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2026年7月27日(月) 公開

82歳・シェーグレン症候群を伴う「すれ違い咬合一歩手前」の症例 ―補綴設計をどう考えるか― #3【8/2までD+,みんプレ視聴無料】

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    「すれ違い咬合へ進行する症例に対して、どこまで歯を残し、どのような補綴設計を選択するべきか。」

    本動画では、82歳女性の症例を題材に、高度な欠損歯列に対する治療計画と補綴設計についてディスカッションを行います。症例発表を通して若手歯科医師が治療方針を提示し、それに対して土屋賢司先生が診査・診断から治療戦略までを多角的に解説します。

    患者さんの主訴は、「入れ歯が合わない」「右上の歯が動いて痛い」「前歯が出てきたのが気になる」というものでした。全身既往としてシェーグレン症候群があり、口腔乾燥に伴う高いカリエスリスクを抱えています。さらに、残存歯は左右に偏在し、咬合支持はほぼ失われ、「すれ違い咬合」の一歩手前という難易度の高い口腔内でした。

    発表では、欠損歯列の評価や咬合支持、残存歯の予後、シェーグレン症候群によるリスクなどを整理しながら、治療用義歯を用いて咬合支持を回復し、その後に再評価を行う治療計画を提示します。また、義歯の安定性や残存歯への負担を考慮し、どの歯を保存し、どこまで介入すべきかについて考察します。

    これに対し土屋先生は、「現在の歯列を基準に補綴を考えるのではなく、一度リセットして理想的な咬合平面や前歯の位置を考えることが重要」と解説します。残存歯をそのまま利用するだけでは、現在の咬合異常を補綴で再現してしまう可能性があることを指摘し、治療用義歯やワックスアップを用いて、本来あるべき咬合や歯列をシミュレーションする考え方を紹介します。

    さらに、上顎をオーバーデンチャーとして設計する考え方や、下顎前歯を固定性補綴で連結し咬合支持を再構築する方法など、複数の治療オプションについて議論。患者さんの年齢や全身状態、長期的なメインテナンス性も踏まえながら、「シンプルで管理しやすい補綴設計」の重要性についても語られています。

    また、症例を通して繰り返し示されるのは、「患者さんの現在の歯並びや咬合に合わせて補綴を作るのではなく、顔貌や咬合平面を含めて本来あるべき位置を考える」という診断の視点です。義歯治療は失った歯を補うだけではなく、口腔全体のバランスを再構築する治療であることを改めて学ぶことができます。

    すれ違い咬合へ移行しつつある欠損歯列をどのように診断し、患者さんにとって最適な治療計画を立案するのか。補綴設計だけでなく、診断力や治療の優先順位を考えるうえでも、多くの示唆が得られるケースディスカッションです。

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