すれ違い咬合に対しリジットな義歯で対応した症例 〜長く使える義歯を目指して〜 髙橋 武利先生
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すれ違い咬合は義歯の対合はが自身の歯であり、歯根膜と粘膜で咬合力を維持するという点で、 義歯が転覆しやすく壊れやすい。
宮地の咬合三角では第三エリアにあり、避けるべきエリアである。
症例は60歳女性で、 20歳の頃転倒し上顎前歯を失った。受傷後はブリッジにしていたが、欠損が広がり義歯となった。
複数のクリニックで治療を繰り返すうちに下顎臼歯部も失った。 義歯も何度か作り変えたがうまく咬めない。なんでも咬めるようになりたいという強い願望があった。
上顎前歯部欠損症例は、 義歯でアンテリアガイダンスを付与するため、 転覆しないような義歯の維持安定が強く求められる。 インプラントは拒否され、義歯での治療を希望された。 治療後、 今までで一番よく咬めると喜ばれた。
しかし、 術後4年あたりで問題が起きてきた。丈夫で長持ちする義歯を作ったつもりでも、不具合を生じる。
クラスプや歯の形態、 印象などについて工夫した点と、 補綴後に生じた不具合に対しどのように対応したかを発表する。
様々なご指摘、ご意見を頂き、今後の治療に役立てたい。
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