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ORT塾 第5回 成長期の顔貌変化と口腔機能低下の因果関係

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スペシャル 2025年5月9日(金) 公開

ORT塾 第5回 成長期の顔貌変化と口腔機能低下の因果関係

概要

顔の成長や発達、そして口の機能が私たちの健康にどのように影響しているのでしょうか。成長期における上顎骨の適切な発達は、鼻や口唇の形状だけでなく、顔貌全体のバランスを左右します。
こうした知識を、実際にイラストを描きながら学ぶことで、より深い理解が得られます。

本講義では、まずルートギアモデルを用いた「根本原因・代償的原因・結果的原因」の整理を通して、口腔機能の低下がどのように顔貌に影響するかを読み解いていきます。
「なぜ顎が小さいのか?」という臨床的な疑問に、多角的な視点でアプローチします。特に口呼吸が引き起こす顔貌の変化に着目し、上顎骨や下顎骨の回転、鼻の成長抑制、気道狭窄など、臨床で見逃せないポイントを解説しています。

気道狭窄は、摂食・発音・睡眠障害、さらには発達障害や顎関節症のリスクとも関連します。「鼻や唇の位置」「顎の大きさ」「口の開き方」など、顔貌の要素ひとつひとつが連動していることから、美容面だけでなく、機能的・健康的な側面からの理解が不可欠です。

続いて、ORTチェックシートを活用した診査診断を学びます。顔貌や歯列、姿勢など、目に見える結果的原因の変化をどう評価するかが鍵となり、聴講生同士の相互診断も交えながら、実践的に進められます。中でも「Cの早期脱落」は咬合誘導に大きく影響するため、特に重要な観察項目です。「なぜBが抜けたことでCの脱落が起こるのか?」という因果関係を、症例写真と共に丁寧に追っていきます。

歯列の形態に関するパートでは、「正常」「狭窄」「四角」「ひょうたん型」といった分類が紹介され、それぞれの背景にある舌や口唇の使い方、口呼吸、嚥下癖など生活習慣とのつながりが解説されます。
上顎と下顎の組み合わせによって成長背景が異なる点にも注目し、狭窄歯列やひょうたん型歯列では特に機能的要因の影響が強いことが示されています。

咬合の分類(1級・2級・3級)に加え、左右の成長のズレや顎の変位、寝る向きによる非対称性なども診査項目として挙げられます。こうした診査の視点は、日々の診療で感じる「何かおかしい」を見逃さず、早期介入につなげるヒントとなります。

さらに、中顔面の成長評価では「インジケーターライン」による診断法を紹介。
鼻の頂点と側頭部を結んだ線と、上顎前歯の延長線の交点の距離を測定し、年齢ごとの理想値と照らし合わせることで、過成長・劣成長を数値化します。加えて、上顎6番の左右間距離(66間距離)も評価に用いられ、中顔面の成長状態を総合的に把握します。

最後に、全身の姿勢評価とトレーニング指導へとつながります。
顔貌や口腔内だけでなく、姿勢や日常動作も成長に影響を与える重要な要素です。全身写真を用いた評価や、家庭で実施できる呼吸・舌位・姿勢トレーニングも紹介され、保護者の理解を得る工夫や継続支援の方法も解説されています。

ORT塾では、解剖・機能・姿勢・呼吸といった広い視野で口腔を捉え直し、矯正治療の診断や計画に役立つ知識を提供しています。
ぜひ最後までご覧いただき、子どもたちの未来をよりよい方向へ導くヒントを受け取っていただければと思います。

講師紹介

小児の予防歯科と口腔機能育成【上級】

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