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【動画でスキルアップ】DHかっきーのシャープニング&SRPセミナー 後半

2020年5月21日(木)
提供:募集してすぐに満員御礼になる人気シャープニングSRPセミナーの動画解説コラムです。

【D Hかっきーのシャープニングセミナー】

かめだ歯科医院のチーフ歯科衛生士である柿沼八重子先生に今回はシャープニング・S R Pについてまとめていただきました。柿沼先生は両手利きで処置を行える歯科衛生士です。基本から丁寧に教えていただけるのでセミナーの満足度が高く、毎回満席になる程です。そのセミナーを第1〜第7章に分けて動画にしました。ご自身のペースで確実にポイントを確認出来るので、是非明日からの臨床に役立てていただければと思います。

以下からは後半の4章以降のレビューとなります。

―第4章― S R Pの最新の考え方

この動画では、S R Pの最新の考え方・効果に影響する因子や上達するポイントを学ぶ事ができます。

昔は滑沢な歯根面にする事が必要とされていましたが、研究が進むにつれ概念が変化してきました。
最新のエビデンスをもとに知識をアップデートできる内容となっておりますので、是非ご覧いただきたいです。

【第4章 S R Pの最新の考え方】

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みなさんはセメント質幅がどのぐらいで、病原因子の付着幅がどの程度かご存知でしょうか?

各インスツルメントによる1回の歯質切削量を考え、適切なストローク回数を理解しながらS R Pを行なっているでしょうか。様々な論文を用いて現在のS R Pの考え方への変化を柿沼先生がわかりやすく解説してくださいました。

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現在のS R Pの考え方として縁下デブライトメントという概念のもと、縁下歯石を感知ができないレベルにスムーズになっていれば良いということになっています。このことを踏まえて、S R P上達へのポイントを紹介していただきました。

歯科衛生士としてS R Pを行う前に処置歯のレントゲンやプロービング数値から根面の状態を立体的にイメージ出来るようになること、適切なインスツルメントを選択できることが重要であると柿沼先生は述べています。

DHK13

S R Pを行う上で、局所麻酔の有無についてはメリットデメリットがあります。

柿沼先生は、麻酔の有無に限らず、私たち歯科衛生士は歯肉を出来るだけ傷つけることなくセメント質の表面の汚染物質を取り除けるスキルを身につける事が大切であると述べています。

【第4章 S R Pに対する考え方の変化】

―第5章― S R Pに必要な解剖学的知識

S R Pの結果に影響を与える1つの因子として、歯面の解剖学的な条件が挙げられます。

学生時代に習ったものではありますがこの章では発生部位や特徴をまとめてわかりやすく学ぶ事ができます。柿沼先生によるそれぞれの症例に合った器具の選択や使用法を紹介されているので臨床への応用度が高くおすすめの動画となっております。

【第5章 S R Pに必要な解剖学的知識】

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スライドでは、上顎側切歯に多く起こりやすい斜切痕根面溝についてです。

斜切痕があると、その部分にプラークがたまりやすくカリエスや歯周病の原因となりやすく、根面溝と交通していると歯周ポケットが出来やすいので、必ず確認が大事になると柿沼先生は述べています。その場合のS R P時のスケーラーの選択についても紹介されています。

この動画で学べる、歯周治療時に把握しておきたい歯根面形態や歯根の異常を以下に記しておきます。

斜切痕/根面溝/エナメル突起/樋状根/エナメル滴/侵襲性歯頸部吸収/セメント質剥離

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上顎第一大臼歯の近心頬側根の形態は上記のスライドのようにソラマメのようになっています。

この段差が原因で近心から頬側に向かってファーケーションプローブを挿入しても根にぶつかって入らない経験が皆さんあると思います。柿沼先生に根分岐部を測定する際に使用するファーケーションプローブの適切な挿入方法やポイントを、動画を用いて教えていただきました。

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特に所見のない歯であっても、レントゲンから状態異常を読み取る事が出来ます。

こちらの6番歯は不明瞭な透過像が確認できます。これは外通と交通している状態です。

このような歯にS R Pをしてしまうと、歯髄炎を起こす事も考えられるので注意が必要であると柿沼先生は述べています。遭遇率が低いとしても、知識として入れておけば対処できるものが多いでしょう。

是非、明日からの臨床ではより一層口腔内観察を心がけてみてください。

【第5章 S R Pに必要な解剖学的知識】

―第6章― シャープニングの基礎知識

効率よく、侵襲のないS R Pを行うためには、シャープニングで手入れの行き届いた器具を使用する事が大切です。今回の動画では、シャープニングを行う前に基礎知識として柿沼先生が説明をしてくれています。

【第6章 シャープニングの基礎知識】

この動画をご覧いただいた後に、第7章のシャープニングの手法へステップを踏んでいただければと思います。

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ご自分の歯科医院に、シャープニングをしすぎて細くなっているキュレットはありませんか?

不適切なキュレットを患者さんに使用した場合、傷をつけやすく、ポケット内でキュレットが破折するなど、思わぬ事故につながる場合もあるので注意が必要です。このような事にならないよう、この動画で構造を確認してみてください。

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シャープニングの原則として、3点が挙げられます。

鋭利なカッティングエッジの見分け方として、光の反射で白く見えるか、見えないか、だと柿沼先生は述べています。シャープなカッティングエッジでは面積がないので光の反射がないそうです。

この他にも、手用スケーラーの種類に合わせて特徴やブレードの形態をわかりやすく紹介していただきました。

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キュレットスケーラーは部位特異性があります。

部位ごとに複雑な根面形態に合うような設計がなされているので、歯によって使い分けが必要です。

たくさんの種類があると混乱しやすいので、再確認してマスターしていただければと思います。

―第7章― シャープニングの手法

この章では、実際のシャープニング方法やコツを歯科衛生士の柿沼先生から学ぶ事ができます。

自己流になってしまいがちなシャープニングですが、構造を学んだ上で動画をご覧いただけると、より一層理解が深まると思います。

【第7章 シャープニングの手法】

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シャープニングを行うにあたって砥石やテスト棒を使用するので、選択の仕方や使用法を確認できます。

カッティングエッジの形態を修正したい場合や微修正の場合はセラミックストーンを使用し、全体的な形態修正を行う場合にアーカンサスストーンを選択すると効率性が良いと柿沼先生は述べています。

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グレーシーキュレットのシャープニング方法です。偶数番号はブレードの先端は向こう側に向け、奇数番号はブレードの先端が自分側に向いている事を基本として説明をしてくださいました。

フェイスと床が常に平行でないとズレが生じてしまい、適切なシャープニングとは言えません。

第1シャンクを20度に傾けると平行になり光の線が見えるので、それを維持しながら砥石を動かすことが大切であると柿沼先生は述べています。

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カッティングエッジの割合は上記のスライドを目安に研ぎ、必ずヒールから始める事でブレードの形態を保つ事ができるそうです。そうしなければ、先細のシックルスケーラーのようになってしまいます。

柿沼先生のヒールからトゥへのシャープニングのコツに関しては実際のセミナーの動画と合わせてご覧いただけるので、大変参考になる内容となっております。

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手用でのシャープニングがメジャーではありますが、電動のシャープニングも存在します。

極端にブレードの形態を変更したい場合は有効ですが、メーカーによってばらつきがあるので、

最終的には手用でのシャープニングで整えてあげるとスケーラーの長持ちにつながるそうです。

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今回の動画で講師をされた柿沼八重子先生のセミナーが2020年9月10日(木)に開催されることになりました。
先生から直接指導をもらえる大変人気のあるセミナーになりますので、ご興味のある方はお早めに!


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