【連載】日本における予防歯科への意識 Part1:国内の現状

2016年10月3日(月)

実は増えている、定期的な歯科健診受診者


日本歯科医師会による調査では、直近1年間に1回以上「歯科医院もしくは病院の歯科でのチェック」を受けている人は44.6%でした。


また、「学校や企業で、歯や口の中の状態をチェックしている」人は4.0%、「自治体(都道府県や市区町村)で行っている歯科健診」を受けている人は1.6%ということで、これらのいずれかの健診・健診を受けた人は全体の約半数(49.0%)にあたるということがわかりました。



(出典:「歯科医療に関する一般生活者意識調査」2016年)


 


また、同調査にて、現在、歯科治療を受けている人(現在、治療中)は全体の 14.1%でした。


「治療中断中」(7.1%)と「過去に治療を受けたことがある(現在は治療していない)」(75.0%)を合わせた、歯科治療経験者は合計 96.2%となりました。


 


歯科治療経験者の、歯科受診のきっかけとしてもっとも多かった回答は「痛み・はれ・出血があったから」(32.3%)でしたが、次に多かったのは、「定期的に通う(チェック)時期だったから」(31.9%)」と定期健診のための受診でした。


 


20~70 代の結果を5年前と比較すると、「痛み・はれ・出血があったから」(2011年:45.8%→2016年:32.6%)、「定期的に通う(チェック)時期だったから」(2011年:20.6%→2016年 32.0%)、「過去の治療箇所の不具合が生じたから」(2011年:30.3%→2016年 24.7%)となっています。



(出典:「歯科医療に関する一般生活者意識調査」2016年)


 


「具体的な痛みや症状を実感したら受診する」という人は減ってきており、口の中の病気予防や健康チェックのために受診する人が、少しずつ増えてきているようです。


歯科医療に対する関心は非常に高いのに、詳しく知っている人は少数…


歯科医療について、生活者はさまざまな関心を寄せており、「歯科疾患と全身の病気との密接な関係」や、「歯並びやかみ合わせの悪さが歯の病気の原因となる」ことへの関心度はなんと9割を超えています。

(出典:「歯科医療に関する一般生活者意識調査」2016年)


 


認知度では、「歯科疾患と全身の病気との密接な関係」(82.4%)、「歯並びやかみ合わせの悪さが歯の病気の原因となる」(88.1%)も8割を超えていますが、いずれも、「聞いたことがある程度」という人が多く、「詳しく知っている」の割合は 1~2 割にとどまっているのが現状です。


 


また、歯科疾患と全身の健康との関わりについてでは、「歯周病」と「低体重児出産や早産」「血糖値を下げる妨げ」「肺炎」「脳卒中」「心臓疾患」へ影響を及ぼすことについては5割以上が「全く知らない」としており、具体的に認知や理解を広げていく必要があるようです。



(出典:「歯科医療に関する一般生活者意識調査」2016年)


 まとめ


日本国内での、予防歯科への意識は下記のようです。


1.歯科健診への意識は、国内でも少しずつ高まってきている。


2.歯科医療への関心は非常に高い一方で、詳しく知っている人は少ない。


3.歯周病と全身疾患の関係については、全く知らない人が半数以上。


 


次回は、海外と比較してどのような意識の違いがあるかについてまとめます。


続きはこちら ⇒ 日本における予防歯科への意識 Part2:海外との比較


 


 


【参考文献】
「歯科医療に関する一般生活者意識調査」公益社団法人日本歯科医師会
対象:全国の 10~70 代男女、10,000 サンプル(有効回収ベース)
調査手法:インターネット調査
調査期間:2016 年 2 月 12 日(金)から 2 月 14 日(日)
http://prw.kyodonews.jp/prwfile/release/M101463/201605250963/_prw_OR1fl_qlNSRs1t.pdf


 

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