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PMTCアドバンスプログラム (全5回)

本動画ではPMTCのポイントについて、学問的・臨床的視点からお話しいただきます。 講師はH.M's COLLECTION上級インストラクターの玉置まゆ先生です。 PMTC初心者の方はもちろん、経験を積まれた方にとっても、基本や重要な点を再確認できる動画となっております。 メインテナンスに携わっている方にはぜひ、ご覧いただきたい内容です。

  • PMTCの基礎知識 #1 09:32

    本動画はPMTCのオーダーメイドリスクマネジメントとして、PMTCの基礎知識について講義いただきます。
    まず、PMTCの基礎知識について学んでいきましょう。

    PMTCとは、Professinal Mechanical Tooth Cleaninngの略で「専門家による専用の器具を使用した歯面清掃」とされています。
    前提として、PMTCは予防歯科であり、メインテナンスに訪れた患者さまに行うものだと理解してください。

    現在日本で行われているPMTCは、北欧とアメリカのPMTCが混在していることも多いと思われます。
    そのため本講義でのPMTCは、歯面清掃を含めた広義のクリーニングと認識いただいた上で、ご覧ください。

    PMTCの定義は「全ての歯面から選択的にプラークを除去すること」です。
    とはいえ、ただ全顎的に同じように施術をするわけではありません。
    患者様によって異なるリスク部位はもちろん、その日の口腔内や体調に合わせた施術を瞬時に組み立てて行う必要があります。

    続いて目的ですが、PMTCは口腔の健康維持や再発防止のために行うものだと言えるでしょう。
    リスク部位や、歯肉縁上・歯肉縁下1〜2mmのバイオフィルムを除去することにより、セルフケアでは難しい部分を補うのです。

    対象部位は主に歯肉縁上となりますが、SPTの際に歯肉縁上へのケアを必要とするケースも多くあります。
    これらを含めてPMTCとすると、私達は広義の意味でのPMTCを提供していると言えるのではないでしょうか。

    またPMTCと似た施術に「歯面研磨」がありますが、この2つは似ているようで、目的や効果には大きな違いがあります。
    この点も今一度確認しておきましょう。

    PMTCの流れは、どの歯科医院でも大まかに共通していますが、使用する器具や細かいケアの内容などは異なるでしょう。
    私たちは、限られた時間の中でどこを優先して施術するのか、瞬時に判断して行うことを求められています。
    しかし時間が限られているからといって、全顎的に同じような施術をしたのでは意味がありません。
    口腔内を分析し、しっかりと目的を持った上で施術をしなければ、それは真似事をしているだけと言っても過言ではないでしょう。

    PMTC行うことには、歯周病の予防はもちろん、セルフケアの意識づけやリコールへの動機づけといった効果も期待されています。
    単発ではなく継続して行うことにより、その効果や価値を患者様自身にも感じていただく必要があります。
    そのためにも、私たちがまずPMTCについて良く理解し、明確な目的を持って行うことが大切なのです。
    本動画を視聴することにより、改めてPMTCの基礎を確認していきましょう。

  • 医療接遇との関係 #2 13:15

    PMTCは北欧とアメリカのPMTCが混在したもので、専門家が専用の器具を使って行うものであることはご存知の通りです。
    本動画では、臨床で行われている歯面清掃やクリーニングを含めた広義の意味でPMTCとします。

    歯科衛生士に医療接遇が求められることには、どのような理由があるのでしょうか。
    もしPMTCが単発で行うものであったなら、技術が高いだけで十分かもしれません。
    しかし、PMTCは継続して行うものです。
    そのため、来院ごとの口腔内の状況に合わせた施術と、その説明が求められます。
    患者様には口腔内の現状を理解してもらうだけではなく、今後のリスクを知り、生活習慣を変えてもらう必要があるからです。

    そこで重要となるのが、会話の質や説明力を含めたコミュニケーション能力だと言えるでしょう。
    これらは、患者様の行動変容を図る上で大事な要因です。

    では、患者様の生活習慣を変化させるためには、どのような指導が効果的なのか考えていきましょう。
    初診でいらした患者様のPCが思わしくない場合、まず歯ブラシの当て方などの歯磨き指導を行う方が多いかもしれません。
    皆さんは、次回の来院時には何を行いますか。
    再び歯ブラシの当て方を確認するでしょうか。

    ただ歯ブラシの当て方を確認しても、磨けていない原因を突き止めなければ、意味がありません。
    歯ブラシの動作を伝え過ぎることで、反対に患者様のモチベーションを下げてしまうこともあるため注意が必要です。
    TBIをする際には、口腔内だけではなく、患者様全体を見るようにしましょう。
    そうすることで、癖や姿勢などの問題が見えてくることもあるからです。
    またどのような方法であればできるのか、という視点で考えることも大切になります。
    一人ひとりの患者様としっかり向き合い、個々に合わせた指導内容を心がけるように、と玉置先生はおっしゃっています。

    このような指導を行う前には、患者様との信頼関係を築いておくことが重要です。
    今まで行ってきた習慣を変えるということは、簡単なことではありません。
    私たちはこの点を良く理解した上で、患者様に寄り添って指導に当たるべきではないでしょうか。
    そもそもPMTCは、治療のように何か症状があって行うものではないため、モチベーションに差が生じるのは仕方のないことです。
    患者様が行動を起こし、それを継続できるように、お口の健康やメインテナンスに価値を感じてもらわなければなりません。
    「セルフケアとプロケアの両方が欠かせない」ことを十分理解してもらい、自ら行動を起こせるよう促していきましょう。

    医療接遇とは、患者様の気持ちに寄り添った態度や会話であり、信頼関係を築く上で欠かせないものです。
    そして自分で気が付き行動を起こそうとしないと、成長の限界となってしまいます。
    患者様から選ばれる歯科衛生士を目指し、常に成長していきましょう。

  • 患者に寄り添う #3 10:54

    前回の動画により医療接遇の重要性をご理解いただいた上で、今回は「患者様に寄り添う」ことについて考えていきましょう。
    本講義でのPMTCの定義は、先に述べたように広義の意味を指しています。
    この点を前提として動画をご覧ください。

    PMTCを継続する中で、口腔内・体調・ライフステージや生活環境の変化が見られるようになります。
    ここで大切になるのは、私たちがこの「変化に気付く」ということではないでしょうか。
    患者様が来院された時に見るべきことは、口腔内だけではありません。
    患者様全体を見て良く観察・会話することで、体調やライフステージ・生活環境による変化を見つけられるようになるはずです。
    その上で口腔ケアの指導やアドバイスに繋げることが、最も重要だと言えるのではないでしょうか。
    これが継続してPMTCを行う意味です。

    口腔内の変化を知るために、私たちは歯周基本検査や視診・触診などにより、口腔内の状態を把握します。
    ここで重要なことは、う蝕や咬合状態、粘膜病変などを見つけた際に、その原因を探るということです。
    動画内では、原因を探るためにどのような内容を問診したら良いのか、具体的に紹介されています。
    早速臨床に取り入れられる内容となっておりますので、ぜひご確認ください。

    続けて問診の仕方についても考えていきます。
    患者様が「はい・いいえ」で返せるような質問の仕方では、答えを引き出すことができません。
    これをクローズド・クエスチョンと言うそうです。
    このような聞き方では、漠然としてしまい、気になる点があってもなかなか話しにくいものではないでしょうか。
    施術を始めてから患者様が話し始めるようなことがないように、本音を引き出せるような質問の仕方をしていきましょう。
    玉置先生は、オープン・クエスチョンと呼ばれる、聞きたいことを引き出す質問の仕方の例をあげてお話くださっています。
    こちらも役立てていただけるでしょう。

    患者様の変化の原因を知るためには、一歩的にこちらが話すだけではなく、患者様にも話していただける雑談も大事だと言えます。
    何気ない会話の中から、変化したことやそのきっかけなどを把握することができるからです。
    こうして得た情報は、必ず業務記録に残すようにし、次回来院時には前回のフィードバックをすることも忘れないようにしましょう。

    またPMTCは決められた時間内で行うものですが、その際に優先順位をつけて、リスク部位のケアをしっかり行うようにします。
    施術前に今日行う内容を患者様にも伝えておくことで、安心して任せていただけるでしょう。

    動画の中では、他にも私たちの考慮するべき点がたくさんあげられています。
    PMTCの質をより良いものにするために、ぜひご覧になってみてください。

  • 基本的な操作 #4 11:14

    ここまでは、PMTCの基本的な知識や患者様との関わり方についてお話いただきました。
    本動画ではPMTCの操作について、具体的に解説くださいます。
    早速臨床に取り入れられる、非常に参考になる内容です。
    ぜひご覧ください。

    ここでも本講義でのPMTCの定義を確認した上で、講義に移ります。

    PMTCは「口腔内チェック・染め出し・歯面清掃・フッ素塗布」という流れですが、その時々の状態に合わせた施術がベストです。
    医院によって設けられている施術時間は異なりますが、優先すべきことは共通していると言えるでしょう。
    そのため、タイムマネジメントは必須のスキルです。

    まずハイリスク部位への施術と、患者様の気になっている部分は優先して行うべきでしょう。
    玉置先生は、事前に「何を使用し、何をするのか、またどのに時間をかけるか」を明確にしておくようにと述べています。
    さらに、その内容を患者様と共有することも欠かせません。
    そうすることで患者様にもPMTCを継続することの価値が伝わり、より効果が期待できるようになるのではないでしょうか。

    続いて本動画では、PMTCで用いる器具・器材とその特徴、適した用途などについて細かく解説いただいています。
    ウェブ・リブ・ターボなどのプロフィーカップの形状による違いや、それぞれの目的について、今一度ご確認ください。
    実際にプロフィーカップの操作を行った動画も紹介されており、正しい施術の仕方をご覧いただけます。
    今、ご自分が行っている操作方法と比較し、見直すために大いに役立ってくれることでしょう。

    加えて、ペーストの選択についても見直してみてください。
    こちらも医院によって取り入れている種類は異なり、1ペーストタイプ・2ペーストタイプ・コート効果のあるものなど様々です。
    皆さんは、毎回同じものを使用したり、好みで選択していたりしないでしょうか。
    カップ同様、ペーストも特徴や用途をしっかりと把握した上で、適切な量を用いる必要があります。
    誤った選択や使用方法では、本来の効果が得られなくなってしまうため、注意してください。

    最後に玉置先生は、患者様に「安心感を与えることができるPMTCのポイント」を4つあげてくださっています。
    もし、こちらの動画をご覧の皆さんに4つあげていただくとしたら、どのようなことをあげられるでしょうか。
    ぜひ、ご自身日頃の施術を思い起こしてみてから動画でご確認ください。

  • 継続につながるPMTC #5 19:41

    PMTCについて学んできた動画も、いよいよ最後の動画になります。
    本動画では、継続につながるPMTCとは何かについて考えていきましょう。

    PMTCは継続することが大切であるのは、言うまでもありません。
    では、患者様が継続して来院する理由についてお考えになったことはあるでしょうか。
    玉置先生はここで、4つの理由をあげています。
    1つ目は、意識が高まって必要性を感じた場合、他にはステインなどの審美的な問題や来院を促されてることなどがあるでしょう。
    そしてもう1つは「また体感したい」という印象を与えられた時です。

    この中で最も重要だと思われるのは「必要性を感じてもらうこと」と「また体感したい」と感じてもらうことではないでしょうか。
    そのために私たちができることは、口腔内の手技だけではありません。

    院内に入ってきた時から施術中、そして院内を出るまでの全ての工程が大切です。
    施術が良くても、受付での対応が悪ければ評価は下がりますし、対応が良くても施術が雑であれば同じことが言えるでしょう。

    施術では「施術中に寝てしまった、リラックスできた」など、気持ちの良いものである必要があることは言うまでもありません。
    ここで意識できることは、五感で感じられる「音・フレーバー・アロマ・タッチ・清潔感」だと玉置先生はおっしゃいます。
    個室がなかったとしても、細やかな部分に気を遣うことで雰囲気作りは可能になるのだそうです。

    PMTCは予防であり、治療ではありません。
    そのため治療とは異なる点に注意を払う必要があるでしょう。
    動画では、タオルや膝掛けの扱い方、PMTC中の声かけの他、施術時に効果を感じてもらう手技のテクニックもお話されています。

    さらにミラー・コントラ操作、粘膜排除や固定についての悪い例と、良い例も具体的にあげられており、参考になる内容です。
    これらは現在行っているPMTC状況を見直し、患者様に継続を促すPMTCへと質をあげるために大いに役立ってくれるでしょう。

    ここまででお分かりいただけたように、効果的なPMTCには操作テクニックが求められます。
    セルフケアが苦手なところは、私たちがアクセスしにくい場所でもあるということを念頭に置き、施術を行うよう心がけましょう。

    PMTCのテクニックを高められたら、次に大事なのは次回アポイントへ繋げることです。
    玉置先生は、次回アポイントへの繋げるためのポイントついても解説くださっているため、こちらもご確認ください。

    最後に先生は「PMTCは患者と患者の口腔内と向き合うこと」だとおっしゃっています。
    本動画を、効果的かつ患者様が価値を感じ継続したくなるようなPMTCを提供するために、ぜひ役立ててください。

このプログラムの受講状況
全体進捗
0/5
試験結果

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