリット【関連動画あり】

1.拡大鏡について

拡大鏡は、ルーペ、テレスコープ、マイクロスコープなどさまざまな拡大視野があり、私たち、歯科衛生士が使用するのは、テレスコープと呼ばれるものです。今回は、わかりやく解説するために、拡大鏡という言葉を使ってお話しを進めていきます。拡大視野には大きく分けて3つの種類があります

 1-1. ルーペ

ルーペは一枚レンズのもので、具体的には虫眼鏡などが挙げられます。一般には読書などに用いることが多く、その他にはジュエリー鑑定や時計の修理などに使用されています。

歯科ではゴーグルに装着して使用されています。一枚レンズは作業距離が限られてしまうのが欠点です。

1-2. テレスコープ 

テレスコープは、複数のレンズで構成されています。作業距離を確保できるため、姿勢よく施術が行えます。また、焦点深度もあり、鮮明に見ることができる範囲を確保することができるのが特徴です。

1-3. マイクロスコープ

マイクロスコープは、手術用顕微鏡です。焦点はピンポイントで、高倍率で拡大されます。歯科衛生士も使用しているケースも増えてきています。
/img/columns/拡大鏡.png

 

 2.拡大鏡を使う5つのメリット

歯科衛生士が拡大鏡を使うメリットとは何でしょうか?私自身が、拡大鏡を使用し続けた経験の中でよかったと感じていることが5つあります。

2-1.スキルアップ

まず、歯科衛生士の施術のスキルアップができます。自分自身で気づかなった癖や誤った施術について、拡大鏡を使うことで気づくことができるようになります。

 

例えば、キュレット操作では、拡大視野でキュレットが入っていく状態や角度がしっかりと見えるので、自ずと正しい角度で挿入できるようになります。

 /img/columns/拡大鏡_3.png

裸眼では、キュレットの先の方向までは確認することができません。しかし、大きく拡大された視野では、キュレットの角度や歯肉への接触をみることができます。

歯肉内へのキュレットの正しい挿入角度は0度挿入ですが、挿入角度を誤っていると、知らずに歯肉を傷つけてしまったり、患者さんに痛みを与えてしまったりすることがあります。

その他にも、拡大鏡によって、超音波スケーラのチップの当て方や、PMTCやPTCの際にもスキルアップできます。基本的には、ほとんどの歯科衛生士業務で拡大鏡を使用することができます。

 

2-2. 能率アップ

拡大鏡を使用することで、限られた時間の中で、能率的に施術が行えるようになります。

 

私たちは限られた時間の中で患者さん一人ひとりに集中し、メンテナンスをしています。
見落としなく、リスク部位に的確にアプローチできるものは拡大視野があるからです。 

 

裸眼では見えにくく、判断のつかない部位も、拡大視野では見ることができます。

 

「これは歯石かな?プラークかな?う蝕かな?ステインかな?」と悩む時間が圧倒的に減り、
精度の高い施術を行うことができるようになります。

/img/columns/拡大鏡_4.png

2-3. 診査力アップ

拡大視野では、情報の見落としが減り、診査力もアップします。

 

メンテナンスでは、いかにリスク部位をサポートできるかが求められています。
予兆をみて、患者さんへ適切な説明とアドバイスができることも歯科衛生士として必要とされます。

 

例えば、メンテナンスの際に、脱灰しそうな歯面をみることができたり、
歯肉の炎症が起こりそうな部位を確認したりすることができます。

炎症が起こってから症状を確認できるのは当たり前です。
その前にいかに未然に予防することができるアドバイスを行えるかが大切です。

 

う蝕ができてから見つけるのではなく、
う蝕になる前の段階で気づき、再石灰化を促進できる計画を立てられるためにも、
拡大視野は重要な役割を果たしてくれます。

/img/columns/歯医者さんイメージ画像.jpg

 

裸眼でみるには限界がありますが、
拡大視野だからこそ作業距離を確保した状態で予兆に気づくことができるのです。


例えば、インレーが脱離して来院された時は、すでにう蝕になっている可能性もあります。
見えていなかったインレーの隙間が見えることで、
大きなう蝕になる前にアプローチを行うことができます。 

 

 また、歯肉の炎症が落ち着かない患者さんで、
補綴物の余剰セメントが取りきれてなかったケースでは、
拡大視野での確実なセメント除去を行っています。

 

診査力アップによって患者さんの健康を守ることができます。 

 

2-4. 患者さんとの信頼関係

限られた時間の中で細心の注意を払いながら能率よく施術を行う姿は、
患者さんにとっても安心感や信頼感につながります。

 

「あなたに診てもらいたい」と言って頂けたり、
「歯石取りがこんなに痛みを感じなかったのは始めて」と、
感謝されたりすることが増えたのも拡大視野での施術を始めてからです。

 

見えているからこそ、歯肉を傷つけず痛みのない施術をすることが可能になります。

 

患者さんとの信頼関係も構築でき、メンテナンスへも継続して通ってくださっているのです。
/img/columns/患者さんとの信頼関係.jpg

2-5. 仕事への姿勢の変化

最後に、拡大視野でスキルアップとなり、患者さんとの信頼関係も得られることで、
仕事への考え方にも変化が見られました。

 

精度の高い仕事をすることで、
より一層、自分の仕事にも責任を持ち、誇りを持てるようになりました。

また、拡大鏡を使うことで、正しい姿勢での施術も可能になり、
腰痛などの職業病も軽減しています。

 

患者さんを長く担当していきたいと思うからこそ、
自分自身の健康も大切に考えるようになりました。 

このように、様々なメリットが重なりあい、拡大視野から得られるメリットが多いことを実感しています。

 

3.まとめ

拡大視野での施術を行うことで見える情報が増え、
診査力のアップや能率的な施術が行えるようになります。

 

また、見えるからこそ、繊細な操作ができるようになり、スキルアップにもつながります。

拡大視野が、自分自身の仕事への姿勢や考え方も変えてくれていると感じています。

 

「拡大鏡を使った方がよいか?使わなくてもよいか?」と聞かれたら、
やはり、使うことをおすすめします。

 

拡大鏡を使用するか迷っている方は、ぜひ一度拡大視野での施術を体験してみてください。

 

歯科衛生士:小川 由香里 

 

関連動画

拡大鏡を使う5つのメリット
https://academy.doctorbook.jp/contents/420

 /img/columns/拡大鏡_3.png

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