顎運動の臨床応用〜中心位把握と咬合治療へのアプローチ〜丨甲斐 智之先生
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後半では、3つの症例を見ながら、顎運動の分析と中心位(CR)の重要性に焦点を当てていきます。
まず中心位(CR)の基本概念とその臨床的有効性について詳しく解説されます。
特に「中心位の把握」というテーマに焦点を当て、健常者と症例を用いて、正確な中心位の把握方法が説明されています。
これは、咬合の診断と治療計画において不可欠な要素です。
また、症例を用いて、CRとIP(咬頭嵌合位)の差異(CR-ICP difference)の把握の重要性についても触れられており、これが治療計画策定においてどのように役立つのかを具体的に示しています。
さらに、甲斐先生が行うCR誘導の方法についても実践的なデモンストレーションがあり、これを通じて顎運動の把握が治療の成功にどのように貢献するのかを学ぶことができます。
顎運動分析は診査・診断において難易度が高い分野ですが、この動画を通じてその理解を深め、実践的な臨床への応用方法を学ぶことができます。
顎運動の詳細な分析が治療計画の成功に大きく貢献することを再認識し、動画を通じてその技術を習得しましょう。【関連用語】
顎運動分析 (Jaw Movement Analysis):
顎の動きを科学的に分析すること。顎関節の機能、咬合パターン、顔面の筋肉活動などを評価します。
咬合構成要素 (Components of Occlusion):
正常な咬合を形成するための要素。これには歯の位置、咬合面の形状、顎関節の動きなどが含まれます。
アンテリアガイダンス (Anterior Guidance):
前歯が咬合において果たすガイド役のこと。適切な前歯の位置や形態は、健康な咬合に不可欠です。
咀嚼運動 (Masticatory Movement):
食物を咀嚼するための顎の動き。この運動は効率的な食物の砕き方や、顎関節と筋肉の健康に影響します。
限界運動 (Border Movements):
顎が行うことのできる最大限の運動。
回転運動 (Rotational Movement):
顎関節内での顎の回転動作。顎を開ける初期動作などに見られます。
滑走運動 (Translational Movement):
顎関節での顎の直線的な動き。顎を大きく開ける際などに見られます。
ベネット運動 (Bennett Movement):
下顎の側方運動に関連する特定の動き。下顎が一方向に動く際に、反対側の下顎の側方運動を指します。
顎関節症 (Temporomandibular Joint Disorder, TMJD):
顎関節や顎周辺の筋肉に関連する障害。痛み、顎の動きの制限、クリック音などの症状があります。
中心位(CR, Centric Relation):
顎関節が最も安定した、解剖学的に正しい位置。咬合の診断や治療計画において重要な基準点となります。
咬頭嵌合位(IP, Intercuspal Position):
歯の咬頭が最も密接に嵌合している位置。自然な咬合状態を示します。
CR-ICP difference:
中心位(CR)と咬頭嵌合位(ICP)の間の差。この差は、咬合の不調和や顎関節症の原因となることがあります。
CR誘導 (CR Induction):
患者の顎を中心位(CR)に導くための技術や手法。咬合の診断や治療において用いられます。
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