第43回臨床歯科を語る会から筒井先生の「私のオールセラミックスの変遷」の講義をお届けします。

オールセラミックスを「自然感＝周囲組織との調和」と捉え、歯肉や隣在歯の状態を最大限に生かす方法をじっくり学べる内容です。深い亀裂がある歯を抜歯相当と判断するか、
患者の希望を尊重して保存に挑むか――難しいケースであっても、精密な補綴や矯正的挺出、チーム医療による連携を徹底すれば、長期にわたって機能を維持できる可能性を示唆します。

▼オールセラミックス修復の審美性
短いマージンが招く歯肉ラインの不調和や、変色歯1本だけを修復した症例から、「左右対称」ではなく「患者個々の特徴」を活かす重要性に気づかされます。
天然歯との微妙な色調差を逆手に取りながら、自然感を再現する考え方が学べます。

▼深い亀裂歯を保存するポイント
「抜歯しかない」と思われる歯でも、矯正的挺出や連結冠などを駆使することで20年以上機能している事例を提示。
すべてが成功例とは限らないものの、リスクと向き合いながら丁寧な治療を続ける姿勢が、長期安定のカギになります。

▼材料の変遷と長期安定の鍵
OCCからエンプレス、e.maxを経てジルコニアへと至る道のりで培った知見が豊富です。
強い咬合力がある場合の破折対策や、接着処理・サンドブラストの実際など、欠かせない臨床テクニックを具体的に学べます。

ぜひ動画の全編を通して、オールセラミックス修復の歴史と最新活用例を体感してください。
抜歯を最小限に抑えつつ審美性と機能性を両立するヒントが満載です。

【こんな先生におすすめ】
・オールセラミックス修復の審美性や長期安定に興味がある方
・深い亀裂歯を可能な限り保存したいと考える臨床家
・複数材料を使い分けながら全顎的再建を検討している方

【学べるポイント】
・周囲組織との調和を意識したオールセラミックス修復の考え方
・強い咬合力や深い亀裂を抱える難症例での保存的アプローチ
・e.maxやジルコニアなど最新材料の特性と接着・適合のポイント