実症例から見る顎運動の治療活用│1.歯冠形態によるアプローチ、2.治療用義歯によるアプローチ、3.骨格性因子のある患者へのアプローチ
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最初の症例は歯の是正により顎運動を是正した症例です。
下顎右側の欠損があるため、左側中心の咬合を行っていることが疑われました。
この症例で重要なのは、フェイスボウトランスファーを用いて、全顎的な治療計画を練ることです。
これによって、顎のバランスを正確に評価し、適切な治療計画を立てることが可能になります。
そしてプロビジョナルレストレーションで咬合平面を確認しながら、最終補綴物を設計することが大切です。
具体的な治療の流れと、顎運動を是正すること得られた結果は非常に興味深いものです。
ぜひ、動画でご確認ください。
次に義歯を中心に顎運動を是正した症例です。
次の症例では、咬合平面の歪みを修正し、顎運動を改善するために治療用義歯を活用したアプローチが示されています。
最後に骨格的リスクのある患者の症例です。
特に骨格的3級症例であり、口腔内の崩壊が認められました。
咬合高径の設定、適正な下顎位の決定、最終補綴の咬合様式の決定といった、咬合再構成の手順と重要性を学ぶことができます。
インプラント治療も含まれており、咬合高径や咬合平面の適切な調整が患者の機能的な回復に寄与した結果を、ぜひご覧ください。【関連用語集】
1. 顎運動 (Jaw Movements): 顎の動きを指し、開閉運動や左右運動などが含まれます。顎運動は咬合の調整や機能的な評価に重要です。
2. 咬合調整 (Occlusal Adjustment): 咬合面の形態を調整することで、より効率的な快適な噛み合わせを実現します。
3. 歯の欠損 (Tooth Loss): 一つ以上の歯がなくなる状態。歯の欠損は咬合に影響を及ぼし、補綴治療が必要になることがあります。
4. 下顎運動 (Mandibular Movements): 下顎の動きを指し、咬合分析や顎関節の機能評価に用いられます。
5. 基本運動 (Basic Movements): 顎関節の基本的な動きを指し、健康な咬合機能の評価に重要です。
6. 機能運動 (Functional Movements): 食事や話すときなどの日常生活での顎の動きを指します。
7. 補綴装置 (Prosthodontic Devices): 欠損歯を補うための装置で、ブリッジや義歯などがあります。
8. 義歯 (Dentures): 歯の欠損を補うために使用される取り外し可能な補綴装置です。
9. 骨格的リスク (Skeletal Risk): 顎骨の異常や問題が咬合や顔貌に影響を与えるリスクを指します。
10. インプラント治療 (Dental Implants): 欠損歯を補うために顎骨に埋め込む人工歯根の治療です。
11. 咬合高径 (Occlusal Vertical Dimension): 上下の顎が閉じた時の咬合面の高さを指します。
12. 咬合平面 (Occlusal Plane): 上下の咬合面が形成する平面を指し、咬合調整の基準となります。
13. アンテリアガイダンス (Anterior Guidance): 前歯が咬合において果たすガイド役のこと。適切な前歯の位置や形態は、健康な咬合に不可欠です。
14. フェイスボウトランスファー (Facebow Transfer): 顎関節の位置と咬合面の関係を正確に記録し、補綴物の製作に使用される技術です。
15. erosion: 歯のエナメル質が酸によって溶解すること。食事や飲料、胃酸の逆流などが原因で起こります。
16. 骨格的3級症例 (Skeletal Class III Case): 下顎が上顎に比べて前方に位置する顎の骨格的特徴。この状態は、咬合の調整や外科的治療が必要になることがあります。
17. ベネット運動 (Bennett Movement): 下顎の側方運動に関連する特定の動き。下顎が一方向に動く際に、反対側の下顎の側方運動を指します。この動きは、顎関節の機能測定や咬合面の設計、補綴治療計画において重要な要素です。例えば、右側に下顎を動かす際、左側の下顎も少し外側に動くという動きがベネット運動です。歯の接触関係や顎関節の健康に直接関係しており、特に咬合調整や欠損補綴、義歯の設計等において重要な考慮点となります。
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