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2024年3月6日(水) 公開
筋肉位による下顎偏位の治療と評価│山尾 康暢先生
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不正な習慣性咬合位が起こるには、様々な因子が影響していることが多く、治療のゴールの設定に戸惑うことも少なくないのではないでしょうか。
しかしながら、歯列・顎関節・筋肉の中でもっとも不正咬合の影響を受けにくい筋肉を指標にすることで、問題が見えやすくなり、治療の方向性が見えてくることも多いように思えます。
今回、顎変形症 (顔面非対称)の10代女性患者に対し、矯正治療にて不正咬合を改善した症例を提示させていただきます。
本症例では、下顎運動解析診断総合コンピュータシステムであるK7と筋電気刺激装置(マイオモニター) を用いて、エングラムによる咀嚼筋群のスパズムを取り除き、 筋肉をニュートラルにしたのちに、3次元的に最適な顎位を模索しました。
その後MEAW (Multiloop Edgewise Arch Wire) を用いて矯正治療を行なっています。
治療終了後、再度K7を用いて評価したところ、顔面の非対称は改善され、不正だった習慣性咬合位を改善することができました。
今回のケースを通して、私が臨床の中でどのように、筋肉位による顎位の決定を行なっているのかをお伝えします。
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