Er:YAGレーザーを用いた歯周組織再生療法|ペリオコングレス session6 マテリアル・テクニック基礎から最新まで
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【講師抄録】
歯周治療分野において,Er:YAGレーザーの有用性は数多くの文献で報告されている。
歯周組織再生療法に用いる利点としては,根分岐部病変や狭い垂直性骨欠損底部などの機械的な操作が困難な部位においても、確実なデブライドメントが容易となることである。
また,充填した骨補填材を固めるEr:YAG laser-assisted bone regenerative therapy (Er-LBRT)も維持安定性を高める点において利点と考えられる。
今回,根分岐部病変に対してEr:YAGレーザーを用いて低侵襲な歯周組織再生療法を行った症例を中心にその有用性について報告したい。【動画紹介】
根分岐部病変の精査に、ファーケーションプローブを用いているでしょうか?
実は、根分岐部病変の程度はその歯の予後に大きな影響を及ぼします。
したがって、根分岐部病変を水平的にも垂直的にも診察することはとても意義深いものです。
根分岐部病変に対しては、ガイドラインが存在します。
Ⅰ度であれば、非外科的治療が望まれますが、Ⅱ度以上では外科的治療が推奨されます。
特に分岐部病変Ⅱ度であれば、歯周組織再生治療の適応となります。
分岐部のデブライドメントには、Er:YAGレーザーを用いると有効な場合があります。
Er:YAGレーザーはマイクロエクスポージョンによって血餅の促進が促されたり、周囲組織の熱変性も少ないです。
このため、歯周外科において有用であるとされています。
このほかにも、CAL gainが超音波器具よりも促進されるという報告があります。
Er:YAGレーザーを使った術式にEr-LBRTがあります。
これは、レーザーで歯石や病的組織の除去を行なった後に、欠損部位に骨補填材を填入します。
その上から、さらにレーザーを照射することでメンブレン様にする方法です。
目安としては注水下でも骨補填材が溢出しない程度まで照射すると良いとされています。
これによって、骨補填材を欠損部にとどめることができるようになります。
このように、Er:YAGレーザーは歯周組織再生療法との相性がとても良いです。
特に、根分岐部病変を有する場合に、有用な場合が多いです。
歯周組織再生療法にレーザーを用いる先生は多くないと思います。
本動画で、レーザーの新たな可能性や歯周外科時のメリットを再認識できます。
ぜひ一度ご視聴の上、レーザーの活用を考えてみてはいかがでしょうか?
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