ORT塾 第3回 ルートギアモデルによる根本原因
概要
ORT塾第3回講義では、不正咬合の原因と頭蓋顔面発育障害のメカニズムについて詳しく解説されています。
不正咬合は3段階のステップで理解され、ステップ1では「顔の成長不良」が原因とされ、ステップ2では「口腔機能発達不全症」が顔の成長不良の原因、そしてその根本原因として「口呼吸」が挙げられています。
頭蓋顔面発育障害では、上顎骨が下方に垂れ下がり、下顎骨が後退します。これにより、顔の骨格が下方に回転し、鼻の根元が低くなり、口が開いたままになります。具体的な特徴として、鼻が低く、上唇が反り上がり、顎が小さく後退し、二重あごになりやすい状態を引き起こします。
歯並びが悪化する主な要因として、以下の4つが重要とされています:
1. 小帯異常(上唇小帯・舌小帯):口唇閉鎖不全を引き起こし、口呼吸を常態化
2. アレルギー体質:鼻づまりによる口呼吸の誘発
3. 環境要因:抱っこの仕方、スマホ使用姿勢、軟食の増加(約5%)
4. 遺伝的要因(約5%)
特に口呼吸の主な原因の90%が、小帯異常とアレルギー性鼻炎によるものとされています。
頭蓋顔面発育障害は気道狭窄を引き起こし、以下の問題を発生させます:
- 睡眠呼吸障害
- 摂食障害
- 発音障害
- 姿勢異常
また、気道狭窄により脳への酸素供給が不足し、成長ホルモンの分泌異常や発達障害様の症状を引き起こす可能性があります。
ルートギアモデルでは、問題を3つの時期に分類しています:
1. 根本原因(0-3歳):最初の要因
2. 代償性の原因(3歳以降):口呼吸や誤った嚥下などの代償反応
3. 結果的原因:歯列狭窄や顎の成長不足
成長の最適化には、以下の3要素が重要です:
1. 舌(タン):必要に応じた手術の検討
2. 筋力(トーン):口腔周囲筋の機能訓練
3. スペース:適切な歯列拡大
これらの問題に対処する際は、保護者への説明方法も重要で、特にデリケートな話題については配慮が必要です。また、歯科医師による適切な診断と、衛生士や助手など多職種連携による包括的なアプローチが求められます。
最後に聴講生からの質疑応答では、発達障害に関する説明方法について重要な議論がありました。発達障害という言葉を直接使用することは避け、気道狭窄やいびき、寝相の悪さなど、具体的で観察可能な症状を基に説明することが推奨されています。
また、Airwayの狭窄については、多くの不正咬合患者に見られる症状であることが確認されました。
ORT矯正の知識は年々更新されており、「ルートギアモデル」も進化を続けています。
知識の習得だけでなく、実践的なスキルの継続的な向上が重要です。
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