【Digital Denture Start UP in Japan 2020】登壇者インタビュー②(竜 正大 先生)
登壇者プロフィール
講師:竜 正大 先生
東京歯科大学 老年歯科補綴学講座 講師
経歴
2005年 東京歯科大学卒業
2009年 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科補綴学)修了
2009年 東京歯科大学有床義歯補綴学講座 助教
2014年 スイス連邦・バーゼル大学歯学部補綴科 客員教授
2015年 東京歯科大学老年歯科補綴学講座 助教(改組による)
2016年 東京歯科大学老年歯科補綴学講座 講師(現職)
主な活動
公益社団法人日本補綴歯科学会 専門医・国際渉外委員会委員
一般社団法人日本老年歯科医学会 専門医
一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士
講演「デジタルデンチャーの特徴とその可能性」抄録
近年、世界では義歯製作におけるデジタル化が急速に進行してきています。
日本においても本年、歯科専用3Dプリンターが医療認可を得ており、今後デジタルデンチャーの製作が普及してくると思われます。
本講演では、現在流通しているデジタルデンチャーの製作法であるミリング法と3Dプリント法について、その特徴と製作の流れを豊富な視覚素材を用いてご説明します。また、デジタルデンチャーの応用による今後の可能性についてもお話しいたします。
臨床講義「3Dプリントデンチャーの臨床工程と実技」抄録
本講演では、現在流通しているデジタルデンチャーシステムのうち、DENTCAトレーを用いた3Dプリントデンチャー製作の臨床工程と実技について、動画を用いて解説します。
DENTCAトレーは精密印象とゴシックアーチを用いた咬合採得が初回来院時に行えるトレーで、デジタルデンチャーの長所の1つである来院回数の削減に大きく寄与します。
その使用法を含め、デジタルデンチャー製作におけるチェアサイドでのポイントをお話しします。
本セミナーのご講演について、先生にインタビューを行いました
Q:先生は、スイス・バーゼルに留学のご経験がおありと伺っております。EU諸国は日本よりもデジタルデンチャーがすでに一般的に存在しており、多様な製作方法があると思います。
実際に先生も多くご経験され、そこで感じた、EU諸国の先生方のデジタルデンチャーへの反応や実際の臨床での取り組み方などのご経験をお話しいただければと思います。
A:欧米諸国では、デジタルデンチャーの製作システムが既に一般応用されており、学生教育に導入されている例もあります。
また、欧米のデンタルショーなどでは、数年前からデジタルデンチャーのブースが多く出展されるようになっており、そのブースも非常に賑わっていて注目を集めているのが分かります。
日本においては、健康保険制度や医療認可の制度が関係しているのか、新技術の導入や普及にどうしても時間がかかってしまうことがあります。欧米諸国の先生は、新技術が導入されると、良いと思った技術は積極的かつ迅速に臨床に取り入れていく傾向があるように思います。
今回、私の講演でご紹介するデジタルデンチャー製作システムは、既に欧米諸国では多くの先生が実践されているシステムになります。
Q:デジタルデンチャーは、これまでの通法での製作と比べ、良い点や課題点などもあると思います。
そこで、実臨床において気を付けなければならない点はどのようなところか?そして、特質すべき利点はどこでしょうか?
A:デジタルデンチャーの利点の1つは、従来のような頻回の臨床ステップや技工ステップを経なくても義歯を製作でき、再製作も容易な点です。
これは、通法による義歯を製作することが困難であった方に対しても義歯を提供することが出来る可能性にもつながると考えられます。これまでの課題であった3Dプリントデンチャーの理工学的性質も、近年では臨床応用に問題ない程度まで改良されてきており、製作コスト面からも有利な3Dプリントデンチャーは、今後我が国においても普及してくることでしょう。
現在流通しているシステムは欧米で既に実績のある方法ですが、比較的顎堤条件の良好なケースの多い欧米の患者さんと、顎堤の吸収の進行したケースの多い日本の患者さんとでは応用の条件が異なる点もあります。私の講演でも触れますが、試適用義歯を有効に活用することによってその対応が可能でもあります。
デジタルデンチャーの製作においても通法による製作と同様に、十分な診査や試適時の確認を行っていただきたいと思います。
Degital Denture Start UP in Japan 2020🌸開催決定
\ついに義歯臨床がデジタルの時代に/
歯科医師/技工士向けオンラインセミナー開催!!
ついに日本におけるデジタルデンチャーの臨床実用がスタートします。
セミナーでは、3Dプリントデンチャーの臨床工程と実技を学ぶことができ、翌日から臨床でご利用できるサービスも発表されます。
また、3Dプリントデンチャーで使用できるDENTCAトレーも特別価格にてご提供いたします。
・プログラム概要
1.デジタルデンチャーの今と未来
2.ついに日本上陸!3Dプリントデンチャーの実践(臨床工程・実技・技工デザイン・実臨床での利用方法)
3.3Dプリントデンチャー開発者、南カルフォルニア大学Dr.Kimによる開発秘話と将来展望
・会期/参加費
① 2020年11月26日(木)20:00~22:40
② 2020年12月13日(日) 9:30~12:10
③ 2020年12月19日(土)19:30~22:10
歯科医師 (通常)23,000円
歯科技工士(通常)18,000円
学生割引 (通常)13,000円
企業・一般(通常)25,000円
・主催:株式会社バイテック・グローバル・ジャパン
・共催:クルツァージャパン株式会社
・協賛:株式会社松風/三井化学株式会社/三井物産株式会社/DENTCA Inc./Ackuretta Technologies Pvt. Ltd./株式会社SDL・HD/株式会社日本歯科商社