エビデンスに基づく歯周組織再生療法のマテリアル選択|ペリオコングレス session6 マテリアル・テクニック基礎から最新まで
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歯周組織再生療法で用いる生体材料は数多ありますが、どの材料が最も治療成績が良いのでしょうか。
先生方は、多くの生体材料の中で、なぜその材料を選択したのでしょうか。
歯周組織の再生にはセメント質と歯根膜の再生が欠かせません。
そこで最初に考案されたのが、GTR法です。
GTR法では、非吸収性と吸収性のメンブレンがあります。
非吸収性のメンブレンでは、除去時にアタッチメントロスが生じる報告もあり、吸収性材料を用いる方がベターです。
これはエビデンスレベルでも報告されている内容のため、可能な限り吸収性メンブレンの使用が推奨されます。
また、しばしば、根面処理を行う場合があります。
しかし、根面処理の有無はアタッチメントゲインには特に影響がないことが明らかになっています。
したがって、根面処理を行うエビデンスはありません。
次に、骨移植についてです。
骨移植材料は自家骨、他家骨、他種骨、合成骨の4種類に分類されます。
これら4つの材料はそれぞれ、特徴が異なります。
歯周組織再生については、CALゲインには良い影響を及ぼすことが報告されています。
なので、可能な限り、骨移植を行った方が好ましいです。
また、近年、EMDやFGF2などの生体材料の進歩も著しいです。
EMDやFGF2には多くの報告がなされています。
基本的にはメンブレンを用いず、単体で用いられるのが基本です。
セメント質が新生されるという点で他の材料にはない特徴を持っています。
それでは、これらの材料をどのように使い分ければ良いのでしょうか。
コルテリーニらの報告によると、欠損形態や、術式によって使用される材料を変えるべきとされています。
例えばフラップオペ使用時のcontaining defectの場合はEMD単体が推奨されます。
一方、Noncontainingの場合は、EMD、Graftの追加といったものです。
FGF2はEMDと同様の使用方法が可能です。
どの材料を使うか迷った時に、ぜひ参考にしてみてください。
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