大分県でご開業の土屋嘉都彦先生に、著書『補綴・咬合の迷信と真実　EBDを採り入れた治療のアート＆サイエンス』（クインテッセンス出版）を元に「長期安定を目指したインプラント補綴の勘所 ー妥協しないフルマウスインプラント治療ー」についてご講演いただきました。

義歯やブリッジと共に、欠損部の補綴治療として注目されているインプラント治療。日本では1983年より開始され、現在では大学病院だけでなく多くの歯科医院で行われています。しかしながらインプラントは自費で行う外科処置であり、高額な治療費と外科的侵襲が伴う治療であるため敬遠される先生もいらっしゃるのではないでしょうか。実際に高額な治療費にも関わらず、失敗や偶発症が起こる可能性があるのも事実です。

そこで本講義では治療を成功させ、インプラントを長期的に安定させるために重要な事項を詳しく解説いただきました。インプラント治療がより患者満足度の高いものにするために、非常に役立つ内容となっております。

【抄録】
インプラント治療が商業化され30年以上経ち、インプラントの有用性は周知の通りである。しかし、現在、インプランと治療に関する合併症が問題になっており、その合併症を減少させるには、外科的な知識に加えて、補綴学的な知識も必要になる。それゆえ、妥協しない治療計画、補綴方法を選択してインプラント治療をおこなう事が重要で、それらが合併症を減らし長期安定した補綴装置作製につながると考えている。近年、CAD/CAM技術の発展によりジルコニアをインプラント補綴に応用する機会が増えてきたが、長期予後を記した文献が存在しないことからも、その特性を十分に理解し使用する必要がある。今回はインプラント治療（特にフルマウスインプラント症例）を長期安定させるために必要な補綴学的ポイントについてお話したい。

【講師名】
土屋デンタルクリニック　大分オフィス院長
土屋 嘉都彦先生（アメリカ歯科補綴専門医）

【略歴】
2002年　福岡歯科大卒業　歯科医師免許取得
2002年　土屋デンタルクリニック勤務（大分県）
2005年　インディアナ大学補綴科大学院入学
2008年　インディアナ大学補綴科大学院卒業
2008年　J.F.Jスカラーシップアワード受賞
2008年　補綴専門医（アメリカ歯科医師会）
2008年　アメリカ補綴学会ボード認定専門医（https://www.abpros.org）
2010年　土屋デンタルクリニック勤務（大分県）
2011年　福岡歯科大臨床教授
2020年　日本歯科医療評価機構 インプラント認定医（大分）

【所属】
アメリカ歯科補綴
アメリカ補綴学会フェロー
福岡歯科大学臨床教授

＊本動画は2020年10月4日にDoctorbook academyでLIVE配信されたセミナー『「補綴・咬合の迷信と真実」出版記念講演会 米国補綴専門医のマインドセット - 妥協しない補綴治療 -』のアーカイブです。

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