【人気動画】患者さんのモチベーションアップさせる方法〜効果的な3つのアプローチ〜
今回の動画では、歯科医師兼セラピストである柴原由美子先生が、患者さんとの心をつなぐコミュニケーションによって確実にモチベーションをアップさせる方法を紹介しています。
患者さんとのコミュニケーションの取り方に悩んでいる方、なかなか患者さんへ思いが伝わらない、アプローチの仕方がわからないと感じている方は、ぜひ一度動画をご覧になってみてください。
この動画をご覧いただくことで、今までなにを伝えてもあまり変化のなかった患者さんが、あなたのアプローチ方法で驚くほど行動に変化を起こしてくれるかもしれません。
第1章 患者さんのモチベーションを上げるには
歯科医師や歯科衛生士として治療方法など、さまざまなことで悩むことも多いとは思いますが、実際一番の悩みはこちらではないでしょうか?
こちらが「歯磨きはとても大切ですよ」と伝えると、患者さんが「それなら歯磨きをしっかりやらないとダメですね」と行動を変えてくれるように、こちらが伝えた通りに患者さんが行動をして実践してくれることがいちばん理想的です。
しかし現実は、関心がなかったり、言い訳が多かったりとなかなかこちらの思うようにはいきません。そしてそんなとき歯科医師、歯科衛生士の方は患者さんにどのような対応をしていますか?もしかしらた変わらない人は変わらない!と決めつけてあっさり諦めてはいませんか?
そんな時には一度立ち止まって、自分のアプローチの仕方を考え直してみてください。
すると今まで患者さんに対してのアプローチ方法は間違っていて、そのため患者さんの心や行動を変えることができなかったんだということがわかってきます。
つまり…
「すべては自分のアプローチ次第で患者さんの行動は大きく変わる、変えることができる」
ということなんです。今までの自分の発言や行動を見直して、アプローチ方法を変えることで、関心がなかった患者さんや、やる気のない患者さんの行動に変化を与えることができるようになります。すると自然に患者さんとの関係もうまくいくようになっていくのです。
そこで患者さんのモチベーションをアップさせるために押さえておきたい3つのことがあります。
1.人は変わることに抵抗しがちということ
人は誰でも現状のままが意心地良く、現状に満足しているのならこのままがいいと思うものです。というのも、人間の脳は変化に抵抗するようにプログラムされているともいわれているのです。
例えば、患者さんに歯ブラシ指導を頑張ったり、歯間ブラシの使い方などを丁寧にお話ししたりしたにも関わらず、実践して、指導した磨き方に変えてれないということありますよね。
これは、何十年と磨いてきた自分流の磨き方があるのにも関わらず、今さら歯科医院で歯磨き指導の受け、この磨き方のほうがいいですよと言われたからといって、そう簡単に変えられないということなんです。
2.ただ指導するだけでは患者さんの行動は変えられない!
誰でも同じ経験があるかと思いますが、一方的に関心のないことをズラーっとを話されて、聞いてくださいと言われても嫌ですよね。それと同じように、歯ブラシの磨き方を熱くなって患者さんに説明したり、「歯ブラシは大切です」「プラークコントロールをしっかりしてください」と一方的に押し付けたりしても、患者さんは嫌になってさらに聞く耳を持たなくなってしまうだけなのです。
3.患者さんが行動を変えることができる「きっかけ」を作る
相手の心を揺さぶって行動を変えていけるような、きっかけ作りをしていきましょう。患者さんにきっかけができることで、こちらから無理に一方的に押し付けなくても患者さん自身で変わろうとしてくれるのです。
例えば、患者さんの話を聞いたり、こちらから質問したり、提案したりする中できっかけを見つけ、患者さん自身が必要性を感じて行動を変化させていくのです。
つまり、こちらから一方的に押し付けるのではなく、患者さん自身でエンジンをつけ、やってみよう!と自ら行動を変えてくれるのです。
歯科医師や歯科衛生士の立場としては、なんとかこちらからエンジンをかけてあげたいと思うかもしれませんが、それではいつまでたっても患者さんは変わらないということなんです。
第2章 効果的な3つのアプローチ
患者さん自身が自らエンジンをかけ、行動を変化させることが可能になる効果的な3つのアプローチを紹介していきます。日頃ついやってしまいがちなNGなアプローチの方法も紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
◆効果的なアプローチ1 「許可をもらう」まずは相手の「心支度」から
全く興味がなく人の話に聞く耳を持たない患者さんには、何を伝えても全く効果がないですよね。そこで、まずは「許可」をもらうことで患者さんに聞く耳を持ってもらい、聞く準備をしてもらおうということです。
伝えたいことがある前に、「〇〇さんお口の中で心配なところがあるのですが、〜についてお話ししてもよろしいですか?」と、許可をもらうことで、大抵の患者さんは聞く耳を持つようになってくれます。
そしてその際に、「心配なところがあるので」と理由をつけ加えることでさらに患者さんは自分にとって必要な話なのかということを理解でき、さらに興味深く聞いてくれるようになります。
そして最後に忘れてはならないのが、患者さんの名前をしっかり入れることです。誰でも自分の体の状態や歯の状態は気になりますよね。名前を入れることで自分の話をされるんだと心構えをして、じっくりと話を聞いてくれます。
●ついやってしまいがちなNGなアプローチ
歯科医師や歯科衛生士の立場ですと、患者さんに理解してもらえるまで熱くなって説明してしまいがちです。しかしこちらの熱が熱くなればなるほど逆効果で、患者さんは聞く耳を持たなくなってしまいます。
さらに患者さんお状況も気にせず、淡々と説明や指導をしてしまうことで、今までなんとか我慢してきた患者さんも爆発してしまい、歯科医院に来なくなってしまう原因になってしまうかもしれません。
◆効果的なアプローチ2 「やれること」を提案する
まずは患者さんそれぞれの「やれること」だけを提案して、確実に、そして楽に「やれること」を達成してもらい、さらなるモチベーションアップを目指していくのです。「やれること」が簡単で楽であれば、私のもできるかな、やってみようかなと思いますよね。
大切なことは、患者さんそれぞれの「やれること」を的確に見つけていくことです。今までの患者さん情報や、磨き癖や習慣、患者さんとのお話を全て含めて、患者さんが確実に、簡単に、楽に始められることは何かじっくり考えて見つけていきます。
さらに伝え方や声かけで心のハードルを低くしてあげることも大切です。難しそう、面倒くさそうと思われてしまうと行動にうつすことはかなりハードルが高いですが、これなら簡単そうだな、手軽にできそうだなと思わせることで心のハードルが低くなります。
そこで簡単に使えるフレーズが、「まずは、これだけやってみてください」です。
この「これだけ」という限定した表現は、これなら私にも簡単にできそうと、誰にでもできる簡単な印象を与え、患者さんの背中を一押しすることができるのです。
そして、「やれること」ができるようになると、それはやがて習慣になります。つまり、はじめの一歩が患者さんにとって、とても大切な一歩になるのです。
●ついやってしまいがちなNGなアプローチ
患者さんが実践できない高いハードルを設定してしまうと、患者さんはやる気が起こらず結果なにもやらずに終わってしまうのです。例えば一度に多くの情報を伝えてしまったり、歯ブラシの仕方がわかっていない患者さんにも関わらず、フロスや歯間ブラシの仕方を指導してしまったり、これでは患者さんが困ってしまいますよね。
患者さんそれぞれにやれること、できることは違うので患者さんが確実に「やれること」をじっくり考えて、設定してみてください。
◆効果的なアプローチ3 変化に注目する
患者さんの良くなってきている行動や改善している部分などの変化に注目して、それを患者さんへ伝えることで、その行動を続けていく意欲が湧きます。また、お口の中に変化は自分ではなかなか気づきにくいので、歯科医師や歯科衛生士が頻繁に伝えていくことがとても大切なのです。
さらに患者さんへ、「歯の磨き方を変えてみて、何か変わったなと感じることはありますか?」などと変化を尋ねることで、患者さん自身が自分の口腔内に意識を向けてくれるようになります。
そして良い変化を感じることで、さらに良い変化があるほど習慣は長続きして、モチベーションアップ、つまり「やる気の芽」が育ちます。「やる気の芽」を育てるのか枯らしてしまうのかは、歯科医師、歯科衛生士の力にかかっているということです。
最後に…
今回は、歯科医師兼セラピストである柴原由美子先生の動画、「心をつなぐコミュニケーション〜モチベーション編〜」より「患者さんのモチベーションアップさせる方法〜効果的な3つのアプローチ」を紹介させていただきました。
動画では、より詳しく解説されていますのでぜひ一度ご覧になってみてください。最後までご一読いただきありがとうございました。