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*2022年11月11日にLIVE配信されたクリニカルカンファレンスの講演内容です。
歯科医院には様々な患者様が来院されますが、あなたの歯科医院に聴覚障がい者の患者様はいらっしゃるでしょうか。
なかなか対応する機会がなく、いざ来院された時にどうしたら良いか戸惑ってしまうという方も少なくないと思います。
本動画は、そのような場合でも伝えたいことがしっかり伝わるようにするためのポイントを講義いただきます。
講師は歯科衛生士であり手話通訳者でもある、石塚美沙子先生です。
そもそも先生が手話を学び始めたきっかけは、新卒で就職した歯科医院に勤務していた歯科技工士さんとの出会いからだそうです。
この歯科技工士さんは聴覚障がい者で、来院される患者様にもそのような方が多かったと言います。
その中で「聴覚障がい者の患者様の口腔内がなかなか改善されない」ということに気が付かれたそうです。
例えばカリエスの治療を行ったとしたら、基本的に新たにカリエスができないようブラッシングや生活習慣などの指導を行います。
しかし、言葉で説明するだけでは上手く伝えきれないという場合、患者様の口腔内の改善が難しくなることは想像の範囲内でしょう。
「伝わる」対応をするために、まず私たちは聴覚障がい者が何に困っているのか理解する必要があります。
では、実際にはどうのような困りごとがあるとお思いでしょうか。
救急車のサイレンが聞こえずに困る、電子レンジや洗濯機の音に気が付かずに困ることなどを思い浮かべるかもしれません。
石塚先生によると、実はそのようなことではあまり困っていないそうです。
なぜなら、他の感覚が研ぎ澄まされているからだと先生は言います。
周りの車の動きで異変を察知し気が付いたり、感覚で良いタイミングで対応ができるからだそうです。
では、本当に困っていることとは何なのでしょうか。
それは「コミュニケーションの不便」だそうです。
動画の中では、コンビニやレストラン、そして病院での困ってしまうシチュエーションが紹介されています。
注文したものと違うものがきたり、何を聞かれているのかわからず不要なものを購入することになったりと様々な状況があります。
どの例も想像に難くないでしょう。
これらの例からわかる本当の課題は、身体の障害ではなく「情報障害」だと石塚先生はおっしゃっています。
「情報障害」とはつまり、情報が入ってきづらいことで起きる問題です。
このような事態を避けるために、歯科に従事する者として私たちができることとは何でしょうか。
全て筆談で伝えれば良いのでは、とお考えになる方もいるかもしれませんが、その答えはNOだそうです。
続けて、次回の動画から学んでいきましょう。
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